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大気から水をつくる装置

イスラエルのエルサレム・ポスト紙は2022年5月10日付で、大気から水をつくる装置を開発するイスラエル企業・ウォータージェンが、シリアで飲料水の供給を行うと報じた。シリアで活動する人道支援組織Multifaith Alliance for Syrian Refugeesと協力し、学校や病院などに、飲料水製造装置を設置する。2010年以前のシリアでは、都市部の人口の98%、農村部でも92%の人々が安全な飲料水へアクセスできたが、内戦が勃発してからの11年間で、上水設備が正常に機能している場所は50%にまで低下した。ウォータージェンの装置は、最も小型の機種で1日当たり18~20リットル、大型では6000リットルの飲料水を製造でき、電源にソーラーパネルなどを活用することで、ダメージを受けた電力インフラに頼らなくても運用することが可能になる。ウォータージェンは2021年に、テルアビブ大学の研究所と、アラブ首長国連邦のBaynunah(Al Dahra Groupの子会社)との間で、アブダビに水研究所を開設する協定に署名するなど、中東地域において積極的に活動するほか、世界65カ国以上に同社の装置を展開している。

ウォータージェンの太陽電池式水製造機・Solar GENNYは、サステナビリティ、エコデザイン、スマートエネルギーの部門で、CES 2020 Innovation Awardsを受賞した。

GENiusは、可能な限り効率的な方法で空気を純粋な飲料水に変える革新的な熱交換技術です。大気造水装置は、空気を取り込みエアフィルターで埃や汚れを取り除き、GENius熱交換に送り冷却して水に凝縮する。水は濾過して不純物を取り除きミネラルを加えて飲料水にされ、貯められた容器の中を循環する。ウォータージェンの大気造水装置は、1リットルあたりわずか300ワット時しか使用しない。任意のサイズに構成できるシステムは、家庭やオフィスの水、町や村の給水など幅広いニーズに対応する。

※ 見出し画像にはPixabayのフリー素材を利用しています。

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