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オフ会参加のための個人的極意を紹介する

コロナ禍における社会情勢の混乱がある程度落ち着いてきたことや、夏になり人々が活動的になったことなどから、最近オフ会に参加する機会が増えつつある。

せっかくなので、中・大規模オフ会に10回以上、サシオフ(1対1)50回以上の参加経験がある私が、オフ会参加のための個人的極意(極意とは言ってない)についてまとめてみる。

個人の意見なので、これはこうだと決めつけず参考程度にして頂きたい。


・オフ会とは

そもそもオフ会とは何か。

オフラインミーティングは、ネットワーク上ないしオンラインのコミュニティで知り合った人々が、ネットワーク上ではなく現実世界(オフライン)で実際に集まって親睦を深めることである。(Wikipediaより抜粋)

オフ会の「オフ」は、オフラインが由来である。

普段オンラインで接している人と直接会うことで、「相手を深く知る」「好きなものが同じ同士で交流できる」「ゲーム内などで結束力が高まる」などのメリットがある。

オンライン上では、それぞれが「なりたい自分」「見せたい自分」を演出している場合が多く、また交流のきっかけとなった特定の話題でしか会話をしないことも多いため、仲良くなっていると感じても相手がどう思っているか分からなかったり、今以上に踏み込むことができず物足りなさを感じる人も多いのではないだろうか。

実際に会うことで、それぞれに合った交流ができるようになったり、「嫌われまい」と一々傷ついたりしていたことが、理由に気付いたり傷つくだけの価値もなかったんだと知り、より自分にとって心地よい環境を築けるようになっていく。

オンラインでの交流は普通に生きていれば絶対に関わらないような人と交流できることがメリットではあるものの、自分とは合わない人の好意を得ようとすることはお互いにとってデメリットでしかない。が逆に、固定観念や社会的な立場を捨て、より自由な人間関係を築くチャンスでもある。


始めに言っておくと、実際に会ってみて「思ってたのと違う」とか「なんとなく合わない」という気持ちを抱くことは全く悪いことではない。

むしろ、「合う」「合わない」と感じることは相手が自分とは違う人間であると尊重することでもあり、合わなかったから離れる、ご縁を手放すということは、新しい縁とチャンスを呼び、結果として相手のためにもなるのだ。



・ポイント

新しい場所、新しい人、新しい関係に不安を感じない人は果たしているのだろうか。ネットでの出会いというのは、匿名のため犯罪に巻き込まれる可能性もあり、それが敷居をより高くし腰を重くさせるという人もいるだろう。 

なので、マニュアルや指南書があればいいのにという人のためにポイントを羅列してみる。あくまで未経験や初心者の人を対象にしており、フットサルをやったり推しの誕生会を開いたり数百kmもいきなり旅行に行くような玄人は論外なので、これからも自由に楽しんでき頂きたい。


①「緊張している」と伝える

仕事柄、初対面の人と会うことには慣れていてもプライベートではまた違うという人も多いだろう。まず挨拶だが、それもそこそこに最初の段階で「緊張している」と伝えてみよう。

一つ、口に出すことで自分を客観的に把握することができる。極度に緊張している場合、パニックになったり自分を追い込んでしまう可能性があるため、一旦落ち着く必要がある。

二つ、相手に知ってもらうことで、もし失敗したりアタフタしてしまったときに、「緊張してるなら仕方ないよな」とか「表情が硬いのは、こちらが嫌いなわけじゃなくて、ただ緊張してるんだな」というように理解してもらえる。

三つ、相手も緊張していた場合「この人もそうなんだ」と安心してもらえたり、「ドキドキしてたのは、単純に不安だったんだ」というように相手自身の自己理解に繋がる。

四つ、人間は完璧な人よりも、弱点を見せたほうが好かれるということ。親近感が湧いて、その後の流れがスムーズになる(可能性が)ある。

など、色々なメリットがある。ちなみに私は、人見知り、口下手、あがり症、根暗、オタク(しかも服がダサい)という五重苦を背負う社会不適合者ガチ勢のため、暖かい目で接して頂けると助かる………。


②交通手段を聞く

本題に入る前に、まずは今日どうやって来たのか聞いてみよう。何を使い、どうやって、どのくらいかけて来たのかを振り返ることで緊張がほぐれ冷静になれるし、話題も広がる。そこで「遠いところからありがとうございます」など感謝の言葉を添えられると好感度UP。

相手がイヤで無ければ、大体の住んでいる場所も聞けるとなお良い。「そこら辺行ったことありますよー」とか「なにがあるんですか」と話題が広げられるし共通点を探しやすい。


③共通点を探す

好きなもの、苦手なもの、趣味など、"今"の相手を掘り下げてみよう。とにかく共通点を探す、共感することで距離を近づけていこう。

逆に、「昔何していましたか?」とか「学生時代は?」というような"昔"のことは、時と場合によるがあまり触れないほうがよい。大事なのは、"今"目の前にいる人だからだ。


④話題を広げる

③以降は順番なんてどうでもいいと思うけれど、ある程度共通点を見つけてから、今回の目的だったりそれまでに聞いた話を広げみよう。

なんでもクライマックスが大事なので、楽しい話題こそ最後のほうにとっておくとよいと思う(個人の感想です)。


⑤時間は少し物足りないくらいにしよう

心理学では、初対面の人と交流するときは1時間がベストと言われている。

少し物足りないくらいのほうが次に繋がりやすいという点と、あまり長いと疲れや不快感のほうが勝り相手への印象もそれで上書きされてしまうためである。

よほどウマが合うとか、二度と会う気は無いというつもりなら最初から一日中行動するのもいいと思うけれど、これからも付き合いたいと思うのなら徐々に時間を伸ばすのがベストだ。

個人的には、1時間だと短すぎる気がするので、移動する時間も含め1.5~2時間がベストで、どれだけ長くても3時間がよいのではないかと思っている。



・注意点

会ってから別れまでの一連の流れをポイントとして書いたので、次はこれは大切にしたほうがよいという注意点について説明する。


①安全な場所を指定する

匿名であることを利用して、身体目的や詐欺など、悪いことに利用してやろうという人はどうしてもいる。

なので、人通りの多い場所で落ち合うとか、喫茶店に入るならチェーン店にするとか、最低限自分の身を守るための注意をしよう。


②違和感を大切にする

楽しいんだけど、なんとなく「あれ?」「ん?」という気持ちがあるならば、楽しさよりもそれを大事にするといい。

直感というのは、長年の経験が産んだ英知の結晶なので、違和感や不快感などを感じたらまずそれを大切にすべきである。

「合わない」ということだったり、相手が何かを企んでいたり詐欺の予感など、今回はよくてもいずれトラブルに発展する可能性がある。


③相手のSNSはチェックしておく

TwitterやFacebookなどのSNS経由で繋がった場合、会う直前に相手の投稿をさっと流し見しておくとよい。

話題に尽きたとににきっと役に立つだろう。


④期待することを許す

正直なところ、僅かにでも「このままリアル友だちになれたらいいな」「恋人まで発展したらいいな」という期待は誰でも持っているのではないだろうか。

しかし、友だちや恋人まで発展できるような相性のいい人は、100年生きて片手で数える程度しか出会えないのか常である。でも、だからといって期待しちゃダメというわけではない。

まず、期待してしまう自分を許すことだ。どんなことでも「ダメだ」と思うほど気持ちがそれに集中してしまうので、「期待してもいい」と思うこと。そのうえで、「相手が自分に期待しても許そう」「期待はずれだったとしても許そう」と考えること。

人は自分を受け入れられる程度にしか相手を受け入れられない。自分に課すハードルを下げていくことで、相手にとっても心地のいい人になれるし、より多くの人と親しくできるだろう。


⑤「楽しんでもらおう」としなくていい

最も不安なことは、相手のことを知らないという以上に、「相手に好かれるだろうか」「楽しんでもらえるだろうか」だという人も多いのではないだろうか。

仮に「何故かわからないけれどつまらなそうな顔をしている」とか、「変なことを言って傷つけてしまった」としてもそれはあなたの責任ではない。その経験から、楽しまない、という選択をした相手の問題である

そもそも人間は、自分が自分を生きるという以外の責任は負っていないのだ。もしも、それでも相手のために何か準備したいと思うのなら、自分が全力で楽しむことである。


・大切なのは自分らしさ

複数人でのオフ会の場合、「上手く話せるだろうか」「仲間外れになったらどうしよう」という不安を感じるかもしれない。

しかし、大切なのは話が上手いことでもみんなの中心になれるような人物になることでもない。大事なのは自分らしさである。

もしも、自分を出すことで仲間外れになっていまったり、浮いていると感じるのならば、それはその環境が合わないということ。自分があれば、いくところすべてが居場所になるのだから、何も恐れなくていいのだ。


・「べき」思考を捨てる

男だから、女だからこうあるべき。年齢に合わない、こうでなければ好かれない、テーマは○○だからそれ以外話してはいけない。といった「〜すべき」の思考は今すぐ捨ててしまおう。

また、男女二人だからこれはデートだとか、複数回会ったからリアル友だちとして接しなければならないとか、自分や相手やその関係性にラベルをつけることを手放そう

たとえ何度も会うことになったとしても、今日が最初で最後であるという気持ちで、一期一会を大切にすること。

目の前の人があなたに親切なのは、決してあなたが優れているからではない。たまたま目の前にいるから親切なのだ。



・自分に自信を持つ

なんでも他人に決めてもらおうとする人だとか、「しゅみましぇん……」と自分に自信がなさげな人に対し、果たして「わぁ!この人ステキだなぁ」と感じるだろうか。

自信とは、美しさや優秀さ、またそれを他人から認めてもらうことで得られるものではない。

たとえこの世の全ての人から嫌われたとしても、自分が自分を信じられる。それが自信である。

誰も必要としない、私は私がいればいいということ。

それが、自分を信頼し、尊び、たたえるということだ。


もしも「参加してみたい……でも自信がない」とか、「楽しそう……でも不安だな」と感じているのなら、今すぐオフ会に参加してみるべきである。

今は別に自信がなくてもいい。見知らぬ人たちの中に参加、経験していくことで、「私でも新しいことに挑戦できるんだ」「誰かに嫌われてもいいんだ」と段々自信がついてきて、いずれかけがえのない宝物になっていくだろう。


改めて言おう。誰かに嫌われたり、傷つけたりしても構わないのだ。その経験から、傷つくという選択をした相手の責任である。

人間は、自分が自分になるという以外何も責任を負っていないのだ。相手をリスペクトし、自分の責任を果たそうと思うのなら、

その場を最大限楽しむことである。





・初めてのオフ会の体験談

初めてオフ会に参加したのは、まだ高校生の頃だった。学校には警察官が来て「ネットの人会うのは危険」と講演していたり、両親に「知らない人とは会わない」という約束で東京にでてきたものの、それを秒速で破ったのだ。

当時はコンプレックスの権化のような人間だったので、その人と顔を合わせてからいきなり「体重○○kgだし偏差値○○の高校中退してますがよろしいでしょうか!」と私は叫ぶように言った。今思えばなんとアホらしいことをしたのだろう。しかも田舎者だったので、大都会新宿にTシャツとクロックスで出向いたのだった。

それから色んな人と出会い、歳の離れた男性に「化粧して身なりを整えるのは、社会人として最低限のマナーだろ」と怒られたり、歳の近い女性に「あなたと一緒に歩いてると恥ずかしい」と言われたりして、スカートを買い化粧を練習するようになった。 

女だから女性らしくあらねばと努力したものの、慣れない格好にソワソワして、そんな中相手のことを知ろうという気になれる訳もなく、いつも心ここにあらずだった。


それから、色んなコミュニティ、色んなジャンルの人と出会い、必ずしもこれはこうでなければならないということは、何もないんだということに段々と気付いていった。

「こういう人間にならなければ好かれない」という風にずっと思っていたけれど、今のままの自分でも好きでいてくれる人たちと出会い、むしろこうしろああしろと言ってくる人のほうがおかしいのかもしれないと気付いたのは、初めてオフ会に参加してから三年の月日が経ってからのことである。


それからしばらくの間、疲れた心を癒すために誰かと会うことを辞めていたのだが、どうしても会わざるを得ない案件がでたために、どうせならまた色んな人と会ってみようと活動的になり始めたのが今の話だ。

会いたい人が多すぎて、身体がひとつだと足りないというのが実情だが、気軽に声をかけてもらえると嬉しい。

まだ知らぬあなたとの出会いを、楽しみにしている

















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