ラグビー秋場所開幕



11月13日からヨーロッパを舞台に、ラグビーの国際大会「オータムネーションズカップ」が開幕する。先日閉幕したばかりの6カ国にフィジーとジョージアを加えた8カ国が参戦。コロナ禍の真っ最中でまだまだ不安定な状況のヨーロッパだが、ファンとしては非常に楽しみである(日本ではWOWOWで視聴可能とのこと)

ちなみにフィジー選手にとっては「あれ、オータムじゃなくてスプリングじゃね」という疑問があるとかないとか。

ともかく、簡単ではあるが、本大会の注目ポイントを5つご紹介。


1 フィジーのタレントランナー

今大会個人的に最も注目しているのが、フィジー代表。ヨーロッパのクラブで活躍するコンディションが良い選手が集まった。中でも注目したい選手を4名挙げる。

まずは日本のNECでも大活躍したWTBナドロ(レスター)、195cm・125kgでタッチライン際の駆け抜けタックラーをなぎ倒す。デカい、速い、強い。

イングランドのブリストルの大躍進を支えたCTBラドランドラも注目。変幻自在なランニングはボールを持ったら必ずチャンスを引き寄せる。

2016年リオ五輪金メダリストのWTBツイソバも忘れてはいけない。一瞬でトップスピードに入る激走は昨年のW杯でもワクワクさせてもらった。

最後はこれも金メダリスト、LOのナカラワ。彼の注目はオフロード。所属クラブでは今ひとつ持ち味が発揮されていないが、気心を知れた仲間との試合では彼の想像力豊かなプレーに味方選手が呼応しビッグプレーを生み出してくれることを期待。


2 アイルランド:遂にデビューのWTBロウ

スーパーラグビーのチーフス(黒黄)、マオリオールブラックス(黒)でもプレーし、2017年からアイルランドに渡りレンスター(青)で大活躍したジェームス・ロウがいよいよ緑のジャージに袖を通す。積極的なランでFBストックデールとのコンビのカウンターアタックが楽しみ。


3 ウェールズ:いきなりピンチの新ヘッドコーチ

昨年のW杯で勇退したガトランドの後任のピバックHCだが、6カ国対抗ではイタリアに勝ったのみの5位に終わり、責任問題が浮上している。第一節のアイルランドはともかく、第二節のジョージアに敗れることがあれば、ウェールズ協会はいきなり新しいコーチ探しの旅に出なければいけないだろう。たびたび映し出されるコーチボックスにも注目。


4 フランスの規律は改善されるか

魅力的なアタッキングラグビーを展開しながら、得失点差で6カ国対抗の優勝を逃したフランス。6ネーションズの得点力が全体で1位だったが課題は失点ワースト2位と、そしてなんといっても反則数の多さ(ワースト1位の11.8回、イエローカードもワーストの1試合0.8)。ディフェンスコーチのSエドワーズの手腕と、選手達の規律が試される。注目選手はSHデュポン。


5 6カ国王者のイングランド:キック戦術とディフェンス技術

最後はエディー先生率いるイングランド。先日の6カ国対抗選手権を制し、意気揚々と大会に乗り込む。注目選手は国内リーグで活躍したJウェルズ(FL)。ターンオーバー17回はリーグ1位で所属クラブWaspsの決勝進出に大きく貢献した。そして、常にラグビーの研究を怠らないジョーンズ教授がどのような戦術を見せるかにも注目。大会後の日本で行われるだろうセミナーの価格も楽しみだ(^_^)

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