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お店紹介:『トンガ坂文庫』(尾鷲市九鬼町)

『日本の小さな本屋さん』という本があります。

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全国にある個人経営で個性的な本屋さんばかりを取材して紹介している本です。

私(この記事を書いている本人)も学生の時、京都にある『恵文社』という書店が大好きで、よく行っていました。
本棚の作り方(本の並べ方)が独特で、世間的なベストセラーや売れ線ではなくそのお店目線で選ばれた本たちが並べられていました。

フリースペースもあって、著者によるトークイベントなども開催されていたり、アーティストによる作品展示などもやっていて、自分の生まれ育った町、尾鷲にもこんな書店があればいいのになあ、とずっと思っていました。

さて、尾鷲市九鬼町に、『トンガ坂文庫』という書店があります

↑『トンガ坂文庫』さんのHPです。


2018年に開店したこの書店『トンガ坂文庫』は尾鷲市の九鬼町にある民家を改装。
お店は通称『トンガ坂』と言われる坂の途中にあります。

『トンガ坂文庫』は尾鷲市に移住して来た2人の若者が共同経営をしています。

まさに私が「こんな書店があればいいのになあ」と思っていた書店です。

私が子供の頃は尾鷲の商店街にも何軒が本屋さんはありました。
高校の近くにも古本屋さんはありました。

年々、書店の数は減り続け、ここ数年は国道沿いに2軒、商店街の近くに1軒の書店がありました。

去年衝撃的だったのは、国道沿いの、いわゆる全国展開している、CDやDVDのレンタルなどもしている大型の書店がなくなってしまったことです。

ただ、それ以前にも、尾鷲ではどちらかというと、個性的で、その書店の店主が選書した本を売るお店が少なかった(無かった)のですが、『恵文社』のような個性的な本屋さんがついに尾鷲にもできて、とても嬉しく思いました。


個人経営の書店は経営者の思想や趣味、興味関心の方向性がその店の選書に強く反映されます。

『トンガ坂文庫』では、現代思想、人類学、民俗学、言語学、哲学、数学、天文学、植物学、動物学、建築、料理、エッセイ、小説、絵本、デザイン、アートブック、図鑑などが多く並びます。

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以下、『トンガ坂文庫』さんのことを詳しく書かれた記事を2つ、リンクで紹介させていただきます。

●『ソルトグラフィック』
『トンガ坂文庫』のロゴをデザインされた『ソルトグラフィック』のブログです↓

『トンガ坂』の名前の由来やロゴデザインの話をはじめ『トンガ坂文庫』さんについて詳しく書かれています。

●『OTONAMIE』
三重県の情報ポータルサイト『OTONAMIE』に掲載された『トンガ坂文庫』さんの記事です↓


書店業界の環境が激変するこの時代。
この店では手にとって見れる書店が町にあることのありがたさ(まさに”有”り”難”さ)を実感します。

また九鬼町の実店舗営業以外にもポップアップ出店(出張出店)なども積極的で、マルシェイベントや古本市のイベントにも参加されています。

東京は代官山『MARLMARL』さんでのポップアップ↓

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尾鷲市のレンタルスペース『ぷらっつなかせん』でのポップアップの様子↓

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その他、尾鷲市内の『おわせマルシェ』や紀北町の『ずんべら亭』の店内のにも『トンガ坂文庫』がセレクトした本の本棚があります。
(そこでも購入可能です)

野外イベントにも積極的に出店しております。
(詳しくは『トンガ坂文庫』のブログでチェック→


冒頭で紹介した本(『日本の小さな本屋さん』)のように、個人経営の書店では、『トンガ坂文庫』のように、店主自らがリサーチし、セレクトしたものを取り扱っているので、本の1冊1冊に対する思い入れと知識があります。

自分が好きな本の話もできるし、オススメの本を紹介もしてくれる。
アートや映画の話から、ジェンダー問題や植物の話まで、色んなところに話は及びます。

本を通して人と人との交流......そんな言葉がぴったりなお店です。

こういうお店が尾鷲にあることが、とても嬉しく思います。

『トンガ坂文庫』さんは、尾鷲市内でも『熊野古道一箱古本市』を主催しております。



詳しい情報は『トンガ坂文庫』さんのHP等でご確認ください。



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