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UIデザインのはなし

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実際に実務で参考にできそうな、UIデザイナーさんのお役立ち記事をまとめています。
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2021年3月の記事一覧

「みんなの銀行」がイラストを採用したワケ

はじめまして! アプリの設計・デザインを担当しているGOです。みんなの銀行のブランドを体現する大切な要素の一つ「イラスト」について、採用の理由、その背景や思いなどをお話しします。 銀行に対してどんなイメージを持っていますか? お堅い、難しい、面倒くさそう……そんなところですよね。私たちは「みんなに価値あるつながりを。」というミッションの実現を目指し、「銀行らしさからの脱却」というバリュー(共通の価値観)を掲げています。 でも既存の「銀行らしさ」って何でしょう? かの有名

デザイナーが「業務の記録」を残すメリット

たまに現場で「何でこのデザインになってるんですか?」と過去の経緯を聞かれて問題になる事があります。その際、業務の記録を残しておいて良かったと思う事が何度もありました。また、チームで合意をとりながらプロダクトを作っていく時も「何でこのデザインにしているのか」は必要になります。 デザイナーは業務をする際、目的に沿ったものになっているか、見落としている視点はないか、クオリティは十分なものになっているか、長期的に耐えられそうか、スケジュール内で完了できそうかなど様々事を考えながらア

人間工学の基礎とデザイン

10年近くデザイナーとして働いていると、「デザインって脳の仕組みや認知、心理にはたらきかける作業だな」と常々思うようになりました。 昔から人間の考え方や行動のクセに興味があり、大学時代には「認知心理学」「心理学」「倫理学」「哲学」を片っ端から受講してみた経験もあるのですが、ここ最近関心が高いのが「行動経済学」と「人間工学」です。 行動経済学(人がついやってしまう行動の研究)については去年勉強して社内ワークショップを開いたりnoteで記事を書いたりしました。 で、次は人間

主観と客観を切り替える鍛錬

突然ですが、ここに一つのプロダクトがあるとします。 そのプロダクトを見つめる視線には様々な種類があります。 そのプロダクトを利用しているユーザーの視点、利用していないが存在は知っているという人の視点、それをつくるデザイナーの視点、プロダクトを運営している会社経営者の視点… もしあなたがデザイナーであれば、デザイナーの視点だけが唯一自分で体感できる「主観」で、それ以外はすべて「客観」となります。 主観と客観のスイッチング プロダクトデザイナーはユーザーの期待通りに

UIデザイナーを目指す新卒に伝えたい事を言語化してみた

delyで、新卒デザイナーを積極採用しているので、面接で話している事や伝えたいことを言語化してみました。(※一般論ではなくあくまでクラシル開発の話になります) 事業会社のUIデザイン業務先ず、学生がイメージするUIデザイン業務と、実際の業務が異なる事が多いので可視化してみました。 UIデザインの磨き込みを行う印象が強いですが、実際は左図のように、ユーザーの行動分析、アイディアを言語化し、デザインに起こしてみて議論をし、開発版のアプリで触ってみて、良ければさわり心地やグラフ

レシピサービスに買い物体験を組み込むにあたってデザイナーとして向き合った課題と解決までの話

こんにちは。2021年3月5日(金)にCreators MIX 2021で登壇しましたのでその発表内容を公開します。 以下、発表内容です👇 佐野大河(@sn_taiga)といいます。昨年からクックパッドアプリに買い物体験を組み込むプロジェクトに携わっています。 レシピサービスで買い物 さっそくですが、タイトルにもある「レシピサービスで買い物」と聞いてどんなイメージを持ちますか? いろいろあるかと思いますが、まずは自分がこのプロジェクトにジョインしたときのことを少し話