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新年度、私は少しずつ前を向き始めている

インターネットでのバッシング、それから

気がつけば前回の投稿から2ヶ月が経過していました。

この記事に書いたこと以外にも誹謗中傷があったため、弁護士さんに削除要求と公開請求をしてもらうことにしました。
弁護士さんのお話では、公開請求を行うと誹謗中傷を投稿している方の回線契約者に対して問い合わせがいくそうです。
つまり会社が契約し社員に提供しているスマートフォンで投稿をしていれば会社に、世帯主が契約して家族でプロバイダを利用していれば世帯主に「他人を誹謗中傷するなど悪質な投稿をしていること」「公開請求がなされている」ことが伝えられるといいます。
つまり公開請求をされれば会社や家族に誹謗中傷などをしていることを知られる場合があるということです。
そしてそれが度を超えた場合は警察に訴えられる場合もあり、そうなればもっと多くの他人にその事実が知られる場合があります。
公開請求を行う対象となった全ての方から弁護士さんにご連絡があり、謝罪があったと聞いています。
”あったと聞いています”としたのは、私自身が誹謗中傷の投稿をした方にお会いしていないのです。
全ての連絡は弁護士さんを通じてとさせていただきました。
弁護士さんの話では誹謗中傷をしていることを特定されるとは思っていなかったのか、弁護士さんがお会いした時には顔が真っ青で怯えているような方もいたそうです。
もし、公開請求したことで誹謗中傷した人が会社や家族にバレたなら・・・その人は今どんな思いでいるんだろう・・・弁護士さんのお話を聞いて胸が痛まなかったわけではありません。
でも、その人が私に対して誹謗中傷する投稿を発信した以上、やはりその行動や発した内容に最低限の責任はあるのだと思います。

弁護士さんには私からいくつかのお願いをさせていただいていました。

1)私への金銭的な謝罪は要らない(金の問題じゃない)
2)弁護士さんにかかった費用はきちんととってください(私への賠償ということで支払いを受け、そこから弁護士さんに報酬を支払う形でもいいです)
3)今回の件について私は「誰がバッシングを行ったか」公表する意思はないです。しかし、誰がどういう理由でバッシングを行ったかを知りたいと願っています。
4)今後も同じ人が誹謗中傷を行った場合は今回の件も含め全てを公表します。場合によってはもっと強い手段に出る意思があることを相手に伝えてください

驚いたのは[誹謗中傷を行ったのは、私が支援を行った卵巣がん患者さんや他の患者会のスタッフ等なんらかの形で接点があった人]だったことです。
そして[誹謗中傷を行った理由は人生会議に関しての要望が気に食わなかったわけではない]ということでした。

「おしゃべり会に参加しても、常連さんの声が大きく、自分が不安を言い出せていないことに気づいてくれなかった」
「旦那さんがいて子供がいて病気も治って患者会もしている、幸せなんだろうなと思ったらむしゃくしゃした」

人生会議で炎上が起き、それに便乗した形で彼女らのこれまでの不満が爆発し誹謗中傷に繋がっていた・・・その事実になんとも言えない気持ちになりました。

3月末、弁護士さんが全ての手続きを終えてくださり今回の契約は終了しました。
しかし、こうした誹謗中傷はイタチごっこになるのでしょう。
弁護士さんから今後の支援も申し出ていただいたので引き続きお力を借りながら誹謗中傷については対応していきたいと思っています。

2020年4月1日、新年度がはじまった

日本ではコロナウィルスが猛威をふるう4月1日、新年度がはじまりました。
しかしコロナウィルスの影響で私のスケジュール帳は真っ白です。

2019年3月末に患者会活動を終了したいと宣言したものの、ひきとめられ、可能な範囲での支援なら続けますという形にしてから1年が経ちました。
新宿(4回)、名古屋(1回)、新大阪(2回)でおしゃべり会を開催し、電話相談183件、メール相談104件の対応をしました。
2009年から2019年3月末までは500件/年ペースだったので体感的には相談対応に費やす時間は相当減ったという感じです。

2019年3月末までは会員さん優先の活動をしていましたが、この1年は会員をもたない患者会として活動をした成果があります。
おしゃべり会はどこの会場も半数以上が「はじめて」の参加の患者さんやご家族でした。
がん患者会の会員になるのはハードルが高いけど、ちょっと他の患者さんにあってみたいというような方のニーズがあったということを感じました。
(もちろん、スマイリーの会員だった方たちも顔をみせてくださり嬉しかったです)

患者会の活動を辞したいという一番の理由は、知的障害をもつ息子の学生生活最後の年で就職を決めなければならないため親として時間を割きたいということでした。
ありがたいことに昨年秋という早い段階で第一希望の企業に就職の内定をいただくことができました。
息子は就職後もパラ卓球のプレーヤーとしての活動の継続も望んでいたので、それを理解し応援してくれる企業に就職できたこと、また彼を卓球選手として受け入れてくれるチーム、練習施設があったことに感謝しています。
(卓球など一部の競技はパラリンピックで知的障害の区分があります)

子育てが一段落したこともあり、患者会の形態をどうしていくべきかスマイリーの活動を支えてくださる医師やCRCさん、弁護士さん、スタッフなどと何度か話し合いを持ちました。
結果として、まだ私自身が心身の不調がつづいていることから「いまのまま、家族の生活と自身の体調を優先し、可能な範囲での支援を行っていく」ことにしました。

私は少しずつ前を向き始めた

昨年11月以降、すごく辛い時間が続きましたが多くの方々の支えや励ましに感謝しています。
自分自身もSNSとの向き合い方を改めたりして心身の不調が少しずつですが改善してきていると感じています。

片木美穂としてFacebookでの投稿を少し再開したものの「Covid19」の問題でニュースを鵜呑みにし感染した人への心ないコメントを繰り返す人などを見かけるとフラッシュバックしてしまい、残念ながらFacebookは再び休止してしまいました。
同様の理由でTwitterも再開する予定もありません。

ただ全ての窓口を閉鎖しているわけではなく、最近では5月8日の世界卵巣がんデーに向けてオンラインを利用して海外の患者会とミーティングをしたり、スタッフやお世話になっている医療関係者と連絡を取り合い今後どのような活動をしようかと考える時間も増えてきました。

しかし、さらなる患者支援を模索するなか、いまの活動の主となっているおしゃべり会が相次いで中止となりました。
再開の見込みは立っていません。
そのフォローアップとしてオンラインミーティングできないかなと現在準備を進めています。
そんな遠くない時期にスマイリーのウェブサイトで発表するのでお待ちいただけたら嬉しいです。

こうした「これから」について考えるということは数ヶ月前の自分では考えられないことです。

最近相談メールなどでも「片木さんがお辛い時なのに」など本当に心配かけているなと胸がいたんだのですが、私は少しずつですが前を向き始めました。
少しずつ元気になってることが届けば嬉しいです。

卵巣がんといま向き合って、病気の不安と戦っている人たちにとってなんの役にも立たない駄文ですが、いまTwitterもFacebookもしてない私にとっては、数少ない個人の思いを発信する場ということで、多目に見ていただけると嬉しいです。
お付き合いありがとうございました。

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