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石とエフロの関係

なぜ石は変色し、どうやって守ればいいの?
今日は、私たちのまわりにある石造りの建物や彫刻が、どうして時間が経つと色が変わったり、
白い粉をまとったりするのかについて、みなさんにわかりやすくお話しします。

特に、「エフロ」と呼ばれるあの白い粉の正体と、実は驚くべき原因の一つにセメント目地があることに焦点を当ててみたいと思います。

エフロとは?
まず、エフロとは石の表面に現れる白っぽい粉状や結晶状の物質のこと。この現象は、石の中に含まれる塩分が水分とともに表面に出てきて、水分が蒸発した後に塩分が残ることで起こります。

エフロの原因は?
石の多孔質な性質: 石は、とても小さな穴がたくさんある「多孔質」な材料です。これにより水や塩分が石の内部に入り込みやすくなります。

セメント目地からの影響:実は、建物のセメント目地からもエフロの原因となる塩分が出ることがあります。セメントに含まれる塩分が雨水などに溶け出し、それが石材に移行してエフロを引き起こすのです。

環境要因

雨水や道路の塩、大気汚染など、外部からのさまざまな化学物質がエフロを引き起こす原因となります。

エフロは石にどんな影響を与える?

エフロ自体が石にダメージを直接与えるわけではありませんが、石材の見た目を損ない、場合によっては石材内部への水分の浸透を促すことで、石の劣化を早めることがあります。

エフロを防ぐには?

適切な保護剤の使用: 石材には水や塩分が浸透しにくくするための保護剤を定期的に塗布しましょう。

目地材の選択とメンテナンス: セメント目地からの塩分の移行を防ぐため、可能なら塩分を含まない、または少ない目地材を選び、定期的なメンテナンスを行います。

排水対策: 水が石材に直接触れないような設計や、建物周りの適切な排水対策を施すことが重要です。

まとめ

エフロは石造りの美しさを損なう原因の一つですが、適切な対策を講じることでその発生を大きく減らすことができます。セメント目地からの影響も含め、石材を保護し、美しさを長持ちさせるための知
識とケアが重要です。石造りの建物や彫刻は、私たちの文化や歴史の一部を形成しており、それらを次世代に引き継いでいくためにも、エフロに注意し、適切なメンテナンスを心がけましょう。

株式会社玄繕 ブログ

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