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国士舘OB、現役選手そして喜田純鈴さん出演イベント

国士舘OBでNHKテレビ体操アシスタントの石川裕平さん、織田一明さん、国士舘大学新体操部の森谷祐夢選手、大塚幸市朗選手、吉留大夢選手、岡本瑠斗選手、野村壮吾選手が出演したイベント(VIVANTさん発表会)が銀座のホールでありました。小さな子からティーンエイジャーくらいの年齢の子供たちの歌、ダンス、演技の合間に、男子新体操の個人演技と長縄が入る構成です。

ちょっと↑写真の説明を。NHKテレビ体操の男子アシスタントメンバー勢揃いの図です✨ 皆様、とても気さくでフレンドリーなお兄さんでした。

こんなこともやってくれちゃう!(テレビ体操お馴染みのポーズ)

プロローグにキッズのダンスが続いた後、織田一明さんが登場すると、会場の雰囲気が一気に大人の空間に変わりました。イタリアのFestival del Soleで披露した徒手演技の縮小版かと思います。ステージが狭いので存分に動けないのだろうな、という見る側のもどかしさはあったものの、手の伸ばし方一つとっても完成された美しさがありました。徒手だけで「作品」として成立し、動きそのものが鑑賞に値する男子新体操のポテンシャルの高さ。現役時代の織田選手の「華」はそのまま、ちょっと大人の演技でした。
(↓現役時代の演技の動画)

続いて森谷祐夢選手のクラブ。さすがの一言。あの狭い舞台の上でも王者の貫禄は健在でした。おそらく天井の高さも試合会場とは全く違う中での投げ、そして背面での視野外キャッチ。思わず拍手!昨年は海外遠征も経験し、ひとまわりもふたまわりも大きく成長したように見受けられました。彼の本領が存分に発揮されるであろう春からの試合シーズンが本当に楽しみです。来週新潟で行われる国士舘大学の演技発表会に行かれる方は、ぜひ森谷選手の長縄の足捌きにもご注目くださいね。ものすごく綺麗な縄の跳び方をするので。

続くキッズの演目で、「あれ今、上下肢した人いたな?」と思ったら、パンフレットに藤井貴也さん(国士舘OB)のお名前が。やっぱり、綺麗すぎると思いましたよ。国士舘大学の練習場では、大学生がジュニアに教える様子もよく見られます。そんな経験が、将来の仕事に影響を与えたりするのかもしれません。

そして待ってました!昨年大ブレイクした岡本瑠斗選手のスティック。まず、曲が圧倒的に素晴らしい。音響の良いホールで響き渡るゴージャスな調べにのせ、彼の持ち味である柔軟性や動きの美しさはさらに磨かれ、数段レベルアップしていたように思います。「ほぉ〜」と思わずため息。上質な芸術を見た気分。いや、彼の演技は試合会場でも「上質な芸術」度が高いと常々感じているのですが。新体操ファンの皆様が大好きな、あの上半身反らせるグワァ〜も惜しみなく披露してくれました。

吉留大夢選手はロープの演技を。演技冒頭から客席に向けて「ヒュン!」と鳴るロープ。カッコいいぞ!と心の中で叫ぶ。男子新体操ファンにはお馴染みの、でも何年見続けても「すごい…」と思ってしまう、素人には謎でしかないロープ操作をミスなく繰り出し続ける吉留選手。舞台がマットよりかなり狭いので苦労していたと思いますが、一般のお客さんには魔法使いのように見えたことでしょう。私の前のお客さんはちょっと前のめりになりながら見入っていました。試合会場ではついつい当たり前と思ってしまいがちですが、やっぱりロープの演技って凄いですよ。なんであんなふうに動くんですか。今日は吉留選手の背景が真っ黒な幕だったので、試合よりも数倍ロープの動きが良く見えました。めっちゃ綺麗でした。

そして、あの喜田純鈴さんが黒い衣装と真っ赤なリボンを持って登場。"Survivor"という曲でカッコよくクールに舞う喜田さん。後ろの席からは、「カッコいい!凄い!」とお客さん同士が囁くのが聞こえ、会場全体が圧倒されているようでした。私は女子の新体操について何かを語れるレベルには全くないですが、それでも試合会場で「キタスミレ」というアナウンスがされれば、必ず女子マットを見ていました。本当に美しいものは、知識や経験を見る側に要求しないものかもしれません。このイベントはチケットが有料でしたが、喜田さんの演技を見られただけでその価値はある、と思う演技でした。演技が終わり、赤いリボンを手でクルクル回しながらはけていく姿も、とてつもなくカッコ良かった。世界ってすごい。フィナーレで出てきた喜田さんは、白いニットにパンツという装いでしたが、足が全体の3分の2を占めているようで、もう異次元だと思いました。
演目は違いますが、喜田さんの引退後の演技はこちら。

次の演技者は大変だぞ?という雰囲気の中、満を持して登場する、我らが石川裕平さん。皆様ご存知、男子新体操界が生んだエンターテイナー、そしてThe Forceでも活躍してくれた石川君です。演目は、彼が現役時代の新潟の演技発表会で披露した徒手演技。これがまた、とても良かった。喜田さんの圧倒的な身体コントロールと技に比肩しうる表現力をここで発揮できるのが、石川君という人です。(そんな人間が、この世に一体どれくらいいるでしょうか?)彼は人前で踊るということにためらいや恥ずかしさを一切見せず、演技者となり切ってしまえる才能を持っているように見えます。試合会場で、選手自身がちょっと恥ずかしがっていたり、躊躇いがあったり、「自分の演技なんて」と思っていると、それは結構客席にも伝わるものだと思うのです。石川君とて自信がない時もあったかもしれませんが、少なくとも彼は、それをコントロールして客席に伝わらないようにできる選手でした。新潟でこの演技を見た時、私はカメラ越しに彼を追っていましたが、今日は肉眼で堪能できたことを個人的にとても嬉しく思います。現役時代から絶品だった側宙は、今も変わらず美しいままでした。

気がつくともう、フィナーレ直前の演目に。国士舘名物、長縄です。部員総出で行われる長縄の映像をご覧になったことがある方は想像がつくと思いますが、長縄の演技を少人数でするのはきっと大変。今日は6人しかいません!!(二人は縄を回さなきゃいけないし) ちょっとドキドキしながら見ていましたが、見事ノーミス。客席大喜び。長縄に登場した大塚幸市朗選手、野村壮吾選手の個人演技も見たかったけれど、新潟まで我慢かな?大塚選手は4月から4年生になりますね。早い、早すぎる…。コロナで高3のインターハイが中止になった世代です。現役最後のシーズンをしっかり見届けたい。終始ニッコニコで嬉しそうに跳んでいた野村選手、フィナーレでも丸まった4人の上を跳び越えて大きな拍手をもらっていました。(↓この動画の中でも演技中に同じ技を披露していますね) 国士舘のタンブリング王子の成長が楽しみです。

撮影禁止でしたので今日の演技の映像はありませんが、雰囲気だけでもお伝えできていれば幸いです。

なお、国士舘大学の新潟演技発表会については、まだチケットがあるということです。詳細はこちら↓

遠隔地からのチケットの入手方法はこちら↓
https://niigata-kaikou.jp/topic/24514

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