おばあちゃん

入院中の祖母がいよいよ危ないらしい。

脳梗塞からも癌からも華麗に復活し、食べて喋って手を動かして元気そのものだった祖母が。

ものすごくピンとこない、近頃不摂生を自覚している分自分が余命宣告を受けた方がまだ腑に落ちるぐらいだ。

実感が伴わないなりに礼服を手配せねば、ネイルを落とさねば、などなど経験上やっておいた方がいいことを粛々とこなして、それでいて心のどこかで杞憂に終わればいいと思っている。

ケチな話しになるが礼服なんて万の買い物、ネイルなんて落とすだけで4~5千円。
その他にも諸々、こういう時はそれはもうモロモロモロモロ出ていくのが定説というものだ。
そのお金で買えるもの・食べられるものを考えたらこの場で幼児のように駄々をこね、地団駄を踏みたくなってくる。

まあ、礼服に関しては数年前買ったのを私が太って着られなくなったのが悪いのでこれは自業自得と言う他ない。
思い起こせば当時販売員のお姉さんが「礼服は!絶対に大きめを買った方がいいです!!」と強めのアドバイスをくれたにも関わらず、「いえ!これがMAXデブなので!これからは痩せるだけなので大丈夫です!!」と言うことを聞かずちょっとデザインがかわいい方を買ってしまったことがそもそもの間違いだった。
数年前の私は知らなかったのだ、人間はいとも容易く限界を超えられることを。

まあそんなこんなでバタバタの中、普段なら絶対に出し渋るようなお金の流れの中にいて、それが全部無駄になるのがベストだと願っていることへの矛盾がとても面白いなと思ってる。

危篤状態の祖母がウルトラCの復活を遂げ、ただただ無駄遣いして経済をまわしてやったぜ!!ガハハ!!!と胸を張って言えますように。

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