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小が大に勝つ生き方

私の趣味と言ったら「仕事」くらいしか思いつかない。多くの人は、「そんなことで楽しい人生か」と思うだろうが、そうでもない。私は「仕事」をゲーム感覚で楽しんでいる。
いろんな人たちに会えるし、その人たちの品定めと言ったら失礼だが、皆さん人それぞれ、誰一人として同じ人はいない。

「この人は何を考えているのだろう」
「どんなことをして差し上げたらお喜びになるだろう」
「私はそれを果たしてどれだけできるだろうか」
「今はできなくてもどうすればできるようになるだろうか」
等々、ない頭をフル回転させることが私の趣味と言ったら、こんな安上がりな趣味もないだろう。

それともう一つ、「2時間ウォーキング」がある。これは「仕事を快適にするためには健康が何より」と言うことで、必死に2時間歩き続けるのではなく、いろいろなことを考えながら、楽しみながら、ウォーキングを書斎代わりにして、一石二鳥で続けているのだ。
少なくとも週に2度くらい。多い時は5度くらいか。

ウォーキングのコースはいくつかある。
①明治神宮コース
外苑前→青山通り→渋谷→明治通り→明治神宮→明治通り・新宿通り→四ツ谷→外苑前
②皇居一周コース
外苑前→青山通り→三宅坂→皇居逆時計周り→半蔵門→四ツ谷→赤坂御所前→外苑前
③靖國神社コース
外苑前→絵画館→赤坂御所前→四ツ谷駅→麹町大通り→半蔵門→内堀通り→靖國神社→靖國通り→防衛省前→富久町→新宿御苑前→外苑西通り→青山一丁目→外苑前
④麻布十番コース
外苑前→外苑西通り→慶應幼稚舎前→麻布十番→六本木→青山墓地→外苑前
⑤恵比寿コース
外苑前→外苑西通り→慶應幼稚舎前→白金→恵比寿駅→清心女子大前→青山→外苑前

この5つのコースだが、スマホをチェックしながらマイナーチェンジをしてみることもある。

書店に立ち寄るのは、皇居一周コースで寄り道して東京駅傍の丸の内オアゾにある丸善が専らだ。
書店内には喫茶店もあるし、買った本を喫茶店で読んで時間を潰すことも楽しいひと時だ。

3冊の中村天風関連の本を買った時に、偶々手に取った「人生の道しるべになる『座右の寓話』」(戸田智弘著、ディスカバー掲書)を買って、今読んでいる。なかなか示唆に富んでためになる。みんな人生を感じさせるが、その中の一つに「ウサギとカメ」がある。

それには①と②があって、私はウーンと唸ってしまった。二つとも徒競走なのだが、教訓が違う。

一つは誰でも知っている。

童話「うさぎとかめ」

ウサギは亀が鈍いのを知っているから途中で昼寝をする。その間にカメはゴールしてしまう。
教訓は、❶油断大敵と❷才能より努力(地道にコツコツ)だ。

もう一つは、

寓話「ウサギとカメ」

カメが「知恵と準備と連帯で強者(ウサギ)を打ち負かす」アフリカの寓話だ。

カメは親類中の家を訪ね歩いて、競走の日の朝早く、会場に集まってほしいと頼んだ。そして、カメは、親類のカメたちに、一定の間隔で道の脇に隠れているようにお願いした。

ウサギは、カメがどんなに頑張ったところでウサギにかなうはずはないと考えてのんびり走った。
しばらく走って、もう十分引き離しただろうと思って後ろを向いて声をかけた。「カメくん、まだついてきているかい?」
するとその近くに隠れていた親類のカメの一匹が「ええ、すぐ後ろにいますよ」と答えた。
ウサギはビックリして今度はもっと速く走り始めた。しばらくしてウサギは立ち止まって、また呼びかけた。
また、その近くに隠れていたカメが出てきて「ぼくはここにいるよ」と答えた。
ウサギはすっかり慌ててしまって、物凄い速さで走り出した。
ウサギがゴール半分のところまで来て喘ぎながらまた声をかけた。「カメくん?」
また、その近くに隠れていたカメが出てきて「なんだい、ウサギさん」と答えた。
ウサギは何がどうなっているかが分からないまま、再び走り始めた。

それからは途中で立ち止まったりせず、ひたすらゴールを目指して走り続けた。やっとのとこでゴールに飛び込んだと思ったら、そこでバタリと倒れて死んでしまった。

カメは知恵を働かせ、準備を整え、仲間に協力をしてもらって、ウサギに勝ったのだ。

小が大に勝つには、地道にコツコツだけでは勝てない。地道コツコツに加えて、知恵と準備(行動)と仲間の協力(信頼できる頼りになる仲間がどれだけいるか)が必要なのだ。

勿論、私が目指している生き方もそうである。

不動院重陽博愛居士
(俗名  小林 博重)

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