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福岡都市計画②天神ビッグバン第1号の話

なんか恐ろしいくらいの速度で土地開発が進む福岡市ですが、その中核となる再開発プロジェクトが「天神ビッグバン」です。天神は福岡市の中心街なのですが、ご存じの通り、福岡空港から地下鉄で10分と近接されているため、これまで高層ビルが建てられませんでした。その規制緩和に立ち上がったのが高島宗一郎市長。天神地区の航空法高さ規制に特例を設け、高層ビルへの建て替えを促したのです。その結果、現在まで実に47棟ものビルが建て替え申請されています。
第一弾が明治通りに面した西日本ビル跡地の「天神ビジネスセンター」です。今年9月に竣工、ワンフロア716坪、19階建てですが、はやくも通販大手のジャパネットホールディングスが3フロア区分所有することが発表され、大きな話題になっています。ジャパネットは本社機能の一部を東京から移すだけでなく、福岡で約110人の雇用を計画しています。さらにグローバル企業などの誘致にも本腰を入れています。
平均所得が東京の7割という福岡で、高付加価値で高報酬な新しい雇用が生まれれば、福岡をさらに活性化させることができると福岡地所は話しています。
ジャパネットを呼び水として、福岡・天神がビジネスの新しい集積地になることを切に願っております。その一方で、地価が全国的にも高いここ福岡天神で、ビジネスパーソンを集積させることが果たして「ニューノーマル」な企業の在り方なのか、心配もしています。いや、やっぱり有能な人材が集積・交流しないと価値が上がらないという意見も聞かれます。感染症対応シティを目指す福岡市ですが、ポスト・コロナに見合った街づくりになるのか、注目されます。

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