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ツタメシ往訪期 その7:【洋食 アキラ(墨田区向島)】

 さて、今回もタイムスリップ系ツタメシ(昭和で時間が止まったかのようなお店)へ。
 最寄り駅は曳舟か押上だが、どちらからもそこそこ歩く、ひっそりとした住宅街の一角に、これまたひっそりと佇ずむのは洋食 アキラさん。

↑赤いオーニングがレトロかわいい、可憐な店構え。

↑店内に入るとギャップにちょっと驚く

 お店は老夫婦で切り盛りしているようで、こんなご時世だが3卓しかない小さなお店では僕の他に2組が食事をしていた。
 内装はダークな板張り(全面!)で、クロスの箇所が全然見当たらない。よく見ると季節の小物がポイントポイントに設えられたりしていて、よく目をかけられ、手をかけられているお店だと伝わってくる。
 タイムスリップ系ツタメシ(日吉屋さん、ニューマルヤさん、ラフレッサさんなど)を訪れると、不思議な気配を感じることがある。長い歴史の中で店を行き交ってきた無数の人々の息遣いの
名残というか、その空間で見知らぬ誰かが過ごしてきた時間が幾層にも積み重なった結果、目に見えぬ存在感を醸し出しているのがふと感じられるのだ。

↑手書きメニューも味がある。なおナプキンの折り方はニューマルヤさんと同じ。古い街洋食あるある?

 このお店もメニューが多くて迷ってしまうけど、大好きなカキフライが季節限定で出ているみたいなので定食をオーダー。
 年季の入ったテーブルも本物のモク(木)で凝った趣味のもの。計算されたライティングといい、インテリアへの強いこだわりが感じられる。

↑写真見ただけで思い出しよだれ。外はザックザク、中はジュワ〜

 カキフライ、いいですねぇ(いいでしょ?)。
「ごはん、味噌汁、メイン(洋)」という日本でしかあり得ない黄金のトライアングル。早速カキフライをいただく。かなりハードに揚がっていて、特筆すべき特徴はないけど、普通に、すごく美味しい。日吉屋さんもニューマルヤさんもそうだけど、「普通に美味い」を極めている。
 添えられたタルタルソースには、ピクルス(マックのハンバーガーに挟まってるのと似た味)のみじん切りが入っていて、これが素晴らしいアクセントになっている。揚げ物のしつこさをピクルスのさっぱりとした酸味が中和して、普通3個目くらいで飽き始めるカキフライがパクパク食べられる。
 味噌汁はナメコとアサリという珍しい組み合わせだけど、これも普通に、すごく美味しい。日本に生まれてよかった。

 手書きの「酒の友」メニューも魅力的だったけど、どれも1人でちびちびやるサイズじゃなさそうな予感がしたので今回は見送り。仲のいい友達や大切な人にこっそり教えて、一緒に来たいお店。

↑エスカロップ気になるなー。オムライスもハンバーグもいいし、ヒラメのムニエルも美味しそう。何回来たらいいんだろう

お会計は1,800円/1人。飲んで食べて2,000円いかないのが嬉しい。

蔦絡まり度:★★☆☆☆
蔦芸術点 :★★★☆☆
味の満足度:★★★★☆
居心地  :★★★☆☆
コスパ  :★★★★☆
再訪したいor人に勧めたい?:Yes

総合評価:いい店でした!ツタメシにハズレなし。

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【洋食 アキラ】
 東京都墨田区向島4丁目5−7
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