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「菓子屋おやこ」が出来るまで

このお店をやろうと思いついたのは先月末(2020.10)のこと。

ということはそこから2週間経たずに、妹を誘って母を説得して、ネットショップつくってインスタ開設して、パートの傍ら夜中にコソコソやっていることが夫に見つかったけどなんとか切り抜け、ここからスタートするぞというところまできました。

この "思いついてから行動に移す" ということができるようになるまでには長い長い年月がかかりました。

あれやってみたいこれやってみたいはたくさん思いつく。でもそこからやってみようやってみることは、私の中でなかなかにハードルの高いことでした。

さまざま理由をつけているうち、気持ちがしぼんでいく。そんなことのくり返し。

気持ちの変化が起きたのは、出産して1年間の育休を経て復帰したとき。社員10名ほどの小さなベンチャー企業に勤めていた私は、このままでいいのかな?生活はがらりと変わっているのに前と同じような働き方(通勤片道1時間半の時短正社員)でいるのは不自然な気がしていました。そこから仕事と家事育児の両立や、自分のための時間の確保、家族がいつも楽しく過ごせる環境などが私の中のテーマとなっていきました。

そこで降って湧いてきたのが退職打診の話。初めはショックもありましたが、これはいいきっかけになると思い、すぐに了承しました。

でもまだ何も決めていない状態での緊急事態宣言、外出自粛、家庭保育。

不安と混乱の中にあったのは、成長した娘と過ごすことのできるかけがえのない時間と発見の連続でした。

そして私は、小さいころの夢でもあった保育士になるために、パートとして保育園に勤めながら資格の勉強を始めました。パートとはいえ平日はワンオペで家事育児をこなしながらの勉強は大変なものです。

そこでの息抜きになったのが、同じ年頃の子を持つ同じくワーママの妹や実家の母とのビデオ通話でした。

共通して食べることの好きな私たちの議題は、子どもがよく食べたおすすめのレシピやおいしかったお菓子の話、新しく試してみた食材や調味料のことなど食にまつわるあれやこれや。

このささやかなほっとできる時間が、忙しい毎日の中で私に必要だったんだなと気付きました。そしてまたふっと湧き上がってきた気持ち。

仕事も大事、家族も大事、それからもうひとつ。自分がほんのちょっとだけ本気になって夢中になってやれることがあったらいいな。それがお菓子屋さんでした。

今までひとりで思いついては諦めてきたことが頭に浮かびましたが、一緒にやったら楽しいはず、よしやろう。私の熱量が伝わったのか、「なんか楽しそう」と妹。「ほんとにやるの?」と母。「やるよ!」と姉。

これが、「菓子屋おやこ」の誕生ストーリーです。

まだ生まれる前のひよこのようなものですが、どうかやさしく見守っていただけますと幸いです。

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