発見
昨日の記事で言っていた「極限まで頑張って仕上げた発表」について語る。
テーマは整数の性質。
これは以前の記事でも言っていたと思う。
発表テーマについて簡単にいうと、授業を考えるにあたって、複数の教科書を比較すると見てくるものあるし、一度やってみてはどうですか?という提案。
僕が整数の性質を選んだのは、研修の中で話題になっていたから。
ただそれだけ。
発見はたくさんあった。
まずは学習指導要領解説の整数の性質の部分(3ページ)を何度も読み返した。
これが頭に入る、自分の血肉になっていくということかと実感した。
例えば「一の位に着目して奇数偶数を判断してはダメだよ」ということ。他にも「乗除の観点で仲間分けしよう」ということ。
細かいことだが、細部までこだわれるからこそ専門性も磨かれると思う。
次に教科書比較。
内容ごとの配当時数を比較することで、各教科書会社がどこに重点を置いているかが見えてくる。
例えば、約数と公約数。
ほとんどの教科書では1時間で基本的事項を押さえているのに対し、A社の教科書は2時間配当されている。
これは、A社が「約数と公約数の基本的事項を確実に理解させたい」という意図があると考えられる。
このように考察していく中で、「この問題を扱うかどうかは自分で判断して良さそうだ」「数直線やベン図の活用は必須だ」ということが見えてくる。
これは1種類の教科書だけで教材研究をしていても、気づけないことである。
このような考察を重ねていく中で、また、他の先生方からの意見を聞く中で、以下のような特徴があるとわかった。(あくまで個人的意見です)
啓林館…基礎をじっくり
東京書籍…バランスよく
学校図書…ユーモア溢れる
個人的に好きなのは学校図書。
田中博史先生が編纂に関わっておられるということもあり、面白い。
「角とその大きさ」の授業を考える際、学校図書の教科書を見たときも感じたが、子供の興味を惹きつける導入が設定されている。
他にも、整数の性質に関する身近なものや授業で使えそうな教材を紹介した。他の先生からいただいた意見も含めて、下にいくつか示す。
・乗除以外の観点での仲間分け(素数・三角数・四角数・友愛数)
・今年あった周期ゼミの大量発生(13年ゼミと17年ゼミの周期が重なった→公倍数)
・新幹線や特急電車の座席
・パチンナンバーゲーム
・音楽のハーモニー
・100までの表を塗って視覚化
…と、まぁ発表についてはこんな感じ。
昨日も書いたが、本当に「レベルが上がった感」がある。
井の中の蛙状態かもしれないが、整数の性質における授業作りに自信が持てる。
発表へのごほうびは、翌日早朝4時から横綱で食べたラーメン。
美味。でした。