第2回添削杯を振り返って (V)oYo(V)


はじめに

 8/9にDiscordを使用したヴィンテージ大会「添削杯」が開催されました。参加料は無料という事でしたが大会レポートを提出しないなら地の果てまで取り立てに行くと主催から釘を刺されましたので、ヴィンテージ初心者並な内容ですがレポートを書きたいと思います。

無慈悲な追い立て

使用デッキ

 添削杯に参加するためのデッキ選択ですが、プロキシの使用が認められていましたのでどんなデッキでも参加は出来たと思います。しかし現在所有している《Ancestral Recall》《Mox Jet》の2枚でも無理なく組めるデッキで参加をしたいと考えて、たどり着いたのが昨年に制限カードから解禁された《Fastbond》と《面晶体のカニ/Hedron Crab》を使用したコンボデッキ、通称カニボンドでした。

カニボンド

 カニボンドは《Fastbond》で「土地は1ターンに1枚しかプレイできない」と言うルール制限を破り、上陸を1ターンに何度も誘発させてLOもしくは即死を狙うデッキとなっています。デメリットのダメージは《ハグラへの撤退/Retreat to Hagra》や《Glacial Chasm》で相殺が可能なためライフが1点からでもコンボが可能です。2ターン目にコンボが揃ったら撤退やChasm無しでも50枚は吹き飛ばせるので稲妻や復讐蔦が飛んでこない限り勝てるのではないでしょうか。

 デッキの構築はラキシュ氏のカニボンド解説記事を参考に、未所持である《Black Lotus》《Mox Sapphire》《Mox Emerald》は別のカードに変更をしました。サイドは良く解らなかったのでとりあえず墓地対と置物対策突っ込んどけば良いだろ位の適当加減となっています。私は解説出来るほど使い込めていないので、詳しいカードの役割や動きは解説記事を見ていただいた方が早いと思います。

デッキリスト

22:[土地]
4:《Tropical Island》
2:《Underground Sea》
1:《Bayou》
2:《雲の宮殿、朧宮/Oboro, Palace in the Clouds》
1:《神秘の聖域/Mystic Sanctuary》
1:《ゴルガリの腐敗農場/Golgari Rot Farm》
1:《シミックの成長室/Simic Growth Chamber》
1:《露天鉱床/Strip Mine》
1:《Glacial Chasm》
3:《溢れかえる岸辺/Flooded Strand》
3:《汚染された三角州/Polluted Delta》
1:《新緑の地下墓地/Verdant Catacombs》
1:《沸騰する小湖/Scalding Tarn》

7:[クリーチャー]
4:《面晶体のカニ/Hedron Crab》
1:《ラムナプの採掘者/Ramunap Excavator》
1:《タッサの神託者/Thassa's Oracle》
1:《水底のドルイド、タトヨヴァ/Tatyova, Benthic Druid》

31:[スペル]
1:《覆いを割く者、ナーセット/Narset, Parter of Veils》
3:《目くらまし/Daze》
2:《意志の力/Force of Will》
1:《噴出/Gush》
1:《狼狽の嵐/Flusterstorm》
1:《Demonic Consultation》
1:《輪作/Crop Rotation》
1:《渦まく知識/Brainstorm》
1:《Ancestral Recall》
1:《精神的つまづき/Mental Misstep》
1:《誤った指図/Misdirection》
1:《吸血の教示者/Vampiric Tutor》
1:《神秘の教示者/Mystical Tutor》
1:《呪文貫き/Spell Pierce》
1:《宝船の巡航/Treasure Cruise》
1:《ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will》
1:《思案/Ponder》
1:《悪魔の教示者/Demonic Tutor》
3:《ハグラへの撤退/Retreat to Hagra》
4:《Fastbond》
2:《交易路/Trade Routes》
1:《Mox Jet》


15:[サイドボード]
2:《自然の要求/Nature's Claim》
2:《ハーキルの召還術/Hurkyl's Recall》
2:《タルモゴイフ/Tarmogoyf》
3:《夏の帳/Veil of Summer》
2:《墓掘りの檻/Grafdigger's Cage》
1:《虚空の力線/Leyline of the Void》
1:《貪欲な罠/Ravenous Trap》
1:《真髄の針/Pithing Needle》
1:《突然の衰微/Abrupt Decay》

追加で入ったカードについて
  《タッサの神託者/Thassa's Oracle》は《Demonic Consultation》が入っているため、《Fastbond》が割られた時の最終手段の気持ちで入れました。基本はトップ2,3枚を見てから壁になってました。

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 《ラムナプの採掘者/Ramunap Excavator》は《世界のるつぼ/Crucible of Worlds》と迷いましたが、置物破壊に巻き込まれないだろうという事で採用しました。《Fastbond》が有れば《露天鉱床》で土地を割り放題ですし、フェッチランドで土地も伸ばし放題になります。

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 《水底のドルイド、タトヨヴァ/Tatyova, Benthic Druid》はバウンスランドの出し入れでアドバンテージが稼げますし、《Fastbond》のダメージを相殺もできるのでデッキを引き切ることもできます。5マナは重かったのでwillの餌になったりサイドアウトすることの方が多かったですが……

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試合結果

R1 ホロウヴァイン 2-0
 初手カニで挨拶したらバザーが出てきてホロウヴァインと判明。これは友情コンボ的な感じで死んだかな?と思ったが、willやホロウワンが良い感じで墓地に落ちてくれたためコンボ成立させて勝ち。G2は相手が血清の粉末でデッキが減った状態からのスタートだったため、カニ→ボンド→バウンスランドでライフの分だけデッキ削ってLO。運による部分が大半を占めていたが、無事に初戦を勝利でスタート。

R2 ゴロスショップ 0-2
 多くの妨害手段を持っているであろうゴロスショップに対して、どのカードが危険なのか良く解っていないのも有り完封負け。自然の要求、ハーキルをサイドインするもチャリスと魔女封じの宝珠で手札が全部腐っていた。チャリスx=1でサイドカードごと死ぬのだから置物破壊は衰微やFoVにするべきだった。

R3 オース 0-2
 今回もカニでご挨拶をしたところオースと判明。コレLO無理では?と頭を抱えていたところにオースからエムラがコンニチワしてきて投了。G2はカニを全部抜いて無限ドレインかセルフLOでの勝利を狙ったが、しっかりボンドを対処されて完敗。

R4 ホガークヴァイン 0-2
 復讐蔦に蹂躙された記憶しかないんですけど……。サイドは墓地対しっかり入れた所までは良かったが、2kill狙える初手に目がくらんで墓地対無しのキープ。無限上陸しようとした所で当然のごとくFoVが飛んできて後はタコ殴り。

R5 ジェスカイアルカニスト 1-2
 G1は中盤以降からアルカニストの能力で定業とアンリコを使いまわされて常にカウンター握られている状況で何も通らなくなって負け。G2はボンドをサージカルで抜かれたが、相手の土地事故も有ってコツコツとライブラリーを削って勝ち。G3は開始直後に制限時間が来たため、コンボを速攻で決めるか引き分けかと思ったら、ラストターンにメンターにタコ殴りにされて負け。

R6 ヘイトベア 2-0
 練習で白エルドラージにボコボコにされていたため苦手意識があったが、色的にカウンターは無いと考えコンボをぶっぱ。エンチャントと土地のコンボなのでヘイトベアの影響を受けないデッキだった事も有り、最終戦を無事に勝利で占めることが出来た。

最終結果 2-4
 結果としては負け越しになりましたが、サイドボードなど改善点を多く確認することが出来ましたので、次回は勝ち越しを狙えるように調整と練習をしていきたいと思います。慣れないカードを使ったことも有りプレイミスが続出しましたが、これは使い込むしかないと思います。(マナを出さずに噴出をピッチで唱えて、目くらましを唱えられずパイロされるヤツはおらんでしょ……)


 《Fastbond》はレガシーどころかEDHでも禁止カードに指定されているため、使用できるのが実施ヴィンテージのみになりますので、ヴィンテージ独特のデッキと言えるのではないでしょうか。パワー9は揃っていないけれどもヴィンテージやってみたいという方にはオススメなデッキだと私は思います。

感想

 最後に、コロナ禍でイベントなどで大会を開催することが困難な中でこのような大会を開催してくださった添削さんをはじめ、ジャッジ、スタッフ、参加者の皆様のおかげでとても充実した1日にすることができました。
 ヴィンテージならではのデッキに蹂躙されることも有りましたが、このフォーマットならではの醍醐味という事でとても楽しかったです。
 第3回添削杯が開催されるようであればまた参加したいと思います。また、今後MagicFestなどが再び開催されるようになった時のイベントにも参加できるように今回プロキシで用意した部分は揃えていきたいです。

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