ここに入れられても困るな 2023.08.13

日曜日。
起床、洗濯、身支度、朝食。
9:00に家を出て、夫の実家へ向けて出発。

堺筋線で日本橋、近鉄で鶴橋、近鉄アーバンライナーで大和八木、近鉄伊勢志摩ライナーで最寄駅。11:00着。
駅に着くといつもの通り、義父が「ごくろうさん」と車で迎えにきてくれていた。今日はめずらしく赤いポロシャツを着ている。

12:00すぎ、夫の叔父夫婦も到着。一休みしてから6人で歩いてすぐのお墓参りへ。照りつける日差しがじりじりと暑い。
墓の参り方にはそれぞれの家のやり方があると思うが、私の実家の墓参りでは墓石に水をかけて盛大に洗うけれど、義実家では墓石にお水を掛けるだけだ。義理の両親たちがやいのやいのとやっている間、粗相があってはならんと日傘を差して遠慮がちに佇む。もし自分が死んだらこのお墓に入るのか、とぼんやり思った瞬間「否」の言葉がはっきりと浮かぶ。ここに入れられても困るな。大阪の実家の墓に入るイメージしか湧かない。今後実家の墓仕舞いをした場合はどうするか。とはいえ死んでしまったら自分では何もできないし、そこに存在しないのならどうなろうとどうでもいいような気もする。順番にひしゃくで墓石にお水をかけて線香をたき、みんなで挨拶。

記録好きの義父は、親族が集まると写真をまめに撮る。墓参りに行くと毎回お寺の階段にみんなで座ってデジカメのセルフタイマーで記念撮影をするのだが、今日は「カメラ忘れた〜」と言ってスマホで撮ることに。タイミングよく通りがかったお姉さんに撮影をお願いする。こだわりのある義父が「ちょっとすみませんがこの角度で撮ってんか、下から撮ると足が長く映るからハッハッハ」とめんどうくさいお願いをしても意に介さず「オッケ〜、縦と横と両方撮る?はいいきまーす、念の為もう一枚〜」と、とても軽やかに対応してくださり、さわやかな風が吹いた。

帰宅後、義父がテイクアウトしてきてくれたお寿司をみんなでいただく。
食後急に夫が二階の一角に置きっぱなしの自分の荷物を片付けると言い出したので、リビングにいても所在ない私も手伝うことに。
本やCDやゲームが入った段ボールをひっぱり出し、いるものといらないものにわける。出てくるアイテムにまつわる夫の昔の話など聞きながら作業。高校の卒業アルバムや大学生の時の写真がでてきて、びっくりするほど幼い夫の姿に笑った。大学生なのに中学生くらいに見える。
モノに関してはどれもこれも捨ててしまえと内心思っていたけれど、私の持ち物ではないのでそこは見守るのみ(たまに「ソレいらんいらん」などと口をはさんでしまったが)。
あらかた終わって、処分するものと自宅に送ってもらうものにわけ、申し訳ないけれど後のことは義母にお願いする。義母はものを捨てられない性分らしく、夫が処分すると仕分けたものも「これはまだ使えるがね〜もったいない」と発掘してしまう。先が思いやられるな…

夕飯食べていけという義父の申し出を丁重に断り、16:30すぎに家を出て駅まで送ってもらう。いつのまにか曇っていた空から大粒の雨が落ち始める。通り雨らしく一部晴れ間があって、わぁと言って義母が指差す方を見上げるとくっきりと大きな虹が出ていた。

19:30頃地元の駅に到着。いつも行く中華料理屋さんで夕食を食べて帰る。移動距離は長かったもののずっと座りっぱなしでさほど歩いていなかったので、ひどく足がむくんでいた。一度荷物を置いてから二人で散歩に出る。
日本から土葬がなくなったことにより失われたものとは、と夫が先日見たらしい動画配信の話を一緒にしながら歩いて一万歩。

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