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感受性おばけと論する恋人

こんにちは、おひさしぶりの未定です。
会社員を辞めました。23歳教養も資格もお金もないに“仕事”もないが加わった崖っぷちガールになってしまいました。わりと元気です。

ポジティブな気持ちとは裏腹に携帯電話を無くし、バイト先の高そうなお皿を割ったかと思えば、手のひらもぱっくり割れおまけに保険証が無くて病院にも行けないというなかなかの悲日常を過ごしています。noteを始めるにあたって「やったことがない事」「やりたいけどできなかった事」を書くと決めていたのですが、早々にどん詰まりを迎えてしまったので、今日は趣向を変えて「お題」に挑戦してみようと思います。

#私のパートナー

私は、SNSなどで「恋人が好きすぎて辛い」「恋人がどれだけ尊いか」を目にするたびに羨ましい!けしからん!気持ちになります。ここは愛と平和の世界なんか?と錯覚するほど、目に映る溢れんばかりの愛に翻弄されて目の前が真っ暗になる時があります。もちろんそんな理想郷でずっと過ごしている訳ではなく、障がいもあれば悩みもある…はず。きっと乗り越え方やマインドの持って行き方に工夫があったりするんだろうと思います。

一方の私と言えば、感情の起伏が山の天気くらい変わりやすく、ある時は丹精込めて作った料理を投げ捨てて家を出て行ったり、またある時は恋人が帰ってくるまでの間中勢いよく蛇口から溢れ出す水をみて過ごしたりと穏やかじゃありません。

まだ感情おばけの本性がバレる前つまり初対面の頃、偶然のバレンタインデーに寒空のもと待ち合わせをし、相手の顔色と心情を見抜こうと必死になっている私にチロルチョコを2つ、何も話さず手渡してくれたのが現在の恋人です。私の掌にやけに甘そうなチョコレートが落ちた瞬間、恋に落ちた。ということは無く、だけど少し先の未来にチラッと光が垣間見えた気がしました。それからの何日かは、私も理想郷の住人のように過ごし、お互いが好きな映画や舞台をみたり、本を交換したり「会話が無くても隣に安心を感じる」と恋愛小説にありがちな一説を体感していました。だけどそれも長くは続かない。感情おばけの本性がひび割れじわじわと実態を表してきました。

恋人の帰りが遅いとあらぬ心配が横切り、感情を上手く伝えられずに気がつけばドアのチェーンを閉めたり、些細なことで言い合いになればセットでそそくさと家を出る。仕事に必須の色々を溜めた湯船に沈めてやろうとどれだけ思ったことか…。

「出会った頃の不安定な自分を失うと恋人も居なくなるのでは」

この疑念がずっと根底にこびりついていて中々元気で安定した人間になれない。定期的に人付き合いは向いてない。もう1人でひっそり寂しいなりにもそれなりに暮らしていきたい。と思い続けてはや4年。今も一緒に生活しています。

専門学生だった恋人は、今やとっても素敵な人たちと一緒にコワーキングスペースを称する公園を運営していて、真摯にやりたいことや、おもしろいと思う事に向き合って言葉の通り寝る間を惜しむ生活をしています。

自分に必要な分だけ稼いで、多少休んでも支障がない学生時代とは違い、毎日人と接し、耳を傾け想いを伝え、たくさんの人を巻き込んで将来を作り上げている最中の恋人に、こんな感情おばけに割く時間はあるのでしょうか。実際は分かりません。私と一緒にいなければもっと自由度の高い生活が出来るだろうし、金銭的にも余裕ができるに違いない。帰りが遅くなって咎められることもなければ、チェーンで締め出されることも無い。

長くなってしまいました。もう少しだけ付き合ってくれますか。

時間や心に余裕があった学生時代からとてつもなく忙しい今も一貫して、恋人は私に論することを辞めません。2人の関係はもちろん、個人的な問題も。すぐに感情が渋滞を起こす私に対し、時計の長針がぶっ壊れるほどぐるぐる回っても納得するまで話をしてくれます。話を聞くのも嫌で「言ってることがわからない」とわざと癇に触る言い方をしても、じゃあこれだったら分かるだろと言わんばかりに紙とペンで図を書いたりして説明してくれます。

「病めるときも、健やかなるときも」

なんて大きな世界を知るにはまだまだ幼く、愛だ恋だを口にしてもただ活字を声に出してるだけに感じたり。すなわちこれがそうなのか。と納得できる日が来るのかどうかも不安です。ただ、ぬかるみが足をすくめて底無しのように感じてでも伝えようとしてくれる人が居て、あわよくばその人におはようと、あったかいご飯が食べれる毎日が少しでも長く続けば、おばけが成仏してくれるかもしれないな、なんて思います。

さて、どうでしょう私の恋人尊くないですか?
と言ってみたいがためにここまで書きました。愛と平和の理想郷の端っこにしがみついてバチがあたるかな。

さいごに
お題を書いてみたら?と提案してくれたさっちゃんありがとう◎

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