第二章 医療に殺される
医療は恫喝産業。不安をあおって患者を増やす
中村 ぼくは、医療、教育、宗教は恫喝産業だと思っています。
恫喝の仕方はいろいろありますよ。
「命がどうのこうの」「将来がどうのこうの」って言われたら、みんな不安になりますから。
医者は恫喝のしかたがうまいです。
私もけっこううまいですよ。
ツボを心得てますから(笑)。
インフォームドコンセント(患者が治療の内容について説明を受け、十分に情報を得た上での合意)がどうのっていうけど、結局、医者が自分のやりたい方へ誘導するわけでしょ。
自分のすすめる治療のいいことしか言わなくて、マイナス面は隠すか、小出しにして。
だからどうにでもなりますよ。
相手は素人なんだから。
近藤 医者はヤクザよりタチが悪いんです。
ヤクザは素人衆を殺すことはないし、素人衆に指を詰めさせることもない。
泥棒だって普通は金をとるだけだけど、医者場合は患者を脅迫して、金を払ってもらった上に、体を不自由にしたり、死なせちゃったりするわけですからね。
ほんとタチが悪い。
中村 医療っていうのは、金を担保にした博打ですよ。
どっちへ転ぶかは医者にもわからないんです。
ホントのところ。
近藤 医療は中村さんのおっしゃるとおり恫喝産業でもあるし、不安産業でもありますね。
不安をあおってファンを増やす。
中村 不安をかきたてたら、患者は絶対、来ますからね。
「治療しなかったらこうなりますよ」って不安がらせるし、脅かすし。
検診でも人間ドックでもそうでしょ。
10項目も受けたら、どっか具合が悪いって言われますよ。
だって基準値そのものが健康な人が「95%に入る範囲」で、
前後の2.5%ずつは、はずれるんだから。
10項目やったら、ただそれだけでも、ぜんぶ基準範囲におさまる人なんてそうはいなくなる。
それに加えてさらにいろいろ、見つかるわけだから。
年取ったらなおさらどっか悪いのが普通で、「正常」なんてありえない。
だから、検診や人間ドックを受けさせるほど、病人は増えますよ。
前にも行ったように、医者は患者を思考停止させた方が繁栄するから、治療のいい面ばっかり行ってマイナス面は隠して洗脳するんですね。
検診でなにか見つかった患者が「様子をみます」と言うと、「そんなことをしていて手遅れになったらどうするんだ」って。
(参考)
*経済哲学者 岩井克人氏の言う「信任関係」がもっとも重要なことなんですが。