雑誌記事索引紹介「クマによる災害」
4月16日に環境省は「指定管理鳥獣」にクマを追加することを発表しました。
今までは、自然環境や農業に大きな悪影響を与えるニホンジカとイノシシが「指定管理鳥獣」の対象でしたが、北海道のヒグマと本州のツキノワグマが新たに追加されました。
都道府県は今後、クマの捕獲や固体数調査などに国の交付金が活用できるようになります。
今回クマが指定された大きな理由は、2023年度のクマによる人身災害が過去最悪を記録したためです。環境省が6月に発表した「クマによる人身被害件数」によれば被害者数219名死者6名にもなりました。
クマによる人身災害が2023年に急増した原因は各地域で様々です。
東北地方では福島県を除き、クマの主食となるブナの実が大凶作となり、森の食糧不足から飢えたクマがエサを探すために里まで降りてきて人間と遭遇するトラブルが増えました。
北海道では1966年以降、春先に森林内のヒグマを積極的に駆除する「春クマ駆除」制度がありましたが、クマの固体数が減りすぎたため1990年に制度が廃止されました。1990年には5,200頭までクマの数を減らしましたが、現在は12,000頭に倍増し、人身事故も農作物被害も同時に増えています。
都内でも多摩地域を中心に150件以上の出没情報が寄せられました。
全国的に共通するクマ被害の要因として、かつては集落と森の間には里山があり、人間と野生生物の間を隔てる壁の役割をしていましたが、人口減少により地域の林業や農業が衰退して里山や耕作地が森に戻ってしまい、人間の居住地域とクマの生息地が隣接してしまったことです。
すでに札幌市内の市街地に隣接する山林には30頭以上のヒグマが生息・繁殖しており、都市近郊で育ったクマは「アーバン・ベア」と呼ばれ、人慣れしていて人間を恐れないため、人身事故も発生しています。
これ以上人身事故が起きないように人間とクマの重なってしまった生活圏を新たに再構築しゾーニングすることが必要です。 今回「指定管理鳥獣」で使われる交付金を有効活用して、クマを単に駆除するのではなく、人間の生活圏への侵入を減らす対策をすすめてクマと人間の共存を目指すべきでしょう。
今回は件名キーワード『クマによる災害』(全187件)から選択して20件を紹介します。
※掲載内容は大宅壮一文庫HP内の雑誌記事索引紹介と同一記事です。
※今回紹介した索引の雑誌記事のコピーをご希望の場合は、遠隔地の方は資料配送サービスで取り寄せることが出来ます。どうぞご利用ください。
※雑誌記事を検索できるデータベース「Web OYA-bunko」利用者・導入機関受付中!
No1.
News Life 暮らしのニュース クマを「指定管理鳥獣」に指定 とにかく道を歩くのも怖い。もっと駆除できないの? 多すぎず少なすぎず適正な生息数に調整する
雑誌名 家の光
発行日 2024年05月
ページ 93-94
No2.
クマの被害増加の真因と知っておくべき対策 「環境破壊で生息数が減った」は大きな勘違い 人とクマの生活圏を明確に区別していくことが、人とクマが真に共存していくための鍵です
発言者 佐藤喜和
雑誌名 THE21
発行日 2024年05月
ページ 92-94
No3.
クマはなぜ、都市にあらわれるのか? 人口減少時代の自然との向き合いかた ※大量出没が起こるメカニズム、アーバン・ベアの人慣れ問題、人口減少と高齢化がもたらす影響、捕獲強化はクマ問題解決の切り札か、他
発言者 佐藤喜和
雑誌名 世界
発行日 2024年03月
ページ 190-199
No4.
特別読物 今年も続発必至「熊出没」被害 根本原因はあの“愛らしき動物” ※背景に鹿の増加、猟師の望月秀樹さんの証言、林業の衰退の影響、他
発言者 華川富士也
雑誌名 週刊新潮
発行日 2024年02月15日
ページ 124-127
No5.
朱鞠内湖畔と大千軒岳での人喰い、OSO18の衝撃 なぜアーバンベアが増えているのか 人間社会に左右されるクマの生態
発言者 佐藤喜和
雑誌名 中央公論
発行日 2024年02月
ページ 166-173
No6.
令和5年ニッポンを騒がせた!衝撃7大事件主人公の「今」 猛獣被害 被害は過去最多!都市部に出没! 人食いクマから「命を守る」5か条 穴持たず急増で冬場も危険!熊撃ち名人の激白
雑誌名 週刊大衆
発行日 2024年01月01日
ページ 69
No7.
日本全国 ニュータイプ「21世紀ベア」を警戒せよ! 「クマが出没する住宅街」MAP 異常猛暑でエサを探しに人里へ? いや、人間を怖がらず、都会の団地でもうろつく新型が急増中なんです ※市街地近くで育ったクマ
発言者 米田一彦
雑誌名 FLASH
発行日 2023年12月05日
ページ 26-28
No8.
「殺人クマ」が近くに来ている! 死傷者数は過去最悪! 都市部に出現する「アーバンベア」も急増中! 重症者が語る恐怖体験も!
雑誌名 週刊プレイボーイ
発行日 2023年12月04日
ページ 32-35
No9.
秋田・鷹巣 迫真ルポ 気をつけろ あなたの隣にクマはいる 消える「境界線」 ※クマに襲撃された男性に取材、現場は鷹ノ巣駅と市役所から徒歩10分、人里で未収穫の柿や栗も「魅力」、従来の付き合い方「通用しない」
発言者 一ノ瀬伸
雑誌名 サンデー毎日
発行日 2023年12月03日
ページ 18-21
No10.
市街地でも人身事故が増える アーバンベア 山奥から人里に出て来た どんぐり不足だけでなくクマが人間の生活圏と隣り合って暮らすようになった
雑誌名 月刊テーミス
発行日 2023年12月
ページ 50-51
No11.
TEMPO タウン 東京ウヨウヨ千葉はゼロ 日本列島クマ分布の意外 ※日本クマネットワークがホームページに掲載している全国のクマの生息状況
雑誌名 週刊新潮
発行日 2023年11月23日
ページ 32
No12.
東日本で多発中 狂暴化するクマ「戦慄の襲撃マップ」 ドングリの不作が原因か 統計史上最悪ペース、9月末ですでに100人超が被害に 秋田では不要不急の外出を控えるよう注意勧告まで ※クマの人的被害が発生した地域図
発言者 米田一彦/他
雑誌名 FRIDAY
発行日 2023年11月17日
ページ 66-67
No13.
ニュースの深層 「熊出没」列島に奇譚 「一か八か喉元に…」 “人喰いヒグマ”を返り討ちにした「消防隊員」壮絶激白 ※北海道の大千軒岳で消防署員3人がヒグマを撃退
雑誌名 週刊新潮
発行日 2023年11月16日
ページ 20-21
No14.
Jam Today 人害! 環境の変化、人間への慣れ… クマ出没数増加の複雑事情 ※エサのどんぐりが不作、里山にクマの生息できる条件が整い人の生活圏のすぐ近くに住み着いてしまったこと
雑誌名 週刊女性
発行日 2023年11月14日
ページ 125
No15.
芸能・スポーツ・永田町 旬NEWSワイド 秋田、富山他17道府県で被害! 秋の狂暴クマから「命を守る」5か条 遭遇したら、どうする? 3000回遭遇名人ら激白!
雑誌名 週刊大衆
発行日 2023年11月13日
ページ 56-57
No16.
より知性的で凶暴に!令和のクマは進化している 被害人数は17都道府県で153人の「過去最悪」のペース ブナが大凶作。食べ物を求めて人里へ 電気柵を設置しても「ビビッ」をがまん 「自分たちは食用ではない」と認知…
発言者 山内貴義/他
雑誌名 女性セブン
発行日 2023年11月09日
ページ 116-117
No17.
THIS WEEK 社会 クマ出没の人身事故過去最多 11月には大グマも徘徊か?
雑誌名 週刊文春
発行日 2023年10月26日
ページ 29
No18.
スクープ入手 最凶巨大ヒグマ「OSO18」の“最期”衝撃写真 体重330kg。66頭の乳牛を襲撃し、北海道を5年にわたって恐怖の渦に陥れた 仕留めたのは「役場の公務員ハンター」だった ※釧路町
雑誌名 FRIDAY
発行日 2023年09月22日
ページ 62-63
No19.
最凶ヒグマ「OSO18」銃殺者が初証言 「私が表に出なかった理由は…」“役人ハンター”が明かす苦悩 ※乳牛30頭以上を殺したOSO18を駆除した釧路町役場農林水産課の職員
雑誌名 週刊新潮
発行日 2023年09月07日
ページ 122-123
No20.
北海道民の危機を救う伝説の男が知床にいた! 最強ハンターが語る「ヒグマ撃ち」の極意 目撃件数は過去最多ペース、札幌の住宅街にも出没! 南知床・ヒグマ情報センター業務課長 赤 石正男氏
雑誌名 週刊プレイボーイ
発行日 2023年07月10日
ページ 160-165
Copyright (C) OYA SOICHI LIBRARY 2024
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