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娘との3年ぶりの再会

子どもたちと会うために
カナダのオタワに行ってきました。
娘とは3年ぶり、現地で合流した
息子とは1年ぶりの再会でした。

娘は彼女の親友と空港まで
迎えに来てくれました。
親友とは看護大学からのつきあいです。

オタワでは、コロナが
感染拡大し始めた時、
病院職員の人手不足を医療系大学の
学生が補っていて、
二人も駆り出されていました。

その人手不足は今でも続き、
就職後もストレスの多い状況の中で、
二人はお互いの仕事の大変さを話し、
励まし合いながら
支え合っていることがわかりました。

親友はオタワで家族と一緒に住んでいるので、
彼女のお母さんからとてもおいしい
ベトナムのフォーと春巻きを
差し入れてもらいました。
親友のお母さんも、いつも
私の娘のことを気にかけてくれています。

日本のポップスに興味があると
明るく話す親友は、最初娘は彼女にも
なかなか心を開いてくれなかったと
笑いながら教えてくれました。

娘は私たち両親に会うのを
とても楽しみにしていて、
旅の計画を練り、
もてなしてくれました。

住んでいる街も案内してくれました。
学んだ大学、勤務している病院、
お気に入りのカフェ、雑貨屋。

コロナ対策への大規模抗議デモで
封鎖された区画を見た時は、
こんなに広範囲だったのかと驚きました。
話には聞いていたけれど、
私の想像でしかなかった
娘の生活の様子が、現地を訪ねることで
つながっていきました。

私の知らない娘の世界を
少しだけ見ることができた時、
大変だと言いつつ、いろんなことを
乗り越えていくおとなになった娘には、
親として何か特別にしてあげることは
もうないのだと感じました。

現在の娘の年齢には、
私は親になっており、
目の前の子どもをなんとか
育てなければと必死でした。

誰かに頼っていいと思えなかったし、
困っているとも言えませんでした。
でも、実際にそばにいなくても、
誰かにその時の気持ちを
聞いてもらえると知っていたら、
あんなに困らなかっただろうと思います。

立場も状況も違いますが、
必死に子育てしていた私にも、
カナダで頑張る娘にも、
自分の気持ちを話せる仲間や場所が
必要なのだとつくづく感じます。

そう考えると、何かをやってあげる
親の立場ではなく、一人の人として、
なんでも話せるような関係を
娘と作れたらいいなと思います。

娘と一緒にいて、
ただふざけあっている時もありますが、
女性に対する考え方、
マイノリティの視点、
社会情勢の考えなど
娘から見た世界は
私にはとても興味深いものです。

おとなになった娘とお互いの考えを
共有できる時間を作ることが、
今私が娘にできることなのだと思います。


写真は公園を歩いている時の娘と息子です。
お気に入りの1枚です。

ちほ

※この文章は2022年8月に書かれたものです。


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