私の2020年

去年の今頃、私は病院で父の傍にいた。

酸素マスクをつけて苦しそうに息をする父を、ひたすら無力感に打ちひしがれながら見守るしかできなかった。もう先が長くないと分かっていても、そう思いたくなくて淡々と年を越した。

１月に父が亡くなり、後を追うように５月に母が亡くなった。

今はもう記憶がないくらい、あの頃は悲しむかたわらで必死に手続きに奔走した。その時は長く感じたけど、もう大晦日だ。

５月の母の葬儀後はちょうどコロナでロックダウンになったので実家にこもり誰とも会わない１ヶ月を過ごした。そのあと、海のある街に戻り仲間と過ごす日々に心が救われた。野草を摘んで食べたり、海でウクレレを弾いたり、米粉のおやつを作ったり、お店をやる妄想にふけったり、そしてその妄想が現実になったり。コロナにかかるのは怖いけど、人と関われなくなることがもっと怖かった。だから、たくさんではないけれど会いたい人で会える人たちと楽しい時間を過ごした。心はどんどん元気になった。

私が実家に完全に戻らなかったのは、自分で自分を救うため。本能か直感か予感かわからないけど、近い未来に私がこうなると分かっていたかのような奇跡の選択。今でも、怖がりな私がよく実家を出て違う街で暮らすことを実行できたなと思う。それも、父が認知症に疑いがあったのにもかかわらず。今だったらできなかったかも。どうかな？

だからあの時、決断・実行した自分に私は心から感謝している。

こうして、たくさんの人に助けてもらったり、楽しい時間を共有できるのも全ては私の行動から始まったから。移ったことで嫌なこともたくさんあったけどそれも含めて、これでよかったと思える。

そして初めての実家以外での年越。これから友達と年越し蕎麦を食べて、近くのお寺に行って除夜の鐘を鳴らして2021年を迎える。幸せだ。一つ残念なのは、１２月初めにとにかく忙しくてクタクタになったあと、喉の違和感から空咳と頭痛の毎日で、その後本格的に咳が出て止まらず鼻水もひどくなるも熱は出ないという日々。やっとよくなってきたけれど、去年も12月は体調を崩したから来年はどうにかしたいもの。

とにかく、漢方に今は助けられよくなっている。最初コロナを疑ったけど、熱は出ないから違った。違ったとも言えないのか・・・とにかく、ひどくはなってない。ただ鼻が詰まって口呼吸しかできない。呼吸できれば口でも鼻でも一緒だと思っていたけど、違うんだ！口での呼吸はなぜだか酸素が十分取り込まれていない気がするけど、鼻で呼吸するとちゃんと脳まで酸素が行き渡ることが実感できた。だから頭はぼーっとするし、思考能力も低下ぎみ。やる気もなくなる。口の中は乾燥して水分をとるも、体が求めている水分量以上に飲んでしまうので水分過多で代謝が落ちると言う悪循環。一刻も早くこの咳を鼻づまりが治って欲しい。あー、苦しい。

来年に向けて、、、

・疲れに強い体を作る・自然の流れに逆らわない生活をする・山に登る・できたら一緒にいて自然体で居られるパートナーと出会う・生活できるくらいのお金を自分の力で稼ぎ出す・もっと気が廻る人間になる・物忘れに歯止めをかける・出会った人たちをもっと大事にする

今思いつくこと

私が今感じるのは、常々感じていた自分自身のエネルギー不足。両親のことがあるからとはいえ、もうこれからは完全なる自分の人生。このエネルギー量では到底進んでいけない。これをどうしよう。今日、近所のパン屋さんと話をしていて「今年、エネルギーが充電完了になったのが分かった」と言う話をしていた。今まではエネルギーが足りていなくてとても疲れていたのだけど、身近な人に自分の思いをぶつけたらそれからとても気持ちが楽になってエネルギーもどんどん湧いてきたとのこと。これまで、引っかかっていたことがエネルギーを消耗していたことに気づいて、それが解消できたからもうエネルギーが足りないという感覚はなくなったと。

私が今感じている長い長いエネルギー不足。これはただ単に自分の怠慢さからきていると思っていたけど、違うのかもしれない。失ったエネルギーを取り戻すにはそれ以上の時間が必要なんだ。私はまだ、その時期ではないのかも。一緒に何かやる人と同じ熱量で向かっていけない自分。最近はずっとそれに悩んでいる。やる気はあるのに情熱が足りない。ただただ休んだところでやる気が出るわけではない。何をしても自分を責めても一向にエネルギーが増えない。

でも今日の話して、私は両親のことが落ち着いてもまだまだ他のことで心をすり減らしているんだ。その原因を何かちゃんと探り出して、傷を塞がないとそこからエネルギーが漏れていく。きっと、来年はその作業から始まるんだと悟った。適度なプレッシャーと重圧の違いをちゃんと区別できるように。言われて、やられて嫌なことはちゃんと心を痛めてそれを相手にも伝えること。

きっともうその手がかりは持っている。今年後半でやってきたことを通してちゃんとヒントをもらっているはずだ。

この年末元旦で私とじっくり対話しよう。素直な自分でいよう。

きっと大丈夫。来年はきっと自分史上最高に自分らしくなれるから。