友だちの親の車(中島美嘉が流れてる)


小学生の頃、親の車だったか友人の親の車だったか忘れたが、よく中島美嘉の曲が流れていて、こんな暗い曲、勘弁してくれと思っていた。それから大人になるまでほとんどまともに聴いたことがなかったのだが、最近なぜかやたらと「あの虹を渡って あの朝に帰りたい」という歌詞が頭に浮かんできて、そういえばこれは中島美嘉の曲じゃなかったかと思って調べてみるとやはりそうだった。あの虹を渡って。たしかに虹というのは、時折私たちの前に現れるささやかな奇跡とでも言うべきもので、その意味では、日常と非日常の割れ目のようでもある。それを渡って、あの朝に帰りたい、というのは、単なる夢想のように見えて、どこか三途の川を渡っていくような深刻さがある。戻りたいではなく、帰りたいと言っているのも、そういった印象を強めているような気がする。たとえば、友人との飲み会で「あの日に戻りたいよなあ」と、からっと言ってのけるのとは全く質の異なる重苦しさがそこにはある。

それで、上に貼った「僕が死のうと思ったのは」も聴いてみた。「今日はまるで昨日みたいだ。明日を変えるなら今日を変えなきゃ。分かってる 分かってるけれど」という歌詞。来る日も来る日も、同じことの繰り返しで、でも明日になれば何かが変わるかもしれない。いつか、がらっと、何かの拍子で、大きく今の人生が変わるかもしれない。そう思いながら眠る。俺は、死のうと思ったことはないけど、自分と自分の人生をみじめだと思ったことは何度もある。昨日と今日を区別するために、わざわざ遠くの図書館に、時間をかけて行っていた日々の、あのひたむきさを思い出すと今でも胸が苦しくなる。「僕が死のうと思ったのは少年が僕を見つめていたから」というのも、すごくリアリティのある描写だと思う。中学生や高校生を見ていると、あまりにも眩しすぎて、しんどくて、殺してくれと思ってしまう。この「(俺を)殺してくれ」というのは、発作みたいなものだから、本当に殺して欲しいわけではないんだけど、一日に数回は口に出したり、思ったりしてしまう。別に、人生に絶望しているわけじゃないけど、何というかもう、人生の旬を過ぎてしまったんじゃないか、みたいな。これからは、これまでに見たもの、得たもの、感じたことを使いまわして、じょうずに、財布の小銭を数えるみたいにして、生きていくしかないんじゃないか、みたいな。そういうことを思うんですよ。まあ、暗い話でごめんなさい。落ち込んでいるわけではないです。当初は、中島美嘉さんの「GLAMOROUS SKY」と「僕が死のうと思ったのは」を紹介するだけのつもりだったんだけど、こうなってしまった。

他にも書こうと思っていたことがあったんだけど、忘れてしまった。とりあえず、最近読んだ本と観た映画だけ記録して終わります。

なぜ働いていると本が読めなくなるのか
ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち
英語独習法
『民主主義とは何か』(宇野 重規)
ポピュリズムとは何か 民主主義の敵か、改革の希望か
書籍詳細 - ただしい人類滅亡計画 反出生主義をめぐる物語

「なぜ働いていると本が読めなくなるのか」が特に、とびきり面白かったです。品田遊さん(ダ・ヴィンチ・恐山さん)は、長らくオモコロとオモコロチャンネルとツイッターを見ているから、面白いことは知っていたんだけど、著作を読むのは今回が初めて。あんまり概要読まずに買ったんだけど、かなり意外な内容で面白かった。以前読んだ、永井均「倫理とは何か」にも通じるような話。読み返そうかなー

映画

ウォールフラワー : 作品情報
パラサイト 半地下の家族 : 作品情報

パラサイトは二回目。友達と観たんだけど、友達と観るの楽しくていい。ウォールフラワーはおすすめしてもらって観たんだけど、本当に良い作品だった。ただ、学生の物語なので、さっき書いたのと同じ理由でめちゃくちゃ観ててしんどかった!でも超良い映画

動画

これまで見たり読んだりした読書術の中でも、かなり実践的なことを言っている気がするし、やり取りが面白いからいくらでも聴いていられる。ゆる言語学ラジオ自体、最近よく見ている。


パスタ

ゴルゴンゾーラの代わりにパルミジャーノで作ったが、美味しかった。桝谷さんのチャンネルは、この動画にも出演している笠原さん経由で知ったのだが、このくらいのおじさん(すいません)が喋ってるのを聞くのが最近はちょうどいい(本当に申し訳ありません)。ちょうどいいし、美味しい。当たり前だけど、パスタ茹でる時にちゃんとした量の塩入れるの、大事だかんね

終了です


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