2021年デビューの輸入新種牡馬

 2021年に産駒がデビューする新種牡馬のうち、主な輸入種牡馬を紹介します。『田端到・加藤栄の種牡馬事典2020-2021』初出原稿のため、20年の種付け価格が併記してあります。

アメリカンペイトリオット(父ウォーフロント)
●父は種付け料25万ドル、後継も続々種牡馬入りしているダンチヒ系のトップサイヤー。本馬は米国G1メイカーズ46マイル(芝8F)優勝。ダーレージャパンで供用。母はドバイワールドC勝ちウェルアームドの全妹。3代母はシンボリクリスエスの母の全妹。母の父ディズナウ(BCクラシック)も貴重。
 初年度登録産駒106頭、2020年種付け料150万円

ザファクター(父ウォーフロント)
●2018年の1年のみ軽種馬協会でリース供用。ダーレーのアメリカンペイトリオットと同じウォーフロントの後継。マリブSなど北米ダート7FのG1を2勝し、種牡馬としても既に北米で複数のG1ホースを輩出。日本で走った産駒は母父ミスプロ系と好相性で、芝もダートも1400M以下に向く。
 初年度登録産駒117頭、2018年種付け料200万円

ドレフォン(父ジオポイント)
●社台スタリオンが短距離部門を強化すべく導入したアメリカの短距離チャンピオン。16年BCスプリント(G1・ダ6F)のほか、ダート7FのG1も2勝した。父はアーリントンミリオンなど芝G1を7勝したストームキャット系。初年度産駒アドマイヤセプター19は2億7000万円で落札された。
 初年度登録産駒126頭、2020年種付け料300万円

*追記の解説
「完全制圧に向けて、残るは短距離部門とダート部門だ」と、社台グループが満を持して導入、力を入れているアメリカの短距離ダート王者ドレフォン。

「短距離カテゴリーの覇権だけは社台グループに譲らない」と言わんばかりに、世界のダーレーが日本に送り込んだ良血馬アメリカンペイトリオット。

「ウォーフロントの後継にいち早く目を付けたのはうちだ」と、日高の中小牧場にやさしい軽種馬協会のザファクター。同協会はザファクターを1年リースの後、2019年からウォーフロント産駒のデクラレーションオブウォーをあらたに導入している。

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