見出し画像

雑誌記事索引紹介「ココ・シャネル」

現在、三菱一号館美術館で「ガブリエル・シャネル展 MANIFESTE DE MODE」が開催中です。今回はガブリエル・シャネルに関連する雑誌記事索引を紹介します。
※過去の索引紹介は大宅壮一文庫HP内でも紹介しています。
※ご希望の記事のコピーを取り寄せることができます。詳しくはHPの資料配送サービス案内をご覧ください。
※雑誌の“記事”を検索できるデータベース「Web OYA-bunko」会員募集中!DB詳細・申し込み方法ははこちらをご覧ください。

索引の中に開催中の展覧会を紹介する記事が『芸術新潮』2021年12月号にありました。

No1
これだけは見ておきたい 2022年美術展 完全無敵のエレガンス、その真髄に迫る シャネル 知恵と反逆を纏ったひと 「ガブリエル・シャネル展」東京・三菱一号館美術館
雑誌名 芸術新潮
発行日 2021年12月
ページ 94-97


記事のタイトルには「知恵と反逆を纏ったひと」とあります。トップブランドのデザイナーですので、展覧会ではもちろん洗練された洋服やバッグなどが展示されています。ですがそれと同時に女性の生き方やニーズを的確にとらえファッションで後押ししたシャネルの功績も多く解説されています。
 その功績について歴史的背景も含めた説明が『ELLE JAPON』1983年9月号に掲載されていました。

No2
パリ1930年代 シャネルが女神だった。女たちは短いスカートをはき、口紅をつけ、タバコを吸う
執筆者 秦早穂子
雑誌名 ELLE JAPON
発行日 1983年09月
ページ 117-119


秦早穂子さんが執筆したこの記事の文頭は「20世紀は、1901年から一気に始まったわけではなかった。」という文章から書き出されています。20世紀初頭、女性たちは社会の表には出ず、精神的に男性に頼った生活が続いていました。服装は相変わらずコルセットを締め、レースなどで飾ったデザインでした。ラ・ベル・エポックの甘き夢を一挙にふり払ってしまったのは1914年の第1次大戦です。男性は戦場に駆り出され、労働力を失った工場では必然的に女性の手が必要になります。女性が自立し自らの手で働くという意識が芽生えた転換期に、女性の服装はかくあるべきと明確に示したのがシャネルだと説明しています。
では、どのように変化したのか。『コスモポリタン』1989年3月号で解説していました。

No3
締めつける服から、走れる服を作ることで、女を鎖から解き放った女
雑誌名 コスモポリタン
発行日 1989年03月
ページ 168-175


今ではハイブランドの代名詞となったシャネルの洋服ですが100年前はセンセーショナルなデザインでした。長い裾を切り、締めつける服から走れる服を作りました。社会に出て働き始めた女性たちは窮屈なドレスではなく動きやすく、なおかつエレガントな洋服を身につけることで行動や考え方まで少しずつ変わっていったそうです。

 有名な香水「シャネル№5」については『 is 』1980年3月10日号の解説がわかりやすかったです。
No4
香水の1920年代 ココ・シャネルとその時代
執筆者 海野洋
雑誌名 is
発行日 1980年03月10日
ページ 30-32


記事によると1920年代は都市化が進み汽車やバスのような狭い空間を共有するようになります。都市の生活空間で人々は「体臭」について敏感になっていきます。シャネルは匂いの空間と衣服空間が密接に関連していることをいちはやく見通して、オリジナルな香水をつくって売り出そうと思います。
 シャネルの時代を見るカンが天才的なのは、香水というとフローラルなものが一般的だった時代に、人工的な化学合成をした香りを希望したところです。「女は女らしく匂うべきだ、薔薇のようにではなく」と言ったそうですが、この難しい依頼に答えたのは調香師エルネスト・ボーです。彼は10本のサンプルをつくり、シャネルはその5番目を選びました。ボトルデザインも革新的にシンプルなものを選択し「シャネル№5」は誕生しました。

ガブリエル・シャネルに関連する雑誌記事を読んでいて思うことは、「服飾」というものの奥深さです。時代を見極めて人々の要望によりそったり、そうしながら人を革新へと先導したりする。突き詰めると時にトータルなデザインが人々の生き方まで変えてしまう可能性まである。そんなファッションというものの神髄を熟知したシャネルの思考を理解すると展覧会がよりおもしろく鑑賞できます。

ガブリエル・シャネルの索引、その他です。
No5
ファッション史を彩る伝説のデザイナーたち ガブリエル・シャネル 一貫してこだわった自由な女性のための服
雑誌名 ELLE JAPON
発行日 2022年06月
ページ 110-111
No6
ひとりで生きる「老後戦略」 希望編 歴史上の偉人が教える「誇り高き独身」自由を謳歌する生き方 ココ・シャネル 華麗な人脈
執筆者 長山靖生
雑誌名 プレジデント
発行日 2022年03月18日
ページ 74

No7
ココ・シャネル 時代のうねりのなかで 修道院時代とその影響をめぐって ※19世紀フランスの女子教育事情
執筆者 山内由賀
雑誌名 ユリイカ
発行日 2021年07月
ページ 222-229

No8
アーティストに学ぶ 超一流の仕事術 16回 【ココ・シャネル】 感性と戦略を両立するバランス感覚
執筆者 山口周
雑誌名 週刊東洋経済
発行日 2019年08月03日
ページ 116-117

No9
人生がうまくいく古典の名言 8回 ココ・シャネル「服が好きだったのじゃなくて、仕事が好きだったのだ」 天職が見つからないと嘆く人に伝えたい心構え 何でもやる姿勢がチャンスを呼び込む
執筆者 斎藤孝
雑誌名 プレジデント
発行日 2019年03月18日
ページ 115

No10
読む女 ガブリエル シャネル、文学と交差する人生 ※シャネルと文学、芸術家との親交
雑誌名 ミセス
発行日 2017年01月
ページ 138-145

No11
世界大富豪列伝 蕩尽の快楽 80回 ココ・シャネル(2) コルセットから女性を解放した。「シャネルの五番」で名声は永久不滅に
執筆者 福田和也
雑誌名 週刊現代
発行日 2014年06月07日
ページ 136-137

No12
世界大富豪列伝 蕩尽の快楽 79回 ココ・シャネル(1) 孤児院で育ちお針子となった、カリスマデザイナーは「虚栄の限界」を悟る
執筆者 福田和也
雑誌名 週刊現代
発行日 2014年05月31日
ページ 136-137

No13
シャネルのN°5とアートが出会う、交差点 ※パリのパレ・ド・トーキョーで開催された展覧会
雑誌名 フィガロジャポン
発行日 2013年09月
ページ 182-185

No14
インタビュー
タイトル シャネルが語る「シャネル」 映画『シャネル&ストラヴィンスキー』主演女優 アナ・ムグラリス特別インタビュー
執筆者 アナ・ムグラリス
雑誌名 25ans
発行日 2010年02月
ページ 186-191

No15
新・われらの時代に 346回 知らなかったシャネル 生誕125年の創始者ココ・シャネルの孤独と哲学。それが日本人女性を虜にする魔力の源
雑誌名 女性セブン
発行日 2009年10月01日
ページ 60-66

No16
CHANEL 永遠のシャネル 今なお世界中の女性たちの憧れ あなたはシャネルのことをどのくらい知っていますか? ※映画『ココ・シャネル』、深井晃子さんに聞く、他
雑誌名 いきいき
発行日 2009年08月
ページ 64-69

No17
グラビア
タイトル ファッション用語事典 重要デザイナー分析 ガブリエル・シャネル
雑誌名 流行通信
発行日 2004年06月
ページ 38-39

No18
なぜか要領のいい人、わるい人 不器用なのは、ソンですか? 偉人たちの隠された不器用伝 ココ・シャネル
雑誌名 PHPスペシャル
発行日 2004年06月
ページ 36-37

No19
美しきチャンスを創る術教えます ココ・シャネルのチャンスの手に入れ方 ※1909~1937
雑誌名 メイプル
発行日 2003年07月
ページ 220-221

No20
NEWSナットクの15分 ココ・シャネルの隠された生活が暴露!なんと独のスパイだった!
雑誌名 女性自身
発行日 1996年04月30日
ページ 71

No21
どこまで知ってる? ココ・シャネル 恋に生き、仕事に生きた情熱の生涯
雑誌名 女性セブン
発行日 1994年02月03日
ページ 205-212

No22
’93シャネルのすべて! ファッション&メイク最新通信 今、私たちが使っているもので、ココ・シャネルが創り出した品は数多い!
雑誌名 with
発行日 1993年05月
ページ 56-57

No23
この春、愛される女をつくるシャネルの魅力 第2章 シャネルを輝かせた男たち ココが“愛される理由”
雑誌名 ラ・セーヌ
発行日 1992年02月
ページ 44-49

No24
モノ語り 香水 シャネル(フランス) マリリンが愛したNo.5は、北欧の白夜の香り
執筆者 田村章
雑誌名 サライ
発行日 1991年01月17日
ページ 82-83

No25
誰も知らない天才たちの私生活! ココ・シャネル この部屋にはココと孤独とが暮らしていた。
雑誌名 女性自身
発行日 1989年09月12日
ページ 261

No26
伝説”になった女たち 1回 トップブランドを生んだ女 ココ・シャネル
執筆者 山崎洋子
雑誌名 MINE
発行日 1989年08月10日
ページ 54-58

No27
われらの時代に 92回 大嫌いな日曜日に死んだ。 ココ・シャネル「我が劇的人生」
雑誌名 女性セブン
発行日 1989年01月01日
ページ 70-76

No28
肉体が主張をはじめる時 シャネルが創った20世紀
執筆者 秦早穂子
雑誌名 太陽(平凡社)
発行日 1987年06月
ページ 149-154

No29
HEY!BON ファッションの女帝ココ・シャネルの若き日の恋が映画化された ※映画『ココ・シャネル』
雑誌名 週刊平凡
発行日 1983年08月25日
ページ 45

No30
ファッション界の女王死す 名作「シャネル5番」を残して
雑誌名 週刊朝日
発行日 1971年01月29日
ページ 133
Copyright (C) OYA SOICHI LIBRARY 2022


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?