第74回安田記念〈ステップレース検証・調教診断〉

対象レース(レースの振り返り)

↓古馬マイル短距離路線の振り返りはこちらから↓

上記重賞レースに、香港GⅠ2レースを加え、振り返り、
評価高かった順に記していく

ステップレースの評価

⚫︎マイラーズC
結局、1、2着馬の力が抜けていた
下り坂でのエンジンの掛かり具合で勝負があった
スピードも必要、Power、スタミナも必要
だからこそ馬の力の差が出た形
1、2着馬は、GⅠに向けてのGⅡ評価と言えるが、
3着以下は、重賞レベルにも達していない

⚫︎香港QEⅡC
前半800m通過が52.45、超スローの流れ
展開や馬場状態に左右されたところもあり、
レース自体はそれほどレベルが高かったとは思わない
その中でもきっちり結果を出した勝ち馬
馬場がタフだった分、疲れは心配されるところだが、
ステップレースとしては、ちょうど良かったかもね

⚫︎大阪杯
先行馬有利の馬場に、スローな流れ
2,200mで戦える持久力・スタミナ値も求められた形も、
前半緩かった分、レースの迫力は欠いた
GⅡ上位レベルの評価

⚫︎京王杯SC
展開、馬場を考えると、先行馬有利のレース
それを最後方から、外を廻して追い込んで来た2着馬
彼の存在により、このレースのレベルは一段階上がった
GⅡ上位の評価をして良いだろう
ただしこれは1,400m戦での評価
安田記念(1,600m)に向けては、改めて冷静な判断が必要だろう

⚫︎香港チャンピオンズマイル
水気を含んだ馬場で、全体的にまったりと進み、
切れ味やトップスピードではなく
サードギアでより長くスピードを持続させられたかの勝負
また絶対王者をマークしてのレースとなったため
1~3着は勝負のアヤとも言える
今の東京は少し時計が掛かっているし、当日は雨予報
レースレベルとしてはあんまり高くはなかったが
軽視は禁物であろう

⚫︎高松宮記念
馬場条件に左右されたレース
当日雨予報でもあるため、
ここで重馬場適性見せた馬なら注意は必要
ただし東京マイルで求められるレーススタミナ値は相当なもの
さすがにスプリント戦からの参戦は厳しいかな

⚫︎フェブラリーS
勝ち馬の上がり37.5は、ここ10年で最も遅いタイム
もうちょっとレベル高い争いを見たかったかな
横綱不在のGⅡ上位レベル、という評価

⚫︎ヴィクトリアマイル
GⅠとしては、気持ち速いくらいの前半とは言え、
先行馬が突き抜けられなかった
安田記念へのステップレースとしてみた場合、
高い評価は出来ない
そういう意味でも、GⅡとGⅢの間くらいの評価

⚫︎中山記念
開幕週、だけど、雨で緩む馬場
馬場を考えると、速い流れで
逃げ馬が消耗戦に持ち込んだ形
馬場適性は確かに大きな要因だが、
レースとしては決して悪くない内容
GⅢ上位という評価

⚫︎ダービー卿CT
前目有利の馬場で、2番手からの差し切り勝ち
中山で上がり33秒台前半出すのは相当だと思うが、
ハンデ差もそんなになかったし、別定GⅢくらいの評価

出走馬の評価

 1位:⑦ロマンチックウォリアー
 2位:⑩ソウルラッシュ
 3位:⑰セリフォス
 4位:③レッドモンレーヴ
 5位:⑤ナミュール
 6位:②ガイアフォース
 7位:⑥ドーブネ
 8位:⑨パラレルヴィジョン
 9位:⑫フィアスプライド
10位:⑪ウインカーネリアン
11位:⑮ヴォイッジバブル
12位:⑯エルトンバローズ
13位:⑬ステラヴェローチェ
14位:⑱ダノンスコーピオン
15位:⑭コレペティトール
16位:⑧エアロロノア
17位:④ジオグリフ
18位:①カテドラル

ステップレースからの勝ち馬候補は、
⑦ロマンチックウォリアー、⑩ソウルラッシュ、
⑰セリフォス、この3頭を挙げる
日本のマイル界は、いま絶対王者が不在
そんな中、香港中距離界の絶対王者が挑戦してきた
中距離界の王者だからこそ、東京マイルが楽しみでもある
迎え討つ日本馬は、マイラーズCの1、2着馬
⑩ソウルラッシュ、⑰セリフォス、の2頭
特に前者は、GⅠ級の力はこれまで何度も示している
あとは勝つだけ、ただその壁が厚い
ここも2着可能性高いが、改めて期待したいね
後者は、前走復活の可能性を示した
多少時計の掛かる馬場なのは、この馬にはプラスだろう
⑤ナミュール、に関しては、
ポテンシャルは認めるが、まだGⅠ1勝のみ
精神面も成長しているし、間違いなく有力馬であるが、
前走見る限り、武豊騎手との相性、あまり良くないかな
そこも心配材料、2着候補までと評する


①カテドラル
前走の大阪杯、調教良く見えて期待していたが、9着
もう前半のスピードについて行けない感じ
状態が良かったとしても、2桁着順回避、までかな

②ガイアフォース
芝だと少し決め手に欠ける馬だが、
マイルでも戦えるスピードがあり、
かつ、中距離で戦えるスタミナ、持久力もある
GⅠのような高いレベルの方が、レースしやすそう

③レッドモンレーヴ
京王杯SCは、負けはしたが、
馬場、展開を無視した強い内容だった
1,600mと1,400mでの競馬の違いに壁は感じるが、
ヴィクトリアマイルも1,400m功者が制した
チャンスはあるだろう

④ジオグリフ
高いレベルで、スピード、切れ味求められると厳しい
GⅠでは掲示板争いがこの馬のいまの力
小回りの4コーナーコースが合う馬だしね

⑤ナミュール
マイチャン、香港、ドバイまでは、
気持ちが乗っていたが、前走は…
実力は十分で有力馬であるのは間違いないが、
武豊騎手とは手が合わない印象も残った

⑥ドーブネ
ペース関係なく、自分のペースで逃げた方が良い馬
GⅠまでは足りない馬ではあるが、
マイペースで逃げれそうな時は、少なくても抑えておきたいね

⑦ロマンチックウォリアー
香港中距離界の横綱
だが、天皇賞・秋よりは、
マイルの安田記念の方が勝機はあるだろう
海外遠征の実績もあるし、
状態十分なら、最有力候補と言えるだろう

⑧エアロロノア
中団からこの馬の良さが引き出されていた
でもこのレースの1、2着馬がGⅠ級の強さ
10ヶ月ぶりのレースとは言え、勝負までは厳しい
掲示板に載れば御の字だね

⑨パラレルヴィジョン
前走、相手レベルは決して高いとは言えないが、
勝ち方は良かったと思う
ただ状態は結構ギリギリだった
面白い存在だと思うが、状態次第かな

⑩ソウルラッシュ
前走、2着のGⅠ馬に0.3秒差をつけたが、
斤量と重馬場適性の差
GⅠ級の力はずっと証明している
あとは運かな
雨の具合が鍵を握っていそう
ちなみにモレイラ騎手でももちろん良いが、
個人的には手が合いそうだったので、
団野騎手で挑んで欲しかったな

⑪ウインカーネリアン
走りがスプリンターではなく、マイラー
条件が合わない中での4着は評価するが、
この馬は現状GⅢクラス
現実的にはGⅠでは掲示板までかな

⑫フィアスプライド
GⅢならマイルでも勝負出来るが、
GⅠだとスタミナ値で厳しいと感じる
ヴィクトリアマイルは、そこまでレースレベルは高くなかった
安田記念に向けては、あまり期待しない方がいいかな

⑬ステラヴェローチェ
前走GⅠで4着、精一杯の競馬
復帰して競馬にも慣れてきた頃だし、
GⅡクラスなら、とは思うが…

⑭コレペティトール
京都金杯制するも、54kgでの競馬だった
57kgのマイラーズCで、地力の差を見せつけられた
58kgのここは、掲示板が目標だろう

⑮ヴォイッジバブル
前走、十分に勝ちポジションにいながら、
勝つ可能性を感じさせなかった
堅実な走りがこの馬の良さでもあるが、
決め手勝負となりやすい東京マイルで、
勝負出来るとは思えない
現実的には入着あれば、かな

⑯エルトンバローズ
この馬は、切れ味を活かせる馬場・レースが合う
水気含んで、上がりが掛かる形は合わない
当日の雨は心配
あと香港での負け方も良くない
気持ちで負けている感じだったしね

⑰セリフォス
前走、58kg背負って、復活感じさせる内容だった
優勝争いに戻ってきたが、完全復活までは、
もう一つパワーが欲しい
それでも、勝ち馬候補には残っている

⑱ダノンスコーピオン
前走4着、復活の兆しとも感じられるが、
1、2着馬との差は明らか
GⅠ馬であることを考えると、これで復活とは思わない
むしろ限界を感じる内容だった
もう引き際かと思うが…

調教診断

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