和歌山駅と和歌山市駅の違い

今日は和歌山駅と和歌山市駅の違いを記したい。
両者とも和歌山県和歌山市に位置している。
和歌山駅はJR阪和線、きのくに線、和歌山線、紀勢本線、和歌山電鐵が乗り入れている。
和歌山市駅は南海本線、南海加太線、和歌山港線、紀勢本線が乗り入れている。
その中でよく和歌山駅と和歌山市駅の違いが混乱起きる。
似たような事例が、愛媛県松山市にある松山駅と松山市駅が存在する。
以下長くなるが、松山の話になるが悪しからず。
松山市民は伊予鉄松山市駅の事を市駅と呼んでいる。そして松山駅のことは主にJR松山駅と呼んだり、ただの松山駅と呼んでいる。←もしそれ以外の呼び名があるならコメントで教えてほしい。
昔は松山市駅は松山駅と名乗っていたが、予讃線が松山迄開業したことで、国から『松山駅と名乗るのはけしからん‼️松山市駅と変えろ‼️』というお達しが来て、今に至っている。
松山市民は主に伊予鉄を使っている。両駅は路面電車やバスが連絡している。
果たして松山市駅と松山駅、どちらが乗降人員が多いか?
それは松山市駅の方が多いのである。四国でトップクラスだ。
Wikipediaによると、2017年迄しかないが2017年の松山市駅の乗降人員は路面電車と松山の郊外を結ぶ郊外列車分を合わせると、27416人だった。
尚松山駅は2017年時点で7172人だった。
直近の2020年時点で4784人。コロナ前の2019年で6871人だった。
このように松山駅の乗降人員は松山市駅の半分に満たない。
その理由は以下のように考えられる。
松山市駅は松山の中心に位置している。対して松山駅は松山の中心より離れている。

もう一つの理由はやはり両駅の性質が異なる。
ざっくり説明すると、松山市駅は松山市民のための駅で、松山駅は今治や高松、宇和島といった愛媛県内の都市や県外を結んでいる、謂わば長距離用である。
松山駅からは基本1時間に1本、今治や伊予西条を経由して岡山に行く特急しおかぜ.高松に行く特急いしづちが出ているのと、八幡浜や宇和島へ行く特急宇和海が出ている。
遠くから鉄道で松山に来る客を迎える駅が謂わば松山駅の役割なのである。
そんな松山駅、今高架工事中だ。写真はないが今の駅はとても古い。←読んでいる松山市民の方いたら申し訳ない。
ホームは1面2線で、特急しおかぜ.いしづちと宇和海は1番乗り場で京阪淀屋橋のように縦列駐車にて基本乗り換えが出来る。
それはそれでメリットといえるが、宇和海の一部は2番乗り場だったり3番乗り場から発車する電車も存在する。
しおかぜといしづちは1番乗り場に到着し、車内清掃すんでから発車する。
また松山駅は出口が1箇所しかないし、踏切に挟まれている。
これらの不便さを謂わば解消するため、松山駅を高架にしホームを4番線まで増やすとしている。
その高架になることで、しおかぜ.いしづち↔️宇和海は向かいのホームで乗り換えが出来るようになることが考えられる。
そして出口も西口が新たに出来るし、路面電車も空港方面へ行く行くは伸びるそうなので松山の東西の移動もしやすくなることだろう。
自分の職場に松山出身の看護師がいる。
その人は『松山駅はなんもないよ。松山市駅の方が都会やけん。』と言っているが、果たして松山駅が高架になると、どう変わるか?
来年の秋が楽しみだ。
さて、長々と松山の話に脱線したが、本題の和歌山駅と和歌山市駅の話に戻すとしよう。
ある意味和歌山駅と和歌山市駅の関係も松山と似ている。最近はこのように言っている市民がいるかは知らないが、和歌山市駅を和歌山市民は市駅、和歌山駅を和駅と呼んでいる市民もいるそうだ。ある意味松山駅と松山市駅の呼び名と似ている。しかし今の和歌山駅が昔は東和歌山と名乗っていたことはあまり知られてなかったりする。
では和歌山駅は?どこ?と思われる方もいらっしゃると思うので、言うと今の紀勢本線の紀和駅が和歌山駅と名乗っていた。
写真はそんな紀和駅である。今でこそ高架になっているが、高架前は和歌山駅に恥じない駅舎とホームだったらしい。戦後は東和歌山駅と和歌山市駅に乗降人員が大きく取られてしまった。
そして1968年、東和歌山駅は和歌山駅に、和歌山駅は紀和駅と変わった。
そして時代が進み、無人駅となり平成になって紀和駅は高架になり1面1線だけの高架駅になり、昔の和歌山駅だった頃の面影はすっかり無くなってしまった。
この紀勢本線は、南海とJRの連絡線のようなもの。昼間の本数は1時間に1本と少ないが、それでも利用している客はいる。ICOCAも使える。
和歌山駅と和歌山市駅の間は和歌山バスが結んでいる。本数は和歌山バスの方が多い。
ただ、値段はJRが190円でバスが230円でJRの方が安い。
時間もJRの方が早い。
昔は和歌山に路面電車が走っていた。よく和歌山名物の和歌山ラーメンに~車庫前という店名が書かれているが、それはその名残である。
当時の東和歌山駅から和歌山城付近を通り和歌山市駅迄走っていた。
しかしそれもモータリゼーションにより、廃線になった。
和歌山駅と和歌山市駅の違いは松山と似ているのは先ほど述べた。ではどう似ているか?
簡単にいうと、和歌山市駅は南海の駅で、JR紀勢本線も乗り入れているが、実質南海が管理している駅だ。なので和歌山市民がなんばや大阪のミナミに行くときは和歌山市駅を使う。
和歌山駅はJRの駅で、県内の御坊や白浜、田辺や新宮、天王寺や大阪駅、新大阪までくろしお、新大阪乗り換えで新幹線方面に行くときは和歌山駅を使う。
県外の客が、新幹線が乗り入れる新大阪から特急くろしお乗って、玄関となる駅が和歌山駅の役割である。
ちなみに和歌山駅には和歌山唯一の百貨店である近鉄百貨店があり、天王寺MIOの姉妹店としての和歌山MIOがある。
昔和歌山市駅に高島屋があったが、閉店した。そんな和歌山市駅は、キーノ和歌山という図書館や蔦屋書店、ネットカフェ(快活クラブ)が入る商業施設が入る駅に生まれ変わった。
しかしそんな和歌山駅と和歌山市駅、乗降人員は和歌山駅の方が多いのである。
2021年時点で、和歌山駅は13980人だった。
※和歌山電鐵は含まない。
和歌山市駅は12714人だった。
※JR紀勢本線は含まない。
どちらも似たり寄ったりだが、まだ和歌山駅の方が乗降人員が多いのがみてとれる。
しかしながら両者の駅前の商店街に行くと、シャッター通りなのは否めない。
とても寂しいものになっている。
※あの有名な和歌山ラーメンの井出商店は、和歌山駅が最寄りである。
このように和歌山駅と和歌山市駅は、大きく性質が異なる。
まとめると、和歌山駅は主に同じ和歌山県の主要都市や天王寺、大阪駅だったりくろしお乗って新大阪から新幹線乗る際等に使うのに対して、和歌山市駅はなんば等大阪のミナミに行くときは南海を使う。
電車で関空へはどちらでも行けるが、南海だと泉佐野でJRだと日根野で乗り換えが必要。
料金は、和歌山駅からだと900円、和歌山市駅からだと920円かかる。
このように和歌山駅と和歌山市駅は大きく役割が異なる。和歌山へ旅行行く際等はごちゃごちゃにならないよう気をつけて楽しんでくだされ。

松山駅と松山市駅の位置。
地図見ても明らかだが、いよてつ高島屋等松山市駅の方が商業施設あることから松山市駅の方が賑わっている。
対して松山駅は少し行けばフジグランがあるものの基本何もない。
そんな不名誉な松山駅だが、来年秋の完成に向けて高架工事中だ。それによってバスタが出来たり、路面電車が伸びたりするようなので今とは大きく様変わりするだろう。
紀和駅(昔の和歌山駅)の現在。高架になった現在からは、とても昔和歌山駅だったとは感じられなくなっている。ホームは1面1線。
乗降人員は2021年時点で129人。
紀和駅の駅名標


紀和駅の時刻表。和歌山方面を撮った。基本1時間に1本で和歌山駅↔️和歌山市駅間を結んでいる。
両駅間は和歌山バスが走っているが、本数はバスが多いが、運賃や所要時間はJRが優位だ。
同じく和歌山市方面の時刻表。

和歌山駅と和歌山市駅の位置。
おまけ。岡山から今治、伊予西条経由し松山を結ぶ特急しおかぜ。

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