お茶湯

朝起きたら、顔をあらって、うがいをして、身支度を整え、最初に電気ポットでお湯を沸かす。
湧いたお湯でほうじ茶か番茶をいれる。このとき、お茶は自分や家族が飲む前にお仏壇にお供えするつまりお茶湯(ちゃとう)をするのが、物心ついたときからの習慣だった。ちなみにご飯もお仏飯として同じように炊きたてをお供えする習慣だった。

家を出てお仏壇を持たない今は、すっかりその習慣を喪失しているけれども、数年のうちには小さなご本尊をお迎えして、この習慣を復活できたらいいなと思っている。

朝一番にお茶湯をあげて、お仏飯を備えて、ロウソクとお線香をつけて、般若心経を読経するのが、亡くなった祖母の毎朝の習慣で、そのことは私に仏教への親近感を抱かせている1つの原因なのだと思う。

三つ子の魂百までではないかが、子どものころからすり込まれた習慣とは恐ろしいもので、いまだに、実家に滞在すると、朝、お茶湯をお供えをすまさないと、自分が仏様より先にお茶をいただくなんてことは、どうも気がとがめてできない。

お茶湯日という日もある。お茶湯日=功徳日で、この日にお茶湯をお供えする、あるいはお参りをすることで功徳(ご利益)をいただくことができるという日になっている。
この功徳日は、各寺のご本尊などおまつりしている仏様のご縁日(たとえばお不動様は28日とか)や、1日で複数日のお参りの効果があるといわれる日(例えば四万六千日など)がある。
四万六千日は、1日のお参りで四万六千日分のお参りをしたことになる日で、東京浅草寺の四万六千日は7月10日だし、奈良東大寺二月堂の四万六千日は8月9日だそう。
仏心を持つけれども、なかなか実際に参拝するきっかけを作りづらい人は、功徳日を利用すればいいと思う。誰かをお参りに誘うときも、功徳日をきっっかけにするといいのかも。

浅草寺の四万六千日は、江戸時代以来、ほおずき市がたち、とても賑やか。
今年はどうなることかしら。






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