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放送前のグレンダイザーUについて考察!君は桜多吾作版グレンダイザーを知っているか!

UFOロボ グレンダイザー」のリブート版である「グレンダイザーU」がいよいよ7月放送です!永井豪先生の作品やスーパーロボットが大好きなのでめっちゃ楽しみです。カイザー真ゲッターも大好き!

豪華制作スッタフ陣✕アラブ資本で制作

「グレンダイザーU」は総監督が福田己津央さん、シリーズ構成・脚本は大河内一楼さん。キャラクターデザインは貞本義行さんという超豪華布陣。
さらにはアラブ資本で制作されるので期待大の作品です!
グレンダイザーは海外放送はマジンガーZより先で、ヨーロッパや中東で人気を博したアニメです。
今回、中東の資本で制作されるのはそういった経緯があるからでしょう。きっとお金を出してくれる王子も子供の頃、楽しみにテレビ放送を観ていたんでしょうね……全然関係ない話ですけど映画「キングダム見えざる敵」の音声コメンタリー観てたらロケ地の中東某国の王宮みたいな場所に王子と家族が千人くらい暮らしてるって言っていて、アラブの王族すげーなって思いました、

さてオリジナルである「UFOロボ グレンダイザー」は永井豪先生原作の東映劇場用アニメ「円盤大戦争」をベースにマジンガーの世界観にアレンジして生まれた作品です。そういった流れのせいか先生の執筆した漫画版グレンダイザーは殆どありません。原作の漫画からアニメ化の経緯のデビルマンと違う流れですね。
多くはダイナミックプロ所属の漫画家が各雑誌にコミカライズとして描いてたものです。ゲッターロボ石川賢先生も「グレンダイザー対ダブルマジンガー」の単品作品を描いています。〈劇場用アニメのグレンダイザー対グレートマジンガーとは別もの〉
こうして何人かの漫画家によって様々な少年雑誌に連載されたグレンダイザーですが、その中でも桜多吾作先生の描いたグレンダイザーが唯一のストーリーの濃い完結作品となっています。

今回、なぜこの桜多吾作先生版「グレンダイザー」を取り上げるのかといえば、Uの予告映像を見たことがきっかけなのです。
予告動画の映像を見て驚いたのはまずはマジンガーZの登場。海外ではマジンガーZも人気が高いので、このブッキングは海外市場を考えた場合、最高のアイデアでしょう。だがそれだけではないいくつかのシーンについて気なるところがあったのです。

・弓さやかの登場
・記憶を失った主人公デューク・フリード
・古代遺跡らしきもの
・シャーマン的なアイヌ風のヒロイン牧葉ひかる
・グレンダイザー似の敵らしき単色のメカ

情報量が少ないので映像で推測するしかないですが、「グレンダイザーU」は桜多吾作先生版グレンダイザーからストーリーや設定のヒントを得ているのではないかと推測しているのです。

桜多吾作版グレンダイザーとは

桜多吾作先生のグレンダイザーについて書き連ねる前に桜多吾作先生という漫画家とダイナミックプロについて簡単に説明しようと思います。
ダイナミックプロというのは永井豪先生を中心とした漫画制作のプロダクションで、アシスタントとして仕事をする弟子の漫画家さんたちが、永井豪先生のアシスタントとして仕事をする一方で漫画企画や単独作品も発表する体制の会社です。

永井豪作品の筆者名には、だいたい永井豪とダイナミックプロと記載されてます。社長は先生のご兄弟らしく詳しい事はウィキ見て下さい。関係者で有名なのはゲッターロボの石川賢先生でしょうか。

桜多吾作先生もダイナミックプロに所属し、マジンガーZからグレートマジンガー、そしてUFOロボ グレンダイザーまでコミカライズし続けた漫画家先生なのです。グロイザーXというスーパーロボの原作者でもあります。このグロイザーXは、マクロス以前に飛行形態からロボに変形するスーパーロボ。マジンガーZのリメイクアニメ「真マジンガー衝撃Z編」では機械獣として登場してました。

スパロボにも登場していますがスーパーロボット枠ではなく機械獣扱いのようです。

話を戻しますが、桜多吾作先生がコミカライズしたWマジンガー、グレンダイザーともすべて完結まで描いてます。ついでにいうと東映アニメの劇場版「マジンガーZ対デビルマン」「マジンガーZ 対 暗黒大将軍」「グレートマジンガー対ゲッターロボG]もコミカライズしています。

オリジナル設定とストーリーのコミカライズ版

ストーリー初期の頃はTVアニメに沿ったストーリーでしたが次第に漫画オリジナルの展開が加わえていきます。どの程度、ストーリーに永井豪先生が関わっているか不明ですが、おそらく多くのオリジナル展開は桜多吾作先生だと思われます。その内容はかなりSFチックで尚且つ現実的な社会的背景や風刺、独自な設定展開が特徴です。簡単に言うと少年漫画ぽくないです。
注目スべきは、マジンガーZの番外編である「チップカモイ編」で描いているのですが多次元宇宙を持ち出しているのです。マジンガーのいる次元の地球とは別の次元の地球から巨大な魚人が人類を食料と奴隷にしようと侵略に来ます。それをマジンガーZあしゅら男爵が共闘して撃退するという展開です。魚人はマジンガーZサイズと巨大で魔法に近い超能力を使います。魚人たちの世界では人間は食用の家畜か半魚人に改造され奴隷にされています。
ちなみに「チップカモイ」とはアイヌ神話の神の魚さま。これね……よく考えるとH・P・ラブクラフトの「ダゴン」フォロワーじゃないのかと思うんでうよね。もはやクトゥルフ神話に組み込まれた?
〈森瀬繚さん解説してくれないですかねえ……〉

SF志向とリアル設定のマジンガーシリーズ

マジンガーZ本編の終盤には自衛隊が米軍からくすねた核兵器で機械獣を倒します。スーパーロボットの黎明期の漫画で核兵器を使用するんですから驚きです。
「マジンガーZ対暗黒大将軍」ではアメリカ第7艦隊と日本を向かう戦闘獣軍団が交戦しています(ワンシーンのみの描写)。

続編グレートマジンガーでは日本の軍事関連企業がグレートの設計図を盗ませ量産グレートマジンガーを製造します。それを敵であるミケーネ帝国が購入を持ちかけます。なんだかんだで主人公たちが量産グレートのミケーネ引き渡しを阻止、量産グレートマジンガー軍団に乗り込み、ミケーネの戦闘獣軍団の決戦という展開となります。スパロボでも登場してると思います。
他にも桜多吾作版「マジンガーZ」、「グレートマジンガー」では子供向けとは思えないオリジナル展開があるのですけど多くを語りすぎると「グレンダイザー」にたどり着けないのでこのへんで切り上げますけど。

桜多吾作が描くグレンダイザーの結末が衝撃的

さて「グレンダイザー」ではどんなストーリーになっているかというと、大枠の設定はアニメと同じなのですが、グレートマジンガーでの敵だったミケーネ帝国が登場し、主人公たちに共闘を持ちかけたり、主人公デュークフリードが地球での保護者である博士に洗脳され、それに気付いた主人公が激怒して「もう地球など知らん!」と地球から出ていってしまったり、古代から眠っていた地球版グレンダイザーが登場したり・・・ベガ星連合の謀略で核戦争が勃発。そして極めつけが世界が滅亡します……はあ? でしょ? 
(ちなみに核戦争で滅亡するわけではありません)

世界滅亡に人類全滅のバッドエンディング

エンディングは世界が滅びるんですよ? 
子供向けの筈の漫画なのにエンディングが人類が滅亡? 
ありえなくないですか?
主要登場人物たちは文明リセットの天変地異により本拠の研究所の下敷きになって一気に退場します。これどこぞの新世紀のやつですよね?〈そういえばUのキャラデザは同じ人だな……〉
モブキャラ退場に際してのドラマは一切ありません。富野作品より酷いです。ヒロインとの別れにも全くロマンスは存在していません。
もう鬱エンドです。
デュークフリードとマリアはグレンダイザーに乗ったまま強制的にコールドスリープ。さやかさんも直前に嫌な予感がして兜甲児に行かないでと訴えるもラーガに乗ったまま同じく強制コールドスリープされます。
天変地異の最中にダブルスペイザー(グレンダイザーと合体する飛行ユニット)に乗って飛行していた兜甲児とヒロインの牧場ひかるは、難を逃れて生き残り、地球の未来を憂いていたベガ星連合の幹部が生き残りますが、それ以外は全滅。
やがてダブルスペイザーのエネルギーが尽きて着陸した兜甲児と牧葉ひかるは僅かな物資を持って人類の生き残りを探しに破壊された荒野を旅立つというエンディングを迎えます。

もっと詳しい展開が気になる人は桜多吾作版「UFOロボグレンダイザー」をアマゾンか中古扱うネット通販で入手するか、ブックオフを探し回るか、YouTubeの解説動画みてください。
ちなみにAmazonでは40,000円というどーかしてる値段で売られています。

世界平和と人類を守るスーパーロボットのセオリーのすべてを引っくり返すスーパーロボット漫画

ヒーローであるスーパーロボットが登場する漫画で人類と世界が滅びるのはやばいですよねえ。
この世界滅亡の原因となるのが地球版グレンダイザーというべき「ラーガ」と主人公のグレンダイザーです。地球版グレンダイザーの「ラーガ」は謎の古代ロボットで遺跡に封印状態でしたが、ある事をきっかに復活してしまいます。ラーガはグレンダイザーに酷似した古代のロボットですが、アニメには登場しません。このラーガに搭乗するのが、弓さやかさんです。アニメ版ではさやかさんは登場しないキャラですが、漫画ではエピソードの途中から登場し、主人公たちと一緒にミケーネ帝国に行った際に搭乗者の資格を本人の意思関係なく手に入れてしまうのです。
ミケーネ帝国は、グレートマジンガーの敵であった超古代文明の生き残りで、わけあって地下に追いやられ、再び地上進出の機会を狙っていた古代帝国。作品により若干設定が異なりますが長くなるのでここでは省きます。まあどういう事かといえば、桜多吾作版グレンダイザーでは、地球の超古代文明は、主人公デュークフリードの故郷フリード星と文明のルーツを同じくするものという事が暗示されていくのです。これもアニメにはないです。実はグレンダイザーは地球の環境汚染など生態系に問題が生じる程悪化した場合、地上の人類と文明をリセットする破滅装置のトリガーなのです。〈なんか平成ガメラに近い設定かもしれない〉

グレンダイザーUのストーリーを桜多吾作版グレンダイザーと比較して推測

さて、ここまで出てきたキーワードですが……

・マジンガーZのヒロイン弓さやかの登場
・地球の超古代文明がフリード星の文明とルーツが同じ
・地球版グレンダイザーであるラーガの登場
・デュークフリードが洗脳されて激おこする件

そしてグレンダイザーUの予告映像から読み取れる事

・弓さやかの登場
・謎の古代遺跡と守り人っぽい雰囲気の牧場ひかる
〈個人的印象ですが、守り人いる場所ってすっごい悪いモノか、すっごい良いモノがいる二択〉
・グレンダイザー似の単色ロボ〈敵っぽいが……〉
・デュークフリードが記憶喪失

どうです? 何か匂いませんか?少年探偵だったら「あれれ?なんかおかいいそお」って案件でしょ?

さらには脚本は、「機動戦士ガンダム水星の魔女」、「コードギアス」の大河内一楼さんです。大河内さんは「エウルカセヴン」「ラーゼフォン」も手掛けてるんですよ。絶対、大河内さんって世界崩壊展開好きでしょ?以上を踏まえると桜多吾作先生版グレンダイザーから、いくつかの設定拾ってくる可能性かなり高いとは考えられませんか????

……ということで語っしまいましたが7月スタートの「グレンダイザーU」は監督がSEEDの福田己津央さんだし、めっちゃ楽しみです!挿入歌でもいいからジャムプロジェクトの歌が入らないかなあって期待してます!〈きっどMADで誰かが動画上げるんだろうけど……〉
さんざん書きましたが考察がカスリもしなかっらめっちゃ恥ずかしいです。黒歴史となります。

ちなみに予告映像でマジンガーZのパイルダーホワイトだったのは永井豪先生の漫画版マジンガーZの初期版である「集英社少年ジャンプ連載版」に準じてると思われます。


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