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8月の日曜日「8月の終わり」

 もう八月も終わろうとしている。夏らしいことを何もしていないなと、いつもこのごろになると思うけれど、毎年がそうだ。というか、別に春らしいことも秋らしいことも冬らしいことも特にしていない。インドア派だからだ。それにはウィルス騒動もあまり関係がない。ただ、娘がいるので夏祭りや花火大会なんかは行ってみてもいいかな、と思ってはいたのだけれど、こちらはウィルス騒動の程度次第というか、ここ最近は高止まりというか、頭打ちというか、最低限の対策以外、もう打つ手なしなのか、はたから見てもひどい状況なので、躊躇した。近所(といってもそれなりに遠い)で小さな花火大会があったらしく、ベランダから小さく見えたので、家族三人でちょっとだけ見た。夏らしいことといえばそれくらいで、あとはスイカを食べたとか、素麺を食べたとか、そのくらい。娘は、ばあばんちでビニールプールはやったらしい。手持ち花火はタイミングが掴めずまだやれていない。

 この八月は初旬に娘が保育園からもらってきたのか風邪気味になり、一週間後くらいに僕に伝染り、一週間くらい風邪気味だったのち、治ってきたかな、と思ったら妻に伝染り、その一週間後にまた僕に伝染り……、といった感じで、なんだかんだで誰かしらが風邪気味だった、というのもある。それに加えて、先週の娘の手足口病だ。みんな、高熱が出たり寝込んだりはしていないものの、家族全員揃って元気なタイミングがなかなかなかった。このご時世、ちょっと風邪気味なだけでも無用の誤解を与えかねないし、結構ままならなかった。

 今日も今日とて朝から雨で、妻と娘は十時過ぎくらいにいそいそと出かけて行ってしまった。「どこにいくの?」と尋ねると、「うん、まぁ、ちょっと色々」などと言っていたけれど、今日は当日が平日で仕事なので、代わりに僕の誕生会をやってくれるとのことなので、多分それの準備などと自分の用事なのだろう。それが薄々でも判っているのなら、詳細を尋ねるのも野暮というものだ。

 お昼ごろに駅前で合流。買い物を済ませ、昼食用にマックをテイクアウトで買う。このとき、娘がドラえもんのハッピーセットを熱望していたのだけれど妻の反対にあい買わなかった。確かに家には既にこれまでのおもちゃが無数に散らかっているので、気持ちはわかるけれど、買ってもらえないことを知ると娘は「ハッピーセットォォォォ〜! ママァァ〜!」と大暴れしたので恥ずかしかった。

 夜は妻がお寿司を取ってくれた。食後にケーキでお祝い。妻があれからもう一年経つんだね、というので、去年の僕の誕生日の映像をみんなで見る。去年は娘がハッピーバースデーの歌を歌ってくれたのだけれど、最初こそ「ハッピーバースデー、パパ〜♫」と歌っていたのに、目の前のケーキを自分が食べたくて(食べれるけど)、途中から「ハッピーバースデー、ココ〜♫」と歌いだし、「パパの誕生日なんですけど?」と言うと、「ちがう、ココの」ということがあったのだけれど、今年はそれの再現というかデジャヴみたいになった。そして、これも去年同様、ケーキのイチゴは妻と共にすべて娘に献上したのだけれど、今年はみんなで食べよう、とのことで返してくれた。一年ぶりの苺である。

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