東京五輪サッカー男子日本代表について褒めたりコノヤローと言ったりする

タイトルが長い。あと、最後までコノヤローとは言わなかった。

はじめに

私はサッカーJリーグのファンである。一応、地元という理由で浦和レッズを贔屓して追いかけているが、浦和レッズの全ての面を応援するつもりは無いというか、いい感じのサッカーが好きな人だと思っているので、「サポーター」ではなく「ファン」を自称している。どうでもいい。

風間監督が作り、鬼木監督が運営する川崎フロンターレの「サッカー」は極めて優れていると感じる。サッカーのプレイング哲学、チームとしての教義、シーズンを戦い抜く為の運営法、さらに言えば、優れた指導者を引き立ててくれる経営者の姿勢。「王者川崎」の輝かしい功績や決して数字や言葉では表しきれない本質的な魅力は、そういった様々な要素の積み重ねが生んだ素晴らしい結果なのだと思う。例えていうならば、決して、三苫選手が優れたアタッカーだからなのではないのである。

褒めたい2020五輪選手達

最強の相手メキシコを破った立役者・堂安律

グループリーグでメキシコを破ることが出来た理由の1つに挙げられるのは、堂安選手の目覚ましい活躍があったからだと思っている。

このチームでは右ウイングを担当することが多い堂安選手で、五輪ではほぼすべての試合を「中央・久保建英選手」と同時に起用されていた。しかし、個人的には久保選手とのかみ合わせが良いとは思えなかった。言葉にしやすいのは、「堂安も中央に切り込みたい選手だから」ということである。また、言葉を変えると、久保と堂安はプレイスタイルが似ている。なんというか、久保と堂安を同時に使うと、堂安が「活きなくなる」と思うのである。豊富な運動量と積極的なプレイングで、攻守にわたって頑張ってくれる前田大然選手の方が遥かに良い。

そんなわけで、正直定番と化した久保・堂安同時起用には不満しかなかったのであるが、このグループリーグのメキシコ戦では驚くほどよく働いてくれた。走ってくれた。

1得点目のサポートは特に評価していない。アレは久保建英選手の技術力が大きく影響した素晴らしい得点である。彼が素晴らしいのは、その後に自らが得点をしたことと、その後の縦横無尽な動きである。所謂前線からの守備を徹底してくれた。これはずっと試合を追いかけてきた私にとっても、およそ初めて見る「堂安律選手」である。だから、敵はもっと驚いただろうと思うのである。

終始に渡って堂安選手は頑張ってくれ、他の選手達もそれに続くように頑張って走ってくれた。これがメキシコチームにショックを与え、ミスを誘発し、本来発揮できる筈の優れたプレイングを実行不能に追い込んだのである。

今大会、戦った相手の中でダントツに強かったメキシコ。日本チームにとって勝てる相手では無いと思っていた。疲労などの理由は挙げられるものの、三位決定戦での敗北は、その意味において全く不思議ではない結果である。グループリーグでの大金星は、そういう意味でとても凄いことだったと思うのだが、その結果の立役者は間違いなく、堂安律選手の縦横無尽に走り回る素晴らしい働きにあったことを、まず一番に書いておきたい。

「要」たる存在・遠藤航

遠藤航選手がいなければ、成り立たない。そう思わせる活躍ぶりであった。このチームでボランチ登録されていると考えられる選手は遠藤選手を含めて4人存在するのだが、「日本チームが最も強くなるフォーメーション、メンバー構成」には遠藤が必要不可欠であると思われた。次点となるボランチの組み合わせは田中碧選手と板倉滉選手のコンビである。このコンビ、二人とも優れたプレイングを実行できる優秀な選手の組み合わせなのだが、どちらかといえば守備的に収まるのである。久保建英選手、林大地選手等の優れた前線の選手を活かすフォーメーションには、遠藤が欲しい。敵に勝つ試合をするには、ボランチに遠藤が入れておきたい。そう思わせる選手だった。

ボランチというポジションの働きは、守備の選手と同じく、活躍が非常に目立たない。何故ならば、彼らが活躍するということは、チームが上手くボールを運べている状態であり、敵に対して有効なプレイングが出来ているということだからである。つまり、アタッカーの選手などが輝く。前線に近いボランチの選手は、ディフェンダーに比べればまだわかりやすく輝く瞬間が見やすい。それでも、見慣れていない人には、その素晴らしさが分かりにくい。

三位決定戦、最も不調を感じたのは遠藤航選手その人であった。良いところはまず見られなかった。彼の不調が結果に与えた影響は決して小さくないと思う。

得点数以外の全てを備えたトップ・林大地

私は長く勘違いしていて、このチームには鎌田大地選手が入るものだとばかり思っていた。実際には年齢制限に引っかかっていたわけである。鎌田・久保のフォーメーションが頭一つ抜けて、現日本最強のアタッカーだと思っていたので、五輪で見られなかったのは残念でならなかった。しかし、この林大地選手は凄い。以前から優れているとは思っていたのだが、出場した全ての機会において、このチームに無くてはならない素晴らしい働きを見せてくれた

素晴らしい働きの一つは、「攻守に奔走する運動量と積極的な判断」が挙げられる。驚くのは、全ての出場機会、出場時間の殆どの時間帯で、前線で積極的にプレッシングを行ってくれたことである。所謂「前線からの守備」と言われるものであるが、これは実際には「攻撃こそ最大の防御」と言う言葉に非常に近いものである。前線の選手が敵のボール保持者にプレッシャーをかけ続けることで、敵のフォーメーションに乱れを起こすことを狙うのである。たとえ、前線の選手が奪えなかったとしても、乱れたフォーメーションであれば、パスワークも乱れるから、後列の選手達も奪い易く、守備をしやすくなる。奪えれば、攻撃に転ずることが出来る。乱れを生じさせる位置が、所謂深い位置、敵のゴールに近ければ近いほど、奪った後の状況が有利になる。これはイニエスタ達が築き上げたバルセロナ最強時代の教義であり、王者川崎のプレイングにも重要な位置にあるサッカースタイルだ。この日本代表チームで、林選手はすべての時間帯においてこれを牽引してくれた。この点だけを見ても素晴らしい。

また、得点数こそ殆ど無かったが、ボールを受けて保持し、時間を作るポストプレーが上手く、的確に味方にボールを預けることが出来る能力も、とても高い。さらに、同じようにトップの選手にやって欲しい仕事として、「敵を誘引する役目」があるのだが、これも積極的なプレッシャー、守備活動の効果もあってか、とてもよく機能していた。

だから、得点数だけが欠けているものの、チームにとってとても助かる、素晴らしい働きをした最前列の選手だったのである。他の有名選手に比べて「もっと褒めて欲しい」と思う選手である。この人の働き、チームへの貢献は巷での評価よりもはるかに大きい。大迫勇也選手に求められたことを十二分に果たしてくれたのだから。

不調が残念だったサイドエンジン・相馬勇紀

同じく、五輪前半戦までで攻守にわたって縦横無尽の働きをし、果敢に敵に切り込んでくれたスーパーサイドアタッカーが相馬選手である。五輪本戦ではいつの間にか定番のメンバーと化していたが、それまでは三好選手の後塵を拝していた。恐らく、その素晴らしい働きが徐々に評価されていったのだろう。

彼に対する評価は巷でもわかりやすいので、とくに述べる必要は無いかと思う。言及しておきたいのは、五輪後半戦の不調についてである

このチームが最大の力を発揮したグループリーグの対メキシコ戦でも素晴らしい働きをした相馬選手であったが、彼の恐ろしさは、この試合に覚醒を見せたかのような堂安律選手とは違い、敵にとっても想定内の内容だったと思う。だから、この試合で相馬選手は散々に消耗させられた。痛めつけられてしまった。

結果、この後の試合では相馬選手は本来期待された「恐ろしい切り込み」を見せなくなってしまう。これは敵にとってはありがたいこと、この上ない。正直言って、準決勝の相手スペインチームはメキシコよりも格下の相手であった。しかし、相馬選手の疲労を始めとする各種の要因によって、敗北を喫したように思う。

グループリーグで強敵メキシコを破り、大金星を挙げた日本代表チームの重要な戦力の一人、相馬選手。そこに行きつくまで、彼がチームに与えた影響、貢献は計り知れないものがある。彼が最後まで力を発揮できていれば、決勝戦に挑めたかもしれない。現実がそうならなかった本当の原因は、当事者の相馬選手以外にある。

影のスーパープレイヤー・板倉滉

不動のセンターバックと目されていた富安選手が出場できない状態から始まった五輪本戦、板倉選手はその代替要員として最後列の一員になることが多かった。

だが、しかし、その守備力は非常に重要なものであった。同じくボランチでありながら、何故か左サイドバックを選任するようになっていた中山選手と比べて、板倉選手は守備能力が極めて高い。前述したとおり、守備の選手の本当の活躍はとても目立たないので紹介しづらいのだが、例えば「シュートコースを無くす」「敵の体勢を崩す等して、敵のパフォーマンスを阻害する」等の地味に効く重要なプレイングを終始に渡ってしている。実際の試合を見ていないと分かりにくいのであるが、その守備は間違いなくチームの結果に寄与している。そして、これもまた前述通り、優れた守備から優れた攻撃が生まれ、前線の選手を後押しすることが出来るのである。いまいち評価されていない感のある前線の選手が林大地選手とするならば、同じようにもっと評価されるべき後列の選手が板倉選手であった

そういう守備の力、判断力の優れた選手なので、出場機会がもっと多くて良いと思った印象である。三位決定戦で敗れるという悔しい結果の大きな理由の一つが「疲労」であるとするならば、板倉選手や前田選手、三好選手等の上手な起用が疲労対策になったのは素人目にも明らかだと言いたい。ボランチは確かに遠藤航選手を使いたい。しかし、疲労を分散させるには、途中交代や使わない試合を作るという運営も必要である。板倉選手はボランチとしての能力も、最後列のディフェンダーとしての能力も高い選手である。決して、力が不足しているとは思えない。もっとうまく使うことが出来れば、もっと良い結果を出せたのではないかと思うのである。

グループリーグで波に乗れた中心人物・久保建英

比較的早い段階で、自ら得点を得ることが出来、波に乗れていたかなと思うのが久保建英選手である。特に前半戦での活躍が際立って見えるが、かつてJリーグで活躍していた頃と比べると、「守備への働きが飛躍的に進歩した」のが、久保選手の褒めるべき点であるように思う。何故それが大事かというのは、林大地選手のところなどで書いたので割愛する。

褒めるといっていながら、「どうなのか」と思った部分も提示しておきたい。(好きなので。)それは準決勝の対スペイン戦でのパフォーマンスである。「意地になっているのではないか?」と感じる、判断のミス、ズレが終始見られた。具体的に言うと、味方を使っていればシュートまで行けた筈なのに……みたいなことである。「褒めたい」とは真逆の印象を持った試合、パフォーマンスだったので、簡単にではあるが書き残しておくことにした。

思うこと:金メダルを狙えたチームだった筈

鎌田大地選手が呼べなかったことは置いておいたとしても、それでも金メダルを狙える強力なメンバーがいたと思う。上に挙げた以外でも、優秀なボランチ・田中碧選手、相馬選手と同格の凄さを持つ前田大然選手、久保や堂安の交代要員として十分に働ける三好康児選手、何故か守備も上手い元アタッカー・旗手怜央選手、徐々に重要な働きを見せるようになった中山雄太選手、とりあえずセンターバックで使おうよ橋岡大樹選手、優秀な判断力と確かな技術力を持つキーパー・大迫敬介選手と鈴木彩艶選手等。なんとなく、サイドバックだけは心もとない感じがするのだが、酒井宏樹選手や中山選手、板倉選手、旗手選手をやりくりすれば、どうにかなりそうな気がする。橋岡君の右サイドバックはダメです。危険です。(浦和ファンの意見。)

何故、メキシコよりも弱いと思えるスペインに負けたのか。何故、一度はこてんぱんにやっつけることが出来たメキシコに、雪辱を晴らされてしまったのか。

Jリーグにも、優秀な選手がいる筈なので、ちゃんと呼んで来い!とも思う。これは2021シーズン、浦和で大活躍している小泉選手や明本選手が今までほぼ無名の選手であったことからも明らかだと思う。つまり、日の目を見ていないだけで優れた選手は実際にいる。

それを差し置いて、現メンバーで戦ったとしても、十分狙えたのではないかと思う。ブラジルチームがどの程度の相手だったかは分からない。ブラジルは準決勝でメキシコに勝っているのだが、PK戦の結果なのである。グループリーグでの得点数も多くなく、PK戦もある。つまり、得点力に欠ける、泥沼試合が多いチームなのではないか。だから、日本がメキシコを倒した時のパフォーマンスを発揮できれば、勝つことが可能なのではないかと思うのである。

ちなみに、フランスに勝ったことを持ち上げる意見も多く見たが、フランスはスペインよりも格下のように感じた。フランスはメキシコにこてんぱんにやっつけられているのである。辛うじて1点を奪っているのだが、PKによるものであり、試合を見た感想は「フランスはメキシコに手も足も出なかった」という感じだ。日本にとって勝てて当然の相手だと思った。恐さが無いという意味では同じである。

メキシコである。開戦前の練習では本気を出していなかったことは明らかであり、本番のメキシコはとても強かった。あの時の勝利は本当に褒められて良い。ジャイアントキリングである。あの時、このチームは優勝できると確信していた。

何故、準決勝で負けたのか

一つ目は「相馬選手の不調」。相馬選手が期待される働きが出来なくなった結果、左サイドラインに不備が生じた。

二つ目は「久保選手の不調」。久保選手の判断ミスが続き、チャンスをモノにできなかった。

これに連戦の疲れが重なり、チーム全体のパフォーマンスが低下。選手交代が行われたものの、効果的な運用はなされなかったので好転することは無く、ミスが生じ、チャンスをモノにした敵に敗れる。

言葉にするとこんな感じだが、見ていれば、敵はメキシコよりもボールスピードが遅く、動きも悪く、強くは見えなかったと思う。グループリーグで戦ったメキシコはラフプレーも多かったが、守備を崩されると思うような「恐さ」が多かった。スペインはメキシコ程ではなかった。

だから、「グループリーグでの対メキシコ戦時のパフォーマンス」を発揮できる状態ではなかったことが準決勝と、三位決定戦での敗北要因と言える。

何故、最高のパフォーマンスにできなかったのか

まず、間違いなく言えることが「疲労によるパフォーマンスの低下」である。五輪での試合スケジュールは、試合の間の休憩時間が2日とか3日とかで、それを3試合、4、5、6試合と続ける。これは、通常のプロサッカーリーグのスケジュールと比べると、物凄く短いタイトなスケジュールなのである。加えて、日本のサッカーの強さというか、現代のサッカーで最も強いスタイルが「積極的に攻守に走る」という内容で、重労働といえるものになっていることが言える。たとえ、プロスポーツ選手と言えども肉体にかかる負荷、疲労の回復が極めて困難であることが予想できる。

これと同時に言及したいのが、「各試合の出場選手が偏っており、疲労が蓄積しやすい選手起用になっていた」のではないかということである。ゴールキーパーは特性上、この話からは除外しておくことにする。そうすると、最も不憫というか、「なぜ呼ばれたのか分からない」選手が瀬古選手である。つまり、何が言いたいのかと言うと、「疲労が蓄積してパフォーマンスが低下しないように、選手を適切なタイミングで交代させて休ませていく」という試合、スケジュール運営が必要ではないのかということである。

タイトなスケジュールなのはわかり切っていたことであって、招集されたのは「選抜された日本最高のトップ選手」の筈なのである。「このスタメンが最強で、メンバーチェンジすると日本は勝てないから、選手交代しない」というのは一見筋が通っているように見えて、「選手選びを間違っているではないか」とツッコミを入れられても仕方がない、矛盾した理屈なのである。

これを上手く運営しているのが、2020年シーズンからの川崎フロンターレである。新型コロナ対策で、2020年から2021年現在までのJリーグは変則的なスケジュールが組まれているのだが、これが従来よりも試合間の日数が短いタイトなスケジュールなのだ。この影響で、疲労からチームパフォーマンスを崩し、試合結果も持ち崩していくチームが多い。浦和レッズも昨年その状態に陥り、今年度素晴らしいスタートダッシュを切ったにも関わらず、同じ轍を踏みつつある。

ところが、唯一(と、言って良いと思う)鬼木監督率いる川崎フロンターレだけは、「王者川崎」のサッカーを年間に渡って維持することに成功した。各試合それぞれの評価は別とするが、年間を通した結果を見た場合、チームのパフォーマンスが落ちなかったのである。その解決方法は「パフォーマンスの悪い選手を起用しない、積極的な選手の流動起用」である。要はアンチ固定メンバー理論である。

固定メンバーを良しとする思考方法の最大の言い分は、「最高のパフォーマンスを叩き出せるメンバーである」というものだ。これ自体に間違いはない。ただ、問題は、「1つの試合に勝つだけならそれでいいが、連戦をして勝ち続ける為には疲労を考慮しなければいけない」ということである。

何故、メダルを狙えそうなメンバーが揃ったにも関わらず、惨敗して終わったのか。それは固定メンバー制を根拠としたチーム運営の失敗であると考えられる。

最後に:今、言いたいこと

今季の浦和レッズは見ていて面白いところが多かった。ところが、運営にしくじり始めている感じがして、五輪シーズンが始まり、Jリーグ自体が休みに入っていた。なんというか、webにアップして他人が見られるようにする必要があるのかどうか分からなくなったこともあって、今季私はこの手の意見をアップロードすることをしていなかった。

だが、今、普段はサッカーに興味がない人も興味を持ってくれている。私の意見を目に通してくれ人がいるかもしれない。であれば、よりよいサッカー環境に繋げるために、思うことを言っておいた方が良いかもしれない。そう思った。

スターティングメンバーは最強メンバーというわけではないし、控えのメンバーが「劣る人たち」ではない。チーム全員で戦うというのは、「スケジュール全体を戦う」という視座をもって使われる言葉である。

得点の取り方で、誰が優れているのかが変わる。1度目のスペイン戦での先制点は久保選手が素晴らしい。だが、パスを出した選手が素晴らしいことだってあるし、それよりも前に良い守備をして前線へ効果的なパスを出した選手が最も優れたパフォーマンスを発揮したと言える場面だってある。他の選手が敵を引き付けてくれたおかげで、チャンスを作れることだってある。

前線の選手の優れた働きは、ゴールを決めることだけにとどまらない。浦和レッズのキャスパー・ユンカー選手も林大地選手も、敵への豊富な働きかけを行い、チームを有利に導く仕事をしてくれるから良い選手なのである。相馬選手も前田選手も、旗手選手だって、その素晴らしい運動量がチームに良い影響を与えているのだ。

キャプテンの仕事とは何なのか。試合後のインタビューでは、監督と同じくらいの視野で、試合についての意見を言うべきではないか。どのような作戦で試合に臨み、どのような結果が導き出されたと思うのか。敵への対策としてインタビューでは考えを明かさないというのであれば、インタビュー自体に存在意義は無い。そんな無駄な時間はやめてしまえ。

負けても「いい試合だった」と思える場合。勝っても「なんだこれは」と思う試合。その違いは何か。「一所懸命に戦ったから素晴らしい」というのは、チーム全体が死力を尽くした結果に与えられる称賛の筈である。固定メンバーや交代カードの出し惜しみをするチームには相応しくないのではないか。

頑張った選手や関係者に敬意と称賛を送りたい気持ちは正しい。しかし、相手の間違いから目を逸らしてそれを送ってしまったら、相手はどう思うだろうか。良くないところに目を瞑り、頑張ったことだけを褒めてくれる人を、果たしてその人は信用できるだろうか。

日本のサッカー環境について、いいたいこと、文句はたくさんある。まだ足りない。

ただ、私はJリーグが好きで、今回の日本代表メンバーは最強だったと思っている。優勝は夢では無かったと思っている。残念な結果に終わったのは、日本のサッカー環境が持つ「間違った考え」の表れだと思うのである。

「なぜ、合理的でない固定メンバー思想を固持するんだろう?」
「スポンサーの都合とか、マスコミや世間に対するアピールなのでは?」

そんな風にも思うから、自分の意見をアップロードしようと思ったのでした。

私は、良い選手を正しく褒めてもらえる世の中になって、ラフプレーとかが無く、素晴らしいサッカーをするチームが増えて欲しいと思います。川崎フロンターレのサッカーは素晴らしいけど、一強時代はつまらないよ。


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