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「何もないこと」は「それ以外、何でもある」ということ

5月25日(土)19時30分から放映された『新プロジェクトX』〜挑戦者たち〜「この国には、誰にも知られず輝く人々がいる」〜を視聴した。

「プロジェクトX」が18年ぶりに復活します。旧シリーズでお送りしたのは、黒四ダムや青函トンネルなどの巨大建設工事、VHSや国産乗用車などの製品開発、あさま山荘事件の舞台裏など、日本の産業史・現代史に残るプロジェクトに関わった人々のドラマでした。
新シリーズではバブル崩壊以降の「失われた時代」が主戦場です。どんな時代にも挑戦者は必ずいる。人に讃えられなくても、光が当たらなくても、ひたむきな仕事がある。情熱と勇気をまっすぐに届ける群像ドキュメンタリーです。

MCは有馬嘉男さんと森花子さん、語りは田口トモロヲさん、主題歌は中島みゆきさんが歌う「新・地上の星」だ。

この番組には、いつも感動する。胸が熱くなる。
「世の中には素晴らしい人々がいる、日本人は捨てたもんじゃない!」といつもそう 思う。

昨日は、「隠岐島に希望を取り戻せ 〜破綻寸前からの総力戦〜」だった。

町の人口が急激に減っていく。今から20年前、島根の離島・海士町は、深刻な過疎に直面した。返済のめどが立たない102億円の借金も抱え、町の財政は破綻寸前。
そのとき、「島の未来を守ろう」と立ち上がったのは、元営業マンの町長。自ら給与をカットし、改革に乗り出した。その思いに役場職員と町民が続いた。
地元の高校をよみがえらせ、新たな産業を生み出し、活気を取り戻した。
島の存続を賭けた、総力戦での逆転劇。

第二生のミッション=[OUEN Japan]のミッションを、「能登の創再生の応援」とした私としては、昨日放映された、"深刻な過疎に直面した島根県の離島・海士(あま)町が町長のリーダーシップの下、役場職員のみならず町民が、こぞって町の復興に人生を賭けた"ドキュメンタリーは、特に感動的であり、胸が熱くなった。

元営業マンの町長は、町長室に「やればできる。できないのはやらないからだ」という飯田庸太郎さん(三菱重工業元社長・元会長)の箴言を
額にして、町の創再生のために生涯を賭けた。そして、自ら申し出て、自分の給料を半額にした。

町長の熱い想いに打たれて、町役場の管理職は何回かの全員でのディスカションを経て、管理職全員の給料の賃下げを申し出た。その結果、一般職は下げず、管理職のみが賃下げになった。

すると、それに留まらず、組合から、「一般職も賃下げしてほしい」と賃下げの要請があり、その結果、町役場全員が一致団結して町の復興に取り組むことになったのだ。

それが町民にも伝播した。島の出身者で島から出ていった人や、町民の関係者まで、心ある人たちは"島を存続させよう"として島に住み、創意工夫して新しいビジネスを創り出した。

このような島の存続を賭けた総力戦が、海士町を"若者も集う活気に満ちた町"に変えていった。そして、奇跡の大逆転劇が生まれたのだ。

稲盛和夫さんは仰っている。

美しい心を持ち、夢を抱き、懸命に誰にも負けない努力を重ねている人に、神はあたかも行く先を照らす松明を与えるかのように、「知恵の蔵」から一筋の光明を授けてくれる。

中能登町は能登の9つの自治体の中で唯一海に面していない町だ。
能登の売りと言えば、豊かな海の幸や美しい海岸線のイメージがある。

「しかし、中能登町はそうではない。能登の田舎の何の変哲もない町だ」と、私はずっとそう思っていたから、中能登町は売り物は何もないと思っていた。

いや、そうではない。県外から来た人たちから中能登町の魅力を教えていただいて、「何もないということは、その他に何でもあるということだ」と、思いが180度変わった。

魅力は自分がつくるもの。考え方や見方を変えると、魅力がないと思っていたことが魅力にあるものに変わってくる。それが素晴らしいアピールポイントだと思うに至る。

これから、能登で唯一の消滅可能性自治体でない中能登町を"能登のリードオフマン"にして、能登の創再生の応援をしていこうと思う。

不動院重陽博愛居士
(俗名  小林 博重)


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