見出し画像

大宅壮一文庫索引班の日々困惑日記(3)「周りの人と話つうじない問題」


 大宅壮一文庫の索引を取る雑誌は、それぞれ担当制になっています。そのため、自分の担当している雑誌によって、情報が偏ったり、それぞれ得手不得手の分野ができたりします。
大宅壮一文庫の索引は人名項目の他に、人物以外の記事を分類する件名項目があります。件名項目の検索キーワードは、記事の索引件数が増えてきたら、索引斑で相談をして新たにキーワードを作成します。「最近この事柄、頻繁に索引取ってるな。そろそろキーワードにしたほうがいいかな」と思い、他の索引班のメンバーに確認すると「は?何それ。読んだことないよ」と言われてしまうことがよくあります。索引斑あるあるの1つ、「自分にだけ有名」という事象です。
例えば宇宙人が家畜を殺害したり臓器を切り取ったりする「キャトルミューティレーション」の記事が増えてきたので、索引斑メンバーに「キーワードにしようと思うんだけど」と相談したところ、誰一人その言葉どころかその現象すら知らないと言われすごく驚いたりします。毎日雑誌を読んでる索引班でもそうなのですから、大宅壮一文庫の外の人と話をするともっとそういう体験が増えます。
私は一応母親業もやっているのですが、数年前ママ友に「最近話題のトピックスってなにかある?」と聞かれ、「そうだね、今はやっぱり暴力団〇〇組の分裂騒動がすごく話題だよね」と話すと、「え、そんなことあったの?」と驚かれたことがあります。えーっ、こんなに毎週週刊誌に載っているのに!?と私の方がびっくりしたのですが、まあ、あまりテレビや新聞などには出るニュースではないですし、普通のワーキングマザーにとっては興味がある分野ではないでしょうから知らなくても当然なんですよね…
色々な人と話をしていると「なんでそんなこと知ってるの?」とか「オタクなの?」など言われることがあります。私としては、雑誌に載ったということは、その読者の数だけそのニュースや情報を知っている人がいるということなので、雑誌で読んだから知っている、ということはなんの自慢にもならないと思っていました。でも逆に雑誌に載ったらからといって、たくさんの人が知っているわけではないだなあと、こういう体験から認識させられるのです。   
                                執筆(ぐるぐるねこ)

大宅文庫の詳細情報はこちらを参照ください→公益財団法人大宅壮一文庫 (oya-bunko.or.jp)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?