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論語と経営(下)立志篇/木下英治/2022/★★★☆☆

元週間文集出身、これまで500冊にわたり政治家、経済人を取材してきた、80歳のおじいちゃん作家。北尾氏が稲盛氏、孫氏、鈴木氏など、歴々の経営者たととどのような関係性になったのか(どこまで本当化はわからないが)生々しいエピソード、解釈と共に、執筆。あまりメディアに露出が少ない北尾氏の光の部分がよくわかる書籍。

▼おすすめのヒト
・産業を築きたい方
・金融業界の方

▼印象的なコト
・稲盛氏曰く、熱中した孫氏の集中力は素晴らしいが、その分持続しない。北尾氏は孫氏とは全く異なり、北尾氏の紹介で稲森氏は韓国のハナ金融グループの講演をあっせんした。北尾氏曰く、孫氏は投資のタイミングをつかむのが下手、ただ、結局孫氏は投資が好き
・正中奇あり。SBIはデジタルという正の中に、為替や暗号資産という奇を加える。
・「天の時、地の利、人の和」に孫氏はさらに「勢い」を加えた。斜面を勢いよく転がり落ちる岩が、どんどんスピードがついて大きな破壊力をもっていく。決済のたびにdのような発信をすれば組織に勢いがつくか、考える。
・かつてのUKはWW2により国際的な決済通貨の維持が難しくなった。そこでUK「バンコール」という国際通貨の創設を提案したが、結局ブレトンウッズ体制が築かれてUSAのドルが基軸通貨になっていく。これと同じことを中国は狙っている。
・年間何百億という委託手数料収入を吹き飛ばす「ネオ証券化」による手数料ゼロ化の決断を、アンネ名を張り巡らせたうえで大戦略を立てる。手数料をゼロにするまでの間に、代わりとなる収益を確保するべしという北尾氏の無言のプレッシャー。

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