6月29日CA

【テーマ】高レベル放射性廃棄物の最終処分について(ディスカッション形式)

【記事】
原発から出る高レベルの放射性廃棄物・核のごみの最終処分場を巡り、長崎県の対馬で新たな動きがあった。対馬市議会に、核のごみの最終処分場に関する請願が9件出されている。核のごみは放射能レベルが極めて高く、政府は地下深くに10万年隔離する方針で、処分場建設に向けて論文などで地盤を調べる第一段階の文献調査をする自治体を公募。対馬市では建設業の団体などが調査応募を求める請願を出したの対し、市民団体などが調査応募反対の請願を提出。
背景にあるのは人口減少と経済の疲弊。調査で最大20億円の交付金が出ることも関係している。人口はこの15年で1万人近く減少して2万7000人あまりに、主要産業の観光もコロナの影響で韓国からの旅行客が減少。推進派は島の衰退を止めるには、交付金をもとに独自政策を打つしかないと訴え、反対派は、安全性への懸念があり、風評で漁業や観光に影響が出ると訴え、推進反対とも動きが活発に。
しかし、政府は動きを歓迎している。というのも原発回帰に舵を切り、ごみ問題解決が不可欠だとして、全国10か所程度で調査を進めたい考えだが、3年前に調査が始まった北海道の寿都町と神恵内村以降、手を上げる自治体はないままだからである。
これらの意見や問題がある中で、何を優先し、どのような塩梅で放射性廃棄物の最終処分を進めていくべきであるかについて、今回ディスカッションを行う。
今回のディスカッションでは、政府や自治体側の意見や、地域の住民側の意見など、様々な意見を出し合い放射性廃棄物の最終処分のあり方について、最適な結論を出すことを目標にする。  

*備考
・放射性廃棄物(核のゴミ)
→表面の放射線量は、20秒で致死量に達するレベル
・最終処分場とは
→30~50年地上で冷却した後、地下300メートルより深い地層に埋めて処分する
・処分地の決定について
→原子力発電環境整備機構(NUMO)は、自治体からの応募があれば、処分地選定のための調査をすることになっています。調査は段階的に、文献調査が2年程度、ボーリングなどを実施する概要調査が4年程度、精密調査が14年程度です。人間の生活環境から10万年程度の隔離が求められることから、処分地は火山や活断層が近くにないこと、人が掘削する可能性のある鉱物資源が近くにないことなどが条件。
・高レベル放射性廃棄物の輸送
→日本では、原子力発電所から発生した使用済燃料の再処理を、フランスおよびイギリスに委託しており、そこで回収されたウランやプルトニウムとともに放射性廃棄物も返還されます。この再処理から発生した高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体)は1995年から、海上輸送により返還されています。

【意見・論点】
①最大20億円の交付金は、この処分場に対する対価として見合っているのか
→20億円で独自政策を成功させることが可能であるのか
②処分場として決定されるまで約20年はかかることに対して、調査のコストがかかりすぎているのではないか
③安全性、風評被害を完全に考慮できるのか
④その他

【ディスカッション内容】
〇今の廃棄はどうしているのか?
冷却処分後に処分する。放射性物質が出ないように貯めている。最終処分に悩んでいる段階。
〇イメージ的に最終処分の場として受け入れたらその土地が観光業できなくなる。
この議論でははっきりと言えない部分。
〇どういう風に合意形成をはかるのか?
負担しなければいけない地域は出てくる。
〇最大20億はどういう感じ?
自治体がどこまで持つかとかで決まる。土地の広さも関係している。放射性廃棄物は人間にとって良いものではないので、安全性が最も大事。
〇日本国内に適している場所(日本は地震も多いのに)はあるのか?
それはそうだけど、海外が放射線を処分してくれるのかどうかが分からない。
〇途上国に廃棄物を渡して、経済を回せばいいのでは?
確かに。処分地選定済みの地域がアメリカ、フィンランドが上がっているけど、確定済みはフィンランド(建設開始済)のみ。調査に時間がかかる。フィンランドも行動に移すまで40年かかった。
〇廃棄するしかないのか?
科学的な情報が分からないが、埋めるか貯めるか管理するか自然となくなるものではない。
〇今後は埋めるというより他の消す方法を考えていく必要がある。国内で処理していくのが難しい。
〇最終的に世界の中でここに捨てましょうを決めたら流れる問題が出てきそう。
海外への輸出は制限されている現状があるので、日本国内でどうにかする必要がある。
〇日本政府の働きにより50%から38%まで否定的な意見は減っている現状はある。
でも、やったことない動きに対して安全性があるとは言えない現状がある。
〇初めの文献調査で20億円、次で70億円支払われる。
〇政府が置きますと言えば決まるものでは?
自治体の意見で動くとはなっている。政府は自治体が動くように頑張っている。
地域住民からしたら間接的な影響なので良い迷惑だ。お金は自治体に入るだけなのに。
理解を促すのが大事だねと言われている。
〇対馬であることについて。日韓トンネルを考えると対馬は避けるべきなのでは?授業というところではフィンランドでは住民と一緒にボーリング調査をしたりしている。それを日本版にすれば良いのでは?
どれを優先するのか、どれくらいの塩梅で進めるのかが難しい。
〇実際に手をあげた自治体は?
9件。北海道、どっか、対馬。
手をあげたいけど、調査で行き詰っている感じ。
〇調査でかかるコストと地域の理解を抑えるための対処法に係るコストは
コスト係らない方法でやるしかない。リスクが低い問題でやっていく必要がある。フィンランドみたく安全性があると言えれば良いけど。
〇安全性があるというために今日本がしていることはあるのか?
文献調査

【参考文献】
なんだっけ/「核のごみ」最終処分場って? (jcp.or.jp)
高レベル放射性廃棄物の輸送 - 高レベル放射性廃棄物の処理・処分 | 電気事業連合会 (fepc.or.jp)
高レベル放射性廃棄物 処分場選定へ マップ公表|NHK NEWS WEB
放射性廃棄物の適切な処分の実現に向けて|スペシャルコンテンツ|資源エネルギー庁 (meti.go.jp)
核のごみ最終処分場の文献調査応募 長崎・対馬市議会で議論へ NHK解説委員室

【先生からのコメント】
不利益なものは誰も受けたがらないのが現状にある。それを誰が受けるべきか。すでに原爆のイメージがある広島県でどうか。
不利益は1番権利がある人がするべきである。国のことから総理大臣が引き受けるように。それと同じで1番ダメージを受けたり、放置したりしても大丈夫な場所が受けるべきことだ。

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