Oyster Sauce #8 『会計原則 1/7』

4連休も最終日となったが、漸く晴れた。やはり快晴は気分が良い。特に雨上がりは空気が澄んでいるのか、目に映るモノもキレイ。

さて、会計には7つの原則があるがその1が「真実性の原則」だ。簡単に言うと、都合の良い数字を作るな、という事。#2『そもそも会計とは』でも触れたが、決算書は様々な利害関係者が使うものなので、真実でないものは勘弁して、という事だ。

資金の動きという事実に、会計方針と会計見積りというフレーバーが加えられるので、出来上がった決算書には当然ながら作者=経営者の個性が出る。調和の取れたものであれば良いのだが、世の中から「粉飾決算」(最近では「不正会計」)がなくならない。よって、上場企業のように社会性の高い企業については独立第三者による監査が義務付けられることになる。そう、監査法人による監査だ。

組織ぐるみの「粉飾決算」、経営者の指示による「粉飾決算」、営業担当者による「粉飾決算」等々、幾つかに分類されるのだが、共通する事は「よく見せたい」ということが動機であること。「決算書は経営者の成績表」という固定観念が産んだ悲劇の物語で、一度手を染めると止めることが出来ない。売上高の水増し計上、或いは、在庫調整を含む経費計上の先送りがよくある手口だが、単なる利益の先食い、費用の先送りであるので何処かで調整しなければならないものなのだが、儲からなくなった事業が急回復する事は稀で、以降、毎年の恒例行事的な決算対策が必要となり、いつしか取り返せない金額の「粉飾決算」が出来上がる。

つまらない見栄は捨てて、経営成績という結果を謙虚に受け止めよう。そもそも良い赤字と悪い赤字がある(この部分は別の機会に)のだから冷静に問題点をあぶり出し、対策を講じることで次のチャンスに備えることが正しい事業活動だ。その繰り返しで企業は強くなれる。






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