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大丈夫!楽観主義は学習で身につく

世の中には、物事を楽観的に捉える人と、悲観的に捉える人がいます。
一見前向きなように見えても、話していく中で他者批判が多いことに気づき、実はものすご〜く悲観的な人だったということもありますし、その逆もあります。
表面に見えている姿に惑わされると、奥深くに隠された内面とズレが生じて
「あれ?」
「この人、どっちなんだろう?」
とわからなくなることがあり、人を見極めるって難しいけど、なんて面白いんだろうと思います。

更には、前向きで明るい考え方をする人の話をよく聞いていくと、共通することに気づかされます。
それは、ご両親のどちらかがとても前向きであることが多いということ。
(逆も然り!)
だから尚更、これは遺伝なんじゃないかな?と思ったりしますが
「楽観主義とは生得的な気質ではない。学習で身につけるスキルだ。」
といい切るのは心理学者マーティン・セリグマン(ペンシルベニア大学)。
どういうことなのかを少し解説してみますね。

悲観的な思い込みが鬱を作る⁈

セリグマンは、鬱(うつ)についても「多くの場合が”病気”というより、うまくいかなかった原因について『悲観的な思い込み』によって引き起こされる『ひどい落ち込み』だ」と言っています。

最大の問題は『悲観的な思い込み』にあり、これを断つことによって鬱状態を回避できると言うのです。

つまり、どんなに悪いことが起きても「ラッキー♡」と思える回路を開発できれば、ひどい落ち込みを回避できるというわけです。

全て自分のために起きている

悪いことが起きても、全力を尽くしたのに失敗に終わったとしても、不幸な出来事が襲ったとしても、自分の身に起こったことに悪いことは一つもない!
そう思えたら、確かに
「ではそれは何?」
「どんな意味が隠されているの?」
と知りたくなります。

更なる飛躍・成長のためには、全て自分にとって必要不可欠なことなんだ!という『いいこと尽くしストーリー』を作り出す”考え方手順”を手に入れることができれば、落ち込むことを減らせそうですし、もっといえば、感情は揺らさず新たな”気づき”だけいただき、落ち込んでいる暇はない!と捉えることができるので素早く前進できそうです。

ふむふむ。
考え方手順(思考手順)は、確かに遺伝ではなさそう。
よくないことが起こった時にどこに注目するか。
ただ、その違いだけなのかもしれません。

どこに注目するパターンを持っている?

例えば

試験に落ちた→そもそも頭が悪いんだ
デートに誘ったら断られた→かっこ良くない自分が悪いんだ

というように「頭が悪い」「スタイルが悪い」と解釈すると
それは、今すぐどうこうできないし(永続的)
そもそも自分の持って生まれた個人的なものなので変えられないし(個人的)
自分という存在そのものが悪いというわけだから(全面的)
絶望的な気分が襲ってきますよね。

反対に

試験に落ちた→今回は準備の時間が取れなかったからだ
デートに誘ったら断られた→相性が合わなかっただけだ

と解釈すると
上手くいかないのは今回に限ったもので(特定的)
今回に限定されただけのことで(限定的)
もっと準備をして臨めばいいだけのこと(短期的)だからずっと続くわけじゃないよと捉えられて、「よし!気を取り直して次に行こう!」と前向きになれますよね。

伝承されている思考手順を捕まえろ!

つまり、思考手順は遺伝ではなく、しかも生活の中のありとあらゆる場面で頻繁に使われてきた、親から受け継がれたものなんだ。
親も、そのまた親から受け継ぎ、無意識に伝承されているものなのです。

「自分は悪くない!」
「悪いのは周りだ!」

という、自己反省できない思考手順も伝承されますし

「失敗は成功のもと!」
「今のうちに学んでおいた方がいいよと教えてくれているんだね」

という、捉え方次第で全て肥やしになるという思考手順も伝承されるわけです。
だとしたら、無意識に刷り込まれている思考手順は何なのか、大急ぎで捕まえに行かなくてはいけません。

無意識の思考手順に気づくためには、誰かに指摘してもらうのが一番早いです。
それには、耳の痛いことを言ってくれる人を、自分のそばに何人置けるかにかかってくるでしょう。
耳の痛いことを言われて逆上するようでは、伝承者になるだけです。
更には、気づくことが難しくても、環境を変えれば自然と新しい思考手順が身についていくので、うまく活用した方がいいです。
ここでいう環境とは、人的環境です。

悲観的な人には近づかない

悲観的な思考手順を変えたい!と思う人は、悲観的な人に近づかないこと

悲観的な人とは、暗く悲しげというイメージを持ちますが、私は「文句が多い人」「批判が多い人」「すぐに人を否定する人」だと思っています。

<この話をどちらの方向に運ぼうとしているのだろう>

そう思って観察していると、その人の心の姿勢がよく見えてきます。
そして、やっぱり「類は友を呼ぶ」で、似たもの同士が親和性を持って集まっていきますから、変わりたい!と思っている人は、近づく人を選んだ方がいいです。

まとめますね。
悲観的・楽観的な人の正体は、遺伝ではなく学習して身につけた思考手順の違いなので、変えることができるのです。

所詮、学習による記憶なので「この人の考え方が好き♡」と思う人がいたら、その人の思考手順に触れる機会を増やせば、同じような手順を新たに獲得することができるのです。

ぜひ皆さんも、好きな考え方を持つ人を探してみてください。
きっと望む生き方を手に入れられますよ。

鶯千恭子(おうち きょうこ)

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