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給食を無駄にしたくない!

中学生の娘が教えてくれた話です。

娘の通う中学校では、
卒業式が近くなると給食の
献立が普段と違って
「特別メニュー」になります。

娘が話してくれたその日のメニューも
「けんちん汁、赤飯、エビフライ、
アイスクリーム、牛乳」というものでした。

その日は隣のクラスで欠席が多く
給食が沢山残るので、
隣のクラスの先生が欠席者のない
娘達のクラスに分けてくれると
申し出がありました。

いつもとは違う、おかわりしたい
メニューなので、娘のクラスは
「わぁー!」と盛り上がったそうです。

でも、おかわりをするには
まず自分の給食を全部
食べ終わらないとできないルールなので、
おかわりをしたい生徒は我先にと
早く食べ終え、隣のクラスから来る
給食を今か今かと待っていました。

すると、その中の一人の生徒が
待ちきれず廊下に出て
「○○先生(隣のクラスの先生)!
給食まだですか?!
こっちは受け入れ態勢ばっちりです!」
と叫んで催促をしました。

そこへ教頭先生が通りがかり、
「何を騒いでいるんだ!」
ということになって、
事情を聞いた教頭先生が
組を越えての給食のおかわりは
ダメだということになり、
おかわりをしたかった生徒達は
がっかりしたという話でした。

その話を聞いた私は、
自分がおかわりしたい生徒のように
がっかりして「えー、何でダメなの?」と
思わず娘に言ってしまいました。
娘は「知らない」と投げ捨てるように
返事を返してきました。

私が中学生だったころは、
持ち帰ることが出来る様な食べ物は
持ち帰りが出来ました。
給食時間中も苦手な食べ物を
周りの人にあげたり貰ったりの
やり取りがありました。

さすがにクラスを越えての
給食のおすそ分けはなっかたけれど、
生徒同士に任せる自由さがありました。
でも今は、アレルギーや食中毒などの
衛生面から、人にあげたり、
持ち帰ったりが出来なくなりました。

生徒同士でやり取りするのも
先生の目が厳しいようで、
食べれないものは、
配膳の時からもらわないか、
残すようにという指導だそうです。

でも今回は、食べ物が残っていて、
それを食べたい人がいました。
せっかくの「食べ物を無駄にしない」
という隣の先生の提案だったのに、
先生ですら自由な提案ができないのかと、
とても残念な気持ち一杯で
娘の話を聞いたのでした。

まきちゃん
※この文章は2019年に書かれたものです。

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