夏は残酷だ。

知らないふりだったんだ。
目の前にある不幸は。疑問や不安は。
全部ずっとそこにあって。
全部知らないふりだったんだ。

嗚呼~どうでもいい。全部がどうでもいい。

全て運命。
大人が言う「人生はなるようになる」
なんて言葉が大嫌いだった。
俺はなるようにするんだよ。
なんて、大口を叩いていたけど。

意味が分かった気がする。
そうかよ。こうなる運命かよ。

じゃあ、もう助手席に乗ってるみたいに
ただ流れて変わる景色をみて、ぼんやり。
傷つくことも、うれしい事もぼんやり全部を受け入れろって事かよ。

そういう事だろ?
悲しんだり、喜んだりするのがもう決まってた事なら。
どうやって泣いたり、笑えばいんだよ。

わかんねぇよ。

ぼやけた頭で、外に出る。
クソ眩しい太陽に、コンクリートから跳ね返ってくる熱。
この生ぬるい感覚。

俺の頭の中で出来たモヤが俺の首を絞める。

自分が自分を殺してしまいそうな気がする。



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