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打倒『ZERO』-無名貧乳中堅録(終)-

いよいよオーラスを迎えた。


この記事から読んだ人は何の事か分からないだろう。
事の発端はコチラ↓

上記を読んだ上で、読み進めてほしい。


打倒ZERO2の冒頭私はこう書いた。『例えるマンガが”ドラゴンボール””ドラえもん”って。肌の若返りよりせめてワンピースや進撃の巨人、旬でいえば鬼滅の刃かキングダム、グッと視野を広げて逃げ恥、のだめ、フルバとか。だがおそらく次は”キン肉マン”や”北斗の拳”で例えるのだろう。やれやれである。』書いた後に思った、コレお前がやってみろよって話だなと。よし!ここでビシッと無名中堅の底力を見せ付けようじゃないか!今回は黄河流マンガと麻雀のコラボ企画検証だ。心臓を捧げよ!!

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【検証】

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地底に生けし我々が3m級の巨人に遭遇した。

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立体機動装置の使い方に自信はない。
しかし相手に背を向けて逃げることは許されない、皆いくぞ!

東4局 3着 ドラ1s

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上家の親に注目。初手89pのターツ落としからの中ポン打北。

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さらに東ポンして打7pだ。ピンズペンチャンを払ってまで北を温めている・・・これは役役ダッシュではないか!?色々可能性があるんだろうが、黄河はゼロマガの教えを忠実にこなしている手下と予想。待てひるむな、七段なら私と同じだ、駆逐だ!ゼロマガでは「レンジの広い相手(なんでもある相手)に対して、そこそこの手牌でおりてしまうこと」と自分の手牌が戦える場合に相手の鳴きを見極め一歩踏み込むことの大切さを実践例を元に解説している。(詳細はゼロマガで)
今、中・ダブ東の親に対して戦えるような手牌ではない。しかし巡目が進み手牌が整ってきた時に、一歩踏み込んでうなじを捉えることもまた鳳凰卓では必要になはずである。常に立体機動装置の電源はONだ。

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4pを捨てれば受け入れ3mと24sのイーシャンテン。だがこの形じゃ心もとない。どちらが埋まっても愚形な上、親が捨てているピンズ待ちでもないためアガリやすい訳でもない。立体機動装置を背負うにはまだ早いとみて打1mとした。3mの受け入れがなくなった訳じゃないしな、と自分を言い聞かせる。

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そしてツモ1s、ドラドラとなったがどうする。親はあれから手出し白のみで、ホンイツの場合マンズなのかソウズなのか分からない。どちらを残すべきか決めきれない状態で、シャンテン数を下げるのは勿体ない。

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素直に4pを捨てた。ここで立体機動装置を背負い準備を整える。

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ツモ8s。さあどれを選ぼうか。親は白の後手出し南・6mときている。ちなみに各打牌した時の有効な牌の種類と枚数はこうだ。

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私は悩んだ。親はマンズのホンイツなのか?対面の8m鳴かなかったがマンズならテンパイ?イーシャンテンか?だとして最終形がソウズになるには3mの受け入れも捨てがたいし最終形を18sとすると受け入れが大分狭まるが3sか…と覚悟を決めアンカーを親にさし、ガスを噴射させながら3sに手をかけた

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・・・つもりが2mがふっ飛んでしまった!!巨人に左腕を持ってかれた…しかしロンの声がかからない、満身創痍だが右腕だけで応戦するほか無い。

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動揺を隠しきれないが緊張は続く、ツモ5s。またしても4m・58mと3トイツに逆戻りだ。赤アリの天鳳なので赤5sの受け入れは減らしたくない。親は手出し西のあと3mをツモ切り。対面の1mもスルー。む、もしや親はソウズなのではないか?だとすれば1枚切れの西を捨ててる今のうちにソウズを処理しとくか。

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ソウズの11355の形。良い形として頻出なので覚えておきたいところだが、2sが入るとドラの1sが出て行ってしまう。一気に手牌価値が下がり親に対抗する程ではなくなるな。まあ2sツモ時にまた考えようと思っていたところにツモ7m。ち、チートイツだったか・・・。すっかりその手役を忘れていた。8sを残しておけばツモ7mでイーシャンテンだった。クッ、思うようにいかんな。3sと悩んだが8sを捨てた今チートイツに未練はない。ここは最終形の時に和了りやすいように布石を打っておこう。

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これでシャンポン待ちになればスジになるぞ。は!ここで思い出す。そういえば、ゼロマガのベタオリの回で37のスジは信用するなとあった。相手は手下だ、安易にスジだと捨ててはきまい。しかし親もテンパイとあっては押してくるだろう。こう自分に言い聞かせ心を整える。いよいようなじが見えてきた。スナップブレードを振りかぶるまであと少し。

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ここだぁぁあああ!!!

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小型の巨人にしてやられてしまった・・・手下も手ごわい。背後を狙撃するのは暫し先としよう。
手足がもげても諦めはしない。なんせ我々は無名兵団なのだから。

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打倒ZEROシリーズは終局した。無名中堅女流プロは結婚出産だけだったであろうか。
このnoteで初めて無名中堅プロを目の当たりにした方も居るだろう。

以前私は「黄河さんって隙がないですよね。」と後輩に言われたことがある。でもこれで分かって貰えただろう。黄河のんは隙だらけなのだ。メディアに出れない事も、茶色しかない料理も、1年半の休業も、闘牌も、これまで弱み全てを晒してきたと言えよう。それでも麻雀界にしがみきたいという執念こそ無名中堅プロの生き様そのものなのである。


読んで頂き有難うございます。とっても嬉しいです★競技麻雀界で仕事をし続けたいので、拡散やサポート、応援宜しくお願いします!母ちゃんがんばります