北京五輪フィナーレ高木菜那(2月19日20日まとめ)

2月19日
●マススタート。佐藤綾乃は楽々と決勝進出。でも、4年前、ブロンディンの後ろにつけて転倒に巻き込まれたのに、またブロンディンの後ろにつけるあたりが、なんというか、らしい(笑)。

●高木菜那の転倒は、何があったとかじゃなくて、もう足が持たなかった、限界を超えていた、ということなのだろう。2年ぶりのマススタートの急カーブを持ちこたえる余力が、もう残っていなかった。お疲れ様と、拍手でねぎらいたい。

●ポエムをうたうならば、4年前、スピードスケートの神様は最終コーナーで、高木菜那に2回、微笑んだ。パシュートとマススタートで、2つの金メダルを与えた。それが4年後の北京では、最終コーナーで2回、魔物になった。差し引きチャラだ。佐藤綾乃と男子に期待しよう。

●マススタート決勝は実力通りの結果。「あんな競馬みたいな競技、運ゲームだろう」という声をよく聞くが、そんなことはなく、ほぼ毎回、同じ選手が上位に来る。金・銀・銅のスハウテン、ブロンディン、ロロブリギダは、ワールドカップの上位3人だ。
 佐藤綾乃は誰の後ろに付くかで、中盤あっちいったり、こっちいったり、動きすぎた。

高木菜那「2シーズンぶりのマススタートで、いいレース展開が作れなくて、ラスト、もう左足がいうこと聞かなくなっちゃってた。集大成のオリンピックで、取りたかった結果にはならなかったけど、心に残るオリンピックになったかなとは思います」
佐藤綾乃「菜那さんの分まで頑張ろうって気持ちで出て行ったんですけど。なかなか思うようにはいかないなって。私の下手さもあって、レース展開をうまく読み取ることができなかった」

●パシュートのメダルセレモニーで3人が泣きながら笑っていたシーン。あれは撮影のカメラマンが号泣したため「そっちが泣くのかー」と、3人も泣き笑いになってしまったのだという。
 そう言えは北島康介の最後のレースの後も、インタビュアーが先に泣いてしまって、北島さんが「ずりいよ、そっちが泣いてんだもん」と笑顔になったことがあったね。

●高木美帆の1000m金メダルと、ヨハンコーチの記事がオランダのメディアNOSに大きく載っている。
<北京五輪の後、タカギとの道が分かれる可能性について、ヨハンは「美帆がスケートを続けるなら、コーチを続けたい。日本でそれが可能かどうかわからないので、オファーが来るのを待たなければならないが、協会とはあまり連絡がない」>
 どうやら、次のオランダのナショナルコーチにヨハンを待望する声が国内にある模様。さあ、日本は引き留めるのか、どうするんだ!?

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2月20日
●本橋麻里さんが話していた「カーリング・イズ・ジャーニー。上手になるには旅をしなくてはいけない」という言葉が好き。
 日本とイギリスの元・天才少女ふたりが、ともに挫折を乗り越え、三十路を迎えて、オリンピックの頂点を争った。日本、銀メダルおめでとう!

●フィギュアスケートのエキシビションと、閉会式を見て無事終了。最後にチャン・ツィイーでも出てくるかと期待したけど、出てこなかった。
 やー、何度も涙腺をやられたオリンピックだった。障壁のある恋愛は燃え上がるのと一緒で、運営に問題のあるスポーツイベントは燃え上がるってか。おつかれさまでした。


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