大宅壮一文庫索引班の日々困惑日記(7)雑誌内容の落差激しすぎ問題
大宅壮一文庫の索引採録は、その雑誌を継続的に1人の人が採録する担当制です。索引採録雑誌は様々なジャンルにわたっています。なので同じ日にまったく違うジャンルの雑誌の索引を取るのは日常茶飯事。とはいえ、この記事内容の落差はどうなんだろうなあ…、と思わず考え込む時もあります。
大宅壮一文庫の索引データベースは、最新号が発売されるとその前号の索引を公開します(とはいえ、雑誌によっては索引採録が追いついていない雑誌もたくさんあり、理想的なスケジュールの場合です)。これはほとんどの利用者の方が記事のコピーを請求されるからです。著作権法の関係で、利用者の方に最新号のコピーをお渡しすることはできません。最新号の索引を公開してしまうと、誤ってコピーを取ってしまう可能性があります。ですので最新号が発売する前日に索引採録をして、翌日にデータベースで公開、というスケジュールになるのです。
私の場合、担当している雑誌の発売日に沿うと、アンダーグラウンドやオカルト、業界裏話に強い実話系雑誌『実話ナックルズ』の次に採録するが、日本一伝統があるハイクラス雑誌『家庭画報』なんですよ。わずか数千円の生活費のために売春や犯罪に走る人の記事を読んだすぐあとに、1万円超えのランチ、1億円超のジュエリーの記事を読むんです。索引採録をしている最中、あまりの落差にクラクラするとともに、経済格差など社会問題について「うーん…」と考えさせられます。
でも、この2誌の索引を取る日、私にとっては大宅壮一文庫の索引の面白さを実感する日ともいえます。こんなにバラエティに富んだ内容を一度に検索できるデータベースって他にはないよねっ!、ってちょっと誇らしい気持ちにもなるんです。
この『実話ナックルズ』と『家庭画報』の読者層、絶対にかぶっていないでしょう?両方の雑誌を読んでるという方は、全国でもそうそういらっしゃらないと思います。もし両方読んでいるという方、いらっしゃいましたらご連絡ください。私と話が合うんじゃないかと思います。お友達になりましょう。
執筆(ぐるぐるねこ)