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独学カービングデザイン

こんばんは、最近風邪をひいてしまい暫く寝込んでおりました。
歳を重ねる毎に、2~3日で風邪か抜けてくれなくて悲しくなります(´`)

さて、その間に一つ二つ折り財布のカービング案を描いていたので、今回は短いですがそれを紹介したいと思います。
尚、自己流ですので、一般的なカービングデザインの描き方がどうかはわかりません。わかっとけよという話なんですが(汗

まず、私はカービングをCLIP STUDIOというペイントソフトで描いています。以前はアナログでトレースペーパーを使って描いていたのですが、量産する際に何度もトレースする必要がある事と、携帯ケースのように図案は同じでもカメラ位置のせいで少し変更しないといけない場合等があったりと、色んな面でデジタルの方が管理がしやすいという結論になりました。

ただ、デジタルの悪い点もあり、一番のそれは線の強弱が想像し辛い事。
最近のペイントソフトは筆圧感知が優秀なので、強弱ありで線を描く事はできますが・・・。それでも鉛筆などで描いたものに比べるとカービングされた図を想像するのが難しいです。
慣れている人は一本調子の線でも、何となくイメージ出来ると思いますが、これからカービングを始める人には絶対おすすめしません。
ある程度慣れている私でも、余りに出来上がりを想像できないので、簡易に着色してデザインするようになりました。
結局5~6時間かかるので、効率が良いか悪いかはわかりませんが、オーダーメイドだったりハーフオーダーの場合、イメージの提供はしやすいのでやはり便利ですね。

さて、実際の描き方ですが、先ずは製品のアウトラインですね。これは中心十字線を引いて、そこに寸法を書き加えるだけなので割愛します。
この時に自分が縫い代に使うであろう巾を最初から図示しておくと、デザインした後で後悔しないですみますよ!(尚、私は縫い代は7mmです)

次に、カービングの蔓の軸となる円を並べます。私のカービングの拘りその1ではありますが、まず一つ一つのモチーフの塊をなす蔓が、ほぼ正円に見える事です。
私のカービングはあくまで模様として装飾される事が目的なので、正円の繋がりであると模様として認識しやすくなります。
後は、これは個人の特徴かもしれませんが、私はカービングはしていても、打たない部分(打刻しない部分)を広めにとる方です。
デザインとしての歪みや、線がガタついてると物凄く目立ってしまいます。
ですので、最初のこの円はとても大事です。

上のベルト部分の図の緑は実際の模様を描き込んでいますが、下の本体部は黄色い丸とオレンジの円しか書いていません。
これがデザインの基本形です。(念を押しますが、あくまで自己流です
これに蔓の流れをまず描き込んでいきます。余白になる部分にも、良い具合に蔓の終端が来るように配置して・・・・

こんな感じになりました。
今回コピペは使っていませんが、裏表同じ図柄だったりするとこれが非常に楽です。楽というか正確ですね。
わかりづらいかもしれませんが、蔓が実際どういう絡み方をしているのかを示す為に、一段濃い緑で線を入れてますね。
これはフィニッシュカットでは無いですが、最初のカットラインになります。

そして、今回はギチギチに円を詰め込むではなく、中心部はあえて上下に余白を残して、そこに一つ大円を作り、蔓の流れを盛り込む事にしました。
バスケットウィーブ何かを使って埋めても良いんですが、今回は使わない事にしました。革めっちゃ伸びますし・・(´Д`)

こんな感じですかね、余り目立たせず、画一になり過ぎないように微妙に形を変えて・・でも正円だけは崩さないように・・・。
話はそれますが、先ほども言ったように、私のカービングは模様という扱いです。ですが、正円故に、同じようなものがただ並んでるだけになってしまい易いんですよね。模様の概念を崩さない程度の非対称さだったり、デザイン的遊びを入れるって結構難しいもので・・・。
だから、実際、花を描いたりするよりも、この図で言えば四隅の空白をコピペじゃなく埋めるというのが一番難しいです。

さてさて、お次はこれらの蔓に花を入れてみました。

シンプルですね、この時が一番不安です。急にチープになるので・・・。
花の中は、以前カービングの記事でも言いましたが、打ち方を最初から決めずに行っています。その時の感性ですね。
ただ、外形だけは先に決めておかないと、同じような花が並んでしまったりするので、ここで最低限の変化を付けています。

どうでしょう?全く左右対称では無いし、花の種類も同じとは言えないのですが、一つの模様としてある程度固まって・・・居る筈・・・。
ウンウンうなりながら、この時点で5時間程度かかってます。遅筆にも程がありますね(・ω・)

そして細かい線の歪みだったり蔓の細さ等を調整しながら、茶色のペンで線画にします。それがこちらです。

一応、デザイン画としてはこれで終われる段階です。
花の変な目立ちも、ここに来るとやや落ち着いてきます。
カットラインが見えるので、まあまあ、ある程度のカービング後は想像がつきます。
ただ、最初にも行ったように、これでもやっぱり線の強弱が無いですし、バックグラウンドで沈める場所がわからないので、カービングすると結構イメージが変わってしまいます。
その為、ここ数回はこれに着色と簡単な陰影をつけてフィニッシュカットまでつけた参考図を作るようになりました。
これがそちらになります。

グリッド線が入ってるのでややわかりづらいかもしれませんが、大体のイメージは沸きやすいですね。
これに点線で糸を入れて見たりすると尚わかりやすいのですが、今回はオーダーメイドではないのでそこまではしてません。

思ったより面白い模様になったなぁと自分では思います。
派手でいて、でもある程度の対称形なので落ち着きもある。クラシカルな色合いがそうさせている部分もあるのですが、結構お気に入りです。
とはいえ、絵の段階では・・・。

実際に打ったらどうなるのかは今後のお楽しみです。
その際にはレポートしたいと思いますので、興味があれば覗いてみてください!
今回も、読んで下さってありがとうございました。

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