次は誰が壊れて消えるか

当事者でないと分からないことはある。そして当事者には気付くことができないこともある。

言葉による表現は言葉以外の感情を削ぎ落としてしまう。

面と向かって言えなくてもSNS上でなら言えることもある。匿名の攻撃と告解の飴と鞭。

自分で自分を貶めることで保たれる矜持がある。時に自責は自分を救うことなる。それは自分への過信があるから。
他者からの絶対的な評価を必要とする、大き過ぎる欲望。
「普通」は幻想で具体性がなく意味は無いが、幻想としての役割はあった。幻想を支える社会の基盤を放置しておいて幻想だけを取り払えばその機能の代替物として人は「狂気」を強いられる。

人と人とが会うことに得体の知れない圧迫感を覚えるのは身体が言語以外の情報を無言のうちに伝えてくるからである。「暴力性」は言語と身体の二様に分離した。
言葉で死ぬことがある。

そして、言葉が生き延びる術にもなる。軽挙妄動を慎むべき時は沈黙するしかない。