見出し画像

中国の宇宙ステーション

中国の宇宙ステーション「天宮」の実験モジュール「夢天」を搭載したロケット「長征5号B遥4」が、2022年10月31日午後3時37分(北京時間)に中国の海南島にある文昌航天発射場から打ち上げられた。夢天は11月1日午前4時27分、コアモジュール「天和」の前方ポートにドッキングした。打ち上げからドッキングまでにかかった時間は約13時間。夢天は宇宙ステーションの3つ目のモジュールで、「問天」に続く2つ目の科学実験モジュール。作業モジュール、ペイロードモジュール、貨物エアロックモジュール、資源モジュールからなる。今後は夢天の位置を移動し、夢天とコアモジュール・天和、実験モジュール・問天でT字型の構成にする。宇宙ステーションの最も長い部分は約40メートルと国際宇宙ステーション(ISS)の半分以下で、体積は10分の1ほど。天和と問天には、睡眠用の区画やトイレなどの居住空間が配置されていて、科学実験の活動は夢天を中心に行われる。夢天のエアロックは貨物専用で、宇宙飛行士の出入りには使用しない。また、夢天には放出機構が装備され、小型衛星を軌道に乗せることもできる。2022年末までに宇宙貨物船「天舟5号」と有人宇宙船「神舟15号」が打ち上げられ、宇宙ステーションには6人の宇宙飛行士が滞在することになる。スイス、ポーランド、ドイツ、イタリアなど17カ国の実験プロジェクトを、中国の宇宙ステーションで行うことも決まっている。宇宙ステーションには、ヨーロッパの宇宙飛行士が滞在する予定で、ドイツ、フランス、イタリアの宇宙飛行士3人が訓練を行っているという。宇宙ステーションでは、中国語を第一言語に採用。コアモジュールの操作インタフェースは、すべて漢字表記になっている。欧州の多くの宇宙飛行士が中国語の学習を始めている。

※ 見出し画像にはPixabayのフリー素材を利用しています。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?