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カービングレザー二つ折り財布 製作編

こんばんは!春本番、今年は寒暖差が激しいですね。
暖房要らなくなったら今度は冷房を点けています。
エアコンが当たり前になって、尚気候に身体が付いていかなくなっているような気がします(;´Д`)
少しは自然の温度で生活できる身体にならないと・・・。

さて、先日はデザイン画の記事を上げましたが、今回はそれのカービングまでが終わりましたので、記事にしようと思います。

(前回の記事)


その際に上げた画像ですが、デザイン画の時点ではこのような完成予想図でした。

完成予想図


線画

今回はバスケットウィーブを使わないでフルカービングの図面です。
上の線画の画像を見るとわかるように、染色前は結構ゴチャゴチャしてしまうので、それぞれの柄がある程度独立して見えるよう意識して製作を始めました。

先ずはトレース>カット>輪郭のベベラ打ちですね。
今回やってみてわかりましたが、円を主軸としたこういうデザインはかなりトレースとカットが物凄く難しいし気を使います。
今までは円に沿う曲線だったのに対して、こちらは完全に円の集まりなので、今まで以上に歪みが目立ちます。

この時点で結構「とんでもないデザインしちゃったorz」となってました。
後から見ると思ったより綺麗にカット出来ていますが、「ズレちゃいけない」と「滑らかにカットする」のプレッシャーで通常の2倍疲れました。
慣れは勿論、刃物の切れ味も確保しなきゃいけないですし、革の濡れ具合も一定でやらないといけないですからね・・・。
刃物の切れ味の確保が私は一番苦手です(´`)

次は蔓の陰影表現の為のサムプリント打ち>フラットベベラで全体的な陰影作りです。

おぉ・・・?案外悪くないかも!
この陰影表現ってこんなにも効果があるのかと思い知らされました。
なんというか、蔓の流れを感じられるようになりますね。
後ろ側に配置した大円の蔓に強く長く刻印を打つことで、全体の前後関係もわかるようになってきました。
それでもまだゴチャゴチャは抜けませんが、図柄として成立し始めたか・・?と思いました。
つくづく思いますが、カービングって常に不安が付きまとう作業ですね。
何か一つ工程を経る毎に「これでいいのか?」と「お、綺麗になってきた」の浮き沈みが激しいです。

ここからはバックグラウンド>細かいテクスチャの表現>フィニッシュカットと絵的に境界を作っていく段階なので、メリハリが付けられると良い図柄になりそうです。


バックグラウンドを打って・・・フィニッシュカット入れて・・・


!!!!
良い感じになった!

今までで一番、打ち終わったこの状態が綺麗だなぁと思いました。
苦労して打ったからなのかもしれませんが、それぞれの作業の効果がしっかり発揮されている気がします。
タンニン鞣しならではの刻印跡も、良い具合に濃くなっていて綺麗です。
反省点としては、花が少しボヤけたように見える点でしょうか。これは一番最初のベベラ打ちの角度が悪かった気がします。
輪郭線をもうちょっとシャープにしないといけませんね。

改善点はあるものの、図案はとても気に入りましたし、これを自分のアトリエのスタンダードデザインにしても良いかもしれないと思いました。
これを基準にもうちょっとライトな物だったり、柄じゃない絵的な物を取り入れて行ったりしても面白いかもしれませんね。
何はともあれ、苦労した分、収穫もあった回になりました。

最後にデザイン画と見比べてみると・・・


あれ!図柄が左右対称になってるやん!?

トレース紙に印刷したデザイン画を裏表逆にしてしまったんですねー。


…. _oへ_


いや完成品的には問題無いのですが、たまにやるんですよね、これ(汗
今度からデザイン画に「表」って文字入れるようにしよ・・・・。

変なオチがつきましたが、今回も読んで下さってありがとうございました!
染色だけだと短いので、今度は完成時になるかと思いますが、記事を書こうと思っております。
その際にまた読んで下さったらとても嬉しいです。
それではー!

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