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打倒『ZERO』-無名貧乳中堅録13-

いよいよラス前。終局までを見据えた打ち方でオーラスを迎えよう。

この記事から読んだ人は何の事か分からないだろう。
事の発端はコチラ↓

上記を読んだ上で、読み進めてほしい。

【検証】

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東4局 東家 ドラ6p

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リーチが対面から入った一発目にツモ7s。何を捨てるか?
麻雀教室は赤牌がないのでドラ5mとして生徒さんに聞かれたら、私はなんて答えるだろう。打っている最中ふと考える。制限時間がある天鳳ですらこのクセが抜けない。教室ではいつも”和了りたいかロンされたくないか”を聞いて、本人の意志を尊重し背中を押してきた。今回の手牌、きっと圧倒的大差で”和了りたい”と答えるだろう、”二盃口”が見えるからだ。レア役の二盃口をリーチが入った程度で諦めますという生徒さんは少ない。確かに目指せる手牌ではあるが、そうなると打牌候補は無筋の赤5mか5sになる。5sを捨てると7mや8sツモ時テンパイしなくなるのでゼンツなら赤5mだ。さあ黄河はリーチ一発目に果たして赤5mの背中を押せただろうか。

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押せなかった。”手役を和了りたい”と”勝ちたい”場合の打牌が必ずしも毎回一致するとは限らない。今回の様に、二盃口なんて高打点もちろん和了りたいが相手に一発と赤の2翻をプレゼントするほどか?と考えると私は赤5mの背中を押さなかった。確定しない二盃口3翻のために2翻贈呈はお人よしだと7sをそっと置いた。戦えない手牌になった訳ではないが、改めて二盃口の儚さとリーチの破壊力を思い知らされる。

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それから98mとツモ切って、ツモ赤5m・・・どうする。目立って強い牌を捨ててる人はいない。8sが両面で当たるケースは677sからの打7sなのだが、自分から7sは3枚見えているので可能性は低い。7s以外ほぼ無筋である今少しの可能性にかけて8sを捨てようと選んだ

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つもりだったが5mがツモ切られてしまった。時間切れである。天鳳では制限時間があり、時間を超えると勝手に捨てられてしまう。先の打7sを生徒さんに説明するとしたらなんて余計な事を考えたもんだから時間が無くなってしまったのだ。仮にミスしたり説明しずらい局面があったとしても決して半荘途中で思い返してはいけない。・・・ロンの声は無し。何とか首の皮がつながった。一旦落ち着こう。天鳳は幾度となく時間に苦しめられる事も多いが、これもいざって時に早く判断できるようにするための訓練だ。自分の思考時間は他家の待ち時間。貴重な時間を使っている自覚は無名でもある。

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手牌がブクブク太っていく、ツモ8p。567の三色が見えるって?

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私は赤5mを捨てた。当初捨てる予定だった打8sはシャンテン数が落ちるので微妙。一方打7mは三色が追える上にイーシャンテンキープが可能。5mのワンチャンス(3枚切れている牌の外側)ではあるが、どこまでいっても無筋だ。12巡目にしてテンパイでもない所から無筋を捨てるのは得策ではないと判断した。

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ツモ1m。もはや捨て牌は3段目に突入したがこの1mはどうする。

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打1m。ついさっき12巡目でテンパイでもない所から無筋を捨てるのは得策ではないと言っておきながら打1mとは何事か。一応2mのカベな訳だが、要するに1mを使って再度テンパイを組み直すのは無理と判断し親番維持の為に押したのだ。当初二盃口和了を目指してたとは思えぬグダグダ具合だ。そこに下家が捨てた6mに対し上家がポンの声。

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そしてツモ6s。和了は無理でもテンパイしたい、何を捨てるか。

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打5s。打7sだとチートイツ頼みになるが、打5sだとチートイツも残しつつツモ5789p・7mでもテンパイする。フリテン7sテンパイを鳴いて取るかどうかはその時次第だが可能性は多い方が良い。

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テンパイ取れず・・・クッ鳳凰民め・・・いっそこの際ハイテイの7mが1巡前に山にあったとして

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え?検証結果がインチキだって?人に厳しく自分に優しく。


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【今日のすごいぞ!黄河の選出】

南4局 東家 3着 ドラ8m 

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ツモ3sでテンパイ。自分の捨て牌を見てもらえれば分かるがほぼ字牌しか切っておらず誰が打っても結果はこうなる。

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一発ツモ裏裏の6000オールで一撃終了だ。ただの自慢かよって?確かに私の強運について長尺で語りたいところだが、注目すべきは他家だ。今回のように三面張を一発でツモったり、山にありそうだと見込んだ牌で和了ったりすると”至極当然のアガリ”と過信してしまいがちだ。

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南家と西家の手牌を見てほしい。今にも追っかけリーチがとんできそう(西家は特に)な手牌だ。手牌が整っているのは何も自分だけじゃない。当然のアガリなんて存在しないし、逆に三面張でツモれないことも和了牌が他家に流れることもザラだ。人は悪い局面ばかり記憶しがちで言いがち。だがこうやって良い時も必ずあるので悪い時も腐らず受け入れようじゃないか。

結婚出産だけの女流だって麻雀語れたぞ。

さすが中堅貧乳プロ・黄河さん!今日も背後に一歩近づいた。


読んで頂き有難うございます。とっても嬉しいです★競技麻雀界で仕事をし続けたいので、拡散やサポート、応援宜しくお願いします!母ちゃんがんばります