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人は義睾丸でも見栄を張ってしまうのか?

 下ネタが嫌いな女性の知人がいます。それは何の問題もありません。したくない話は誰にでもありますし、世界には話題が豊富にある。そして、彼女とは共通の趣味である「お笑い」がございます。会話には全然困りません。

 ある日、彼女がこんな話をしてきました。爆笑問題の田中さんに関する話題から始まります。

 田中さんは20年以上前に片方の睾丸の摘出手術を受けました。ウィキペディアによりますと、悪性の腫瘍ができていたためとされています。当時、相方の太田さんは何かあるたび「玉を取った」とネタにしていましたし、何なら今でもしています。芸人ならではの、病気への対処法と言えましょう。

 田中さんのように片方の睾丸を摘出したあと、睾丸のあった場所には代わりのものを入れるようです。義眼ならぬ義睾丸とでも言うのでしょうか。同じ大きさ・重さの物体を入れて身体のバランスを保つのが目的かもしれません。

 既に義睾丸にはいくつかのサイズが存在しているとのこと。医者は患者の前に大きさの違う義睾丸をみっつほど用意し、基本的には患者本人に選ばせるようです。

 しかし、どういうわけかほとんどの患者は一番大きな義睾丸を選ぶそうなのです。医者もそれをよく分かっているため、あらかじめ患者の睾丸と同じ大きさの義睾丸が一番大きくなるように選んでいるとか。

 何故そんなことが起きるのか。誰も調査をしていないようで、理由は不明のようです。無意識に見栄を張ってしまうのか、それとも何らかの欲望によるものなのでしょうか。

 とまあ、こんな話でした。下ネタとは何か。彼女との会話は、そんな哲学的な迷宮に私を引きずり込みます。

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