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仕事と人生/西川善文/2021/★★★★☆

58歳で住友銀行元頭取、66歳で日本郵政元社長の西川氏の仕事観を、インタビューをもとに構成した本。過去に社会的な大ニュースになった安宅産業、イトマン等の事件のエピソードを交えたリアリティがありつつ、また過去の住友銀行関連で晩節を汚したとされるような方々でもあっても、良い部分はよい、良くない部分は良くない、と本で触れられている点に凄みを感じました。ラストバンカー呼ばれた西川氏の一旦触れられる良書です。

▼おすすめのヒト
・金融業界に興味がある方
・仕事で価値を発揮したい方

▼印象的なコト
・M&Aが銀行の重要な武器になるのであれば、チャレンジしたほうがいい、ということえ、ニューヨーク、シカゴ、サンフランシスコを回ったわけだが、こういう発想を持ち、勉強したことが、のちに安宅産業と伊藤忠商事の合併や安宅の残存事業と企業の処理につながっている。
・多少なりとも荒っぽく人を引っ張る時はリスクを取らなければならない。失敗した場合は自分が責任を取る。
・心のどこかで「できないのではないか」と感じている間は難しくても、「なんだ、できるじゃないか」となったら難しくなくなる。そんな心の法則があるのではないか。
・会社の中でなかなか日が当たらなかったときがあっても、なすべきことをきちんとやっていれば、必ず人の目にとまるときがくる。
・人任せではリーダーたりえない
・言葉は八分にとどめよ
・仕事ができることは大切だ。しかし、それだけではビジネスパーソンとしての十分条件を満たさないのである。
・「人とモノが動く現場」に対する好奇心は、ビジネスに携わる者にとって一つの「能力」といっても過言ではあるまい。仕事の精度を高めるためにも、現場に足を運ぶ必要がある。
・何事も先手を取って禍根を断つほうがいい。
・相手が苦しいときこそしっかりした提案を。



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