平井堅のメンタルコントロールがスゴい!「瞳を閉じて」を徹底的に分析してみた!
ハイライト
・平井堅のメンタルコントロール法がスゴい!
・瞳を閉じてクリエイティブをブースト。脳裏に焼き付いた『君』をより明確に思い出します。
・僕の心を置き去りにして:孤独感を使用。人間の遺伝子に刻まれた古来からの手法を使って生き残る!
・ノスタルジーを使いつつ、メンタルをダークサイドに堕ちないようパーフェクトコントロール。
・なくしたものを超える強さを君がくれた:彼は自己肯定感を高める最強スキル感謝を会得。
■『瞳を閉じて』に学ぶメンタルコントロール法
『瞳を閉じて』は平井堅の100万枚以上を売り上げた大ベストヒット曲。映画「世界の中心で、愛をさけぶ」の主題歌にもなり記録的なヒットを叩き出した2000年代を代表する名曲です。
でも、考えてみたんです。目を閉じたからなんだよ!って。
そして、いろいろとリサーチを進めていくうちに、”物理的に瞳を閉じると、能力や性格にさまざまな影響を与える”ということが様々な心理学領域で示されていることが明らかになりました。それにとどまらず、「瞳を閉じて」に隠された平井堅のメンタルコントロール法がめちゃめちゃ理にかなった素晴らしい方法であることが判明しました。
そこで今回は、「瞳を閉じて」を題材に、
・平井堅の行動がいかに理にかなった素晴らしいものか?
・平井堅の心の動きがいかに健全なものなのか?
・最終的に平井堅、めっちゃ進化してる
というポイントを科学的な見地から紐解いていきます。
■『瞳を閉じて君を描くよ』は正しい
瞳を閉じるとクリエイティブ性が高まり、「君」を描きやすくなります。
2018年にFrontiers in psychology誌で公開された論文によると『瞳を閉じることでクリエイティブな能力が高まる』ことがすでに実証されています。
この実験では被験者にクリエイティブ性のテストを行いました。
Q. アイロンをどう使うか?
A. サンドイッチを温める、バニラアイスを溶かすなど
Q.植物 - 黄色 - 酸っぱい から連想されるのは?
A. レモン
このテストは連想ゲーム。どれだけ発想が自由かを確かめるクリエイティブテストです。
目を閉じた状態では、開いた状態で行ったときよりもより多くの問題に解答することができました。したがって、『クリエイティブ性は目を閉じた方が高い』と結論付けられています。
さて、話を平井堅さんに戻しましょう。彼が瞳を閉じるとどうなるか?
おそらく彼が以前感じたベッドのぬくもりや、「君」の笑顔、肩のぬくもり。そういった感覚や感情が彼の脳内に”よりクリエイティブに”作り出されます。
もはや、ぬくもりや笑顔が本当に存在したかどうかは重要ではありません。とにかくたくさんの感情が呼び起こされることでしょう。
彼が閉じた瞳の中で描いた『君』はさぞいろんな表情を浮かべていることでしょう。それは、彼の中での最高の思い出。いや、それ以上です。瞳を閉じることで、そのイメージは最高の状態に洗練されてアウトプットされます。
■朝目覚めるたびに君の抜け殻が横にいる
ここからは、曲に出てくる順番に話を進めていきます。
朝目覚めるたびに君の抜け殻が横にいる
眩しすぎる朝日 僕と毎日のおいかけっこだ
*平井堅:「瞳を閉じて」より引用
曲中にちりばめられた、過去を振り返る部分。
これはノスタルジーという感覚です。現実との闘いの中で『君』とのノスタルジックな感情を感じ、彼は苦しんでいます。
ノスタルジーとは「過ぎ去った時間や時代を懐かしむ気持ち」という意味。私のnoteでも深く言及しているので、詳しくはそちらを参照ください。
ノスタルジーは、否定的な気分や孤独などの不快な状態によって引き起こされます。平井堅、いや堅さん、いや、ケンはおそらく孤独を感じています。
それが「君」を失ったことが原因となっているのは明らか。
(*もしかしたら、ライブチケット売れないとか、人前で歌いたくないとか、曲がみんなに受け入れてもらえるかな?とかかもしれませんが...)
この感情はノスタルジーを引き出す条件としては必要十分です。
彼は、引き起こすべくしてノスタルジーを発動しているのです!!
ノスタルジーはポジティブな感情を生み出し、自尊心を高め、社会的つながりを促進し、さまざまな脅威を軽減します。
・人生の意味を強く感じること
・自己肯定感を高く持つこと
・孤独感を打ち消すこと
・ポジティブに考えを切り替えること
ノスタルジーはすべてに役立つ感情。いや、スキルです。
「瞳を閉じて」の平井堅はもはや、感情の魔術師。
自らの孤独感をノスタルジーによって打ち消し、何とか前に進もうともがく天才歌手だったのです...!!喝采!
■たとえ季節が僕の心を置き去りにしても
「瞳を閉じて」に頻繁に登場する”孤独”のモチーフ。
人間は、弱い動物でした。過去何千年も遡って考えると、種としての”ヒト”はカップル・家族・部族・村というグループで活動することが必須でした。相互のサポート・保護を受けることで初めて生き残ることができたのです。
逆に、他社とまったく交流しない状態は”生命を脅かす危険な状況”です。したがって、ヒトは遺伝子レベルで孤独を避けるように行動するようプログラムされています。(Cacioppo et.al, 2009)
孤独を感じると、生き残り、繁栄するために必要な仲間を探すために人を突き動かすチカラを引き出します。血圧を上昇させ、全身に血流を回します。睡眠のレベルを下げ、活動時間を最大に引き上げます。生理学的にも人の体を動かす方向に体を変化させるのです。
孤独を未解決のまま放っておくと、抑うつ症状の増加につながり、うつ病や精神病、死など重篤な問題を引き起こします。
しかし、短い期間の孤独は誰かとのつながりを作るための体の活性化に強い意味を持つのです。
平井堅の体は、精神的な孤独を乗り越えるために『孤独』という状態になっています。しかし、先ほど紹介した『ノスタルジー』をうまく使うことで、孤独によるネガティブなダメージを軽減することに成功しているのです。
どうか、ケンがこの悲しみを乗り越えますように...と思っていると、再び現れるのがあの伝説のフレーズ...!!!
■再び「瞳を閉じて」
『おぉおおおい!また瞳閉じるんかーい!!』
と思った人は素人ですね。
とりあえず瞳を閉じて『君』の姿を思い出す。もう癖になっちゃってますね。でも全然良いんです。ノスタルジーをもっともっと強化しましょう。立ち上がるために!乗り越えるために!先へ進むために!!!
■『なくしたものを超える強さを 君がくれたから』
キタアアアアアァアアアアアアァアアア!!!
この言葉が表すのは感謝。そう、感謝です。
■感謝は最強のメンタルコントロールテクニック。
余裕がない人の余裕を生みます。自己肯定感を高めます。幸せを感じやすくなります。時間不足の感情を減らします。現在わかっていることだけでも、感謝には強力なポジティブ効果があることが判明しています。
・90%以上の人が感謝を示すことで幸せを感じた(Gallup,1999)
・感謝するとうつ病・恐怖症・アルコールやニコチン依存症リスクが低減する(Kendler,2003)
・PTSDのヒトは感謝することで生活の質が向上する(Kashdan,2006)
・感謝を感じる人ほど自己肯定感が高かった(Lung,2014)
感謝によって、感情や健康にポジティブな影響を与えるという事実は非常に豊富。その多くが示すのは、感謝はヒトを前向きにさせてくれる効果があり、よりヒトを健康にして、人生の満足度を高めてくれるスキルであることが示されています。
ここにきて、平井堅はこれまで感じてきた『君』をなくした悲しみやノスタルジーを『感謝』という究極のポジティブへと変換することに成功しています。
あぁ、ありがとう。平井堅さん。僕も救われました。
ヒトの心の動きをこんなに繊細に表現して。それだけでおさまらず、僕たちを悲しみの向こう側へ連れて行ってくれるなんて。。。
Your love forever...
■まとめ
平井堅のメンタルコントロール法はスゴい!
・瞳を閉じてクリエイティブをブースト。脳裏に焼き付いた『君』をより明確に思い出す手法。
・僕の心を置き去りにしても:孤独感を有効利用。人間の遺伝子に刻まれた古来からの手法を使って生き残り、誰かとのつながりを作る。
・ノスタルジーを使いつつ、メンタルをダークサイドに堕ちないようパーフェクトコントロール。
・『感謝』によってすべてをポジティブエネルギーへと変換。
こんなに理想的な悲しみの乗り越え方あります...??
「瞳をとじて」は、悲しみを抱えるすべての人に理想・目標・憧れ・夢・あるべき姿。そんな完璧を示す素晴らしい歌です。
ところどころ平井堅さん及びファンの方に失礼とも思える表現がありましたが、私は100%平井堅さんをリスペクトしてこの記事を書かせていただいております。ツラいことがあったら、この曲で悲しみを乗り越えていきましょう。
おしまい
このnoteは、世界中の論文を読み漁ることが趣味の私が、普段の生活や健康、美容などについて、根拠に基づいた意思決定をするための知識を提供していくnoteです。アナタの時間を、もっと楽しいことや自分の興味のあることに使うための情報を集めて書いていきます!
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引用
Ritter, Simone M., Jens Abbing, and Hein T. Van Schie. "Eye-closure enhances creative performance on divergent and convergent creativity tasks." Frontiers in psychology 9 (2018): 1315.
Sedikides, Constantine, et al. "Nostalgia: Past, present, and future." Current Directions in Psychological Science 17.5 (2008): 304-307.
Cacioppo, John T., and Louise C. Hawkley. "Loneliness." (2009).
Chen, Lung Hung, and Chia-Huei Wu. "Gratitude enhances change in athletes’ self-esteem: The moderating role of trust in coach." Journal of Applied Sport Psychology 26.3 (2014): 349-362.
Wood, Alex M., Jeffrey J. Froh, and Adam WA Geraghty. "Gratitude and well-being: A review and theoretical integration." Clinical psychology review 30.7 (2010): 890-905.
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