見出し画像

中能登町を過疎地のモデルの町にする

民間の有識者でつくる「人口戦略会議」が4月24日、2020年から2050年の30年間に若年女性(20歳〜39歳)人口が半減し、将来的に「消滅の可能性がある自治体」を公表した。
全国では、全体の4割超にあたる744市町村が「消滅可能性自治体」に分類されている。

消滅可能性を巡っては、10年前の2014年に「日本創生会議」が896の自治体を名指した。
「人口戦略会議」は、今回の結果を「14年に比べ改善がみられる」と評価したが、主因は外国人住民の増加だとして「少子化基調は全く変わっていない」と指摘した。

「消滅可能性自治体」とは何とも衝撃的な表現である。
その自治体を預かっている首長のみならず、住民の皆さんにとっても、今住んでいる"愛する市や町"が、自分が生きている時代は何とか存在するだろうが、孫・ひ孫・玄孫の時代になったら消滅するかもしれないと思うと、ちょっと暗澹たる気持ちになるのではないだろうか。

私は現在、東京の住人であるが、能登半島地震があって、心の奥に仕舞ってあった能登への想いが沸々と湧き上がってくることを禁じ得ない。
ふるさとがあるということは素晴らしいことだ。

21世紀の今、人生は100年時代である。私には、100歳まであと29年弱ある。120歳までとは言わないが、100歳まで現役で、能登の復興のため、最後(最後と言っても、あと29年もあるが)の応援人生を送ることを私の第二生のミッションとしようと思う。

先週、石川県の友人が、このテーマに関して、4月25日の北國新聞朝刊の一面や、それに関係する記事をLINEで送ってくれた。

それには、石川県では9市町が「消滅可能性自治体」であると書かれている。その内、能登地方には9つの市町があるが、中能登町を除く8市町が「消滅可能性自治体」に分類されている(石川県で残りの一つは、加賀温泉郷がある加賀市だ)。

[石川県の人口(6.3.1現在)]
1,103,623人
(内訳)
能登地方 162,879人(14.8%)
加賀地方 940,744人(85.2%)
内、金沢市 456,531人(41.4%)


県の面積の約半分を占める能登地方の人口は15%だ。かくして、能登は超過疎地なのである。
そして、石川県の人口は、金沢市に一局集中している。

[能登地方の市町の人口]
珠洲市 11,364人
輪島市 21,311人
能登町 14,038人
穴水町  7,179人
七尾市 45,755人
中能登町 15,644人
羽咋市 19,198人
志賀町 17,097人
宝達志水町 11,293人

[能登地方の若年女性人口減少率]
珠洲市 66.8%
輪島市 64.2%
能登町 73.1%
穴水町 57.8%
七尾市 58.6%
中能登町 44.3%
羽咋市 62.3%
志賀町 64.1%
宝達志水町  66.8%

また、4月28日の北國新聞朝刊「日曜特番」では、

人口減、石川の状況は
能登、地震で「5年加速」

「消滅」かわした中能登
理由は宅地とマック?

とある。

能登地区で唯一、「消滅可能性自治体」に当てはまらなかった中能登町には、どんな理由があるのか。

中能登町の担当者曰く、
「やっぱり宅地造成を進めてきたからだと思う」と。

2005年に鳥屋町、鹿島町、鹿西町の3町が合併して中能登町が発足して以降、7箇所に111区画の宅地造成をしたのだとか。
町長の話では、大雑把に言って、隣の七尾市は坪15万円、羽咋市は坪10万円、それに比して、七尾市と羽咋市に挟まれている中能登町は坪5万円。
中能登町から七尾市や羽咋市に行くには、車で15〜20分。どちらにも行けて、それで土地は安い。中能登地域のベッドタウンとして、中能登町が最も相応しいのは一目瞭然だ。

私は[OUEN 塾]で七尾市を訪問していたが、七尾市に勤める人の中で、チラホラ中能登町から通っている人がいた。それも一人や二人ではなかった。
「私は中能登生まれです」と話すと、急に親しくなって、話が弾んだことを今更ながら思い出す。
私はその時、「何で中能登町なのか?」と不思議に思った。私には、幼い頃から、「中能登町は何も売りがない田舎町」のイメージがあったからだ。

また、中能登町にはチェーン店が集積しているのだと。
能登随一のショッピングセンター「アル・プラザ鹿島店」があり、すぐ横に石川県で最北の「マクドナルド」がある。
ファミリーレストランの「ココス」、「8番らーめん」、「みんなDEステーキ」もある。

ただ、中能登町には総合病院がない。

また、昨日のテレビ朝日の「モーニングショー」でもこのテーマを取り上げていた。
その時の話では、単独の市町村や市町村の集合体で、モデルケースをつくることを勧めていた。10万人前後がいいのではないかとの話だった。

その点から考えると、七尾市と羽咋市と中能登町を合わせた中能登地域の人口は約8万人。ちょうどいいではないか。
中能登町での成功事例を、もっとさまざまな観点から深掘りして、中能登町をモデルの町にすることだ。
それを七尾市と羽咋市を巻き込んで中能登地域をこれからの過疎地のモデル地域にすることを考えたらいいではないか。
事務所に貼ってある能登地方の地図の内、七尾市と中能登町と羽咋市の3市町を別々に色を塗った。
この中能登地域を過疎地のモデル地域にしようと思ったからだ。それだけでも気合いが入る。

超過疎地の地域創生のためには何をしなければならないのか、いろいろ考えさせられる。

そのサポート(応援)をすることが、これからの[OUEN Japan]の為すべきことだろう。

ちょうど2年前の6月4日、私は数え70歳で生前葬&出陣式を執り行った。
その時、今は亡きゼオライトの河村会長から、"益々繁盛(二升五合)"の日本酒を頂戴した。そのニ升五合の瓶は、数珠を掛けて、今も外苑前の事務所に鎮座している。その瓶には、「いざ出陣!日本創生」と刻印してある。

河村会長は、私に、"団長、ふるさと能登の復興応援に、これからの後半生を懸けて生きるんですよ"と仰っているような気がする。

河村会長のお見守りがある。心から頑張ろうと思う。

「いざ出陣!日本創生」

不動院重陽博愛居士
(俗名  小林 博重)




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?